◎◎福沢諭吉的家庭論◎◎at LIVE
◎◎福沢諭吉的家庭論◎◎ - 暇つぶし2ch2:名無しさん@HOME
06/08/25 23:21:17
関連スレ
■やってはいけない2世帯住宅・私は見た!
スレリンク(live板)l50


3:名無しさん@HOME
06/08/25 23:26:15
嫁の身を以て見れば舅姑は夫の父母にして自分の父母に非ざるが故に、
即ち其ありのまゝに任せ、之を家の長老尊属として丁寧に
事(つか)うるは固より当然なれども、実父母同様に親愛の情ある
可らざるは是亦当然のことゝして、初めより相互に余計の事を求めず、
自然の成行に従て円滑を謀(はか)るこそ一家の幸福なれ。
世間には男女結婚の後、両親に分れて別居する者あり。頗る人情に
通じたる処置と言う可し。其両親に遠ざかるは即ち之に離れざるの
法にして、我輩の飽くまでも賛成する所なれども、或は家の貧富
その他の事情に由て別居すること能わざる場合もある可きなれば、
仮令い同居しても老少両夫婦の間は相互に干渉することなく、
其自由に任せ其天然に従て、双方共に苦労を去ること人間居家の
極意なる可し。【女大学評論】


4:名無しさん@HOME
06/08/25 23:37:13
今読むと、すげええええええ、としか言いようがないんだが、
あの時代にこの文章が発表されたときの世間の評判はどんなん
だったんだろう。

5:名無しさん@HOME
06/08/25 23:49:02
あげ


6:名無しさん@HOME
06/08/26 00:04:59
>>3
関連スレスレリンク(live板:309番)
の原文だ。端折ったところバレるなあ スマソ

諭吉さんは実際の生活で役立たない学問は学問じゃねえ、
というご意見の方。

勝手な推論をすれば、
諭吉さんがタカ派の右巻きさんのため、
左巻きさんの多い女性解放論者には見向きもされなかったかもしれない。


7:名無しさん@HOME
06/08/26 00:19:49
今見ても、女性を開放してくれているように読めるのは私だけ?

8:名無しさん@HOME
06/08/26 00:21:38
すばらしい!
見直したよ諭吉!

9:名無しさん@HOME
06/08/26 00:22:22
諭吉さんって仏教系の従順さとかが大好きな人だと思ってたけど
違ったんだね。

まぁ、天は人の上に~をかんがえたひとだもんなぁ。

10:名無しさん@HOME
06/08/26 00:26:44
諭吉といえば他のことであまりにも有名だから、
こういうのは埋もれてしまうのかな。
だてに万札の人じゃないんだねぇ

11:名無しさん@HOME
06/08/26 01:07:19
家庭論と関係無いけど「脱亜論」なるものも結構読んでてスカっとするね。

12:名無しさん@HOME
06/08/26 01:19:14
諭吉が今生きてたら、ねらーのカリスマだったかもしれん。


13:名無しさん@HOME
06/08/26 07:29:12
諭吉!
感動しました。

14:名無しさん@HOME
06/08/26 08:45:23
良スレ期待age
諭吉カコイイ

15:名無しさん@HOME
06/08/26 09:06:01
とにかく「結婚したら別世帯」ってことがわかってない親大杉

16:名無しさん@HOME
06/08/26 09:08:23
ちょっとプライドの高いインテリ系のトメならこの諭吉パワーを
利用してコントロールできるかも知れんな
諭吉の本が最近人気があるとトメにさりげなく匂わせてみるかな・・・


17:8782 ◆KQ12En8782
06/08/26 09:11:59
おれが諭吉に会っていたら、きっとこう言うだろう。

つまり、独身のおれが一番マトモなわけか。


18:名無しさん@HOME
06/08/26 09:15:16
>>17
独身もいいよね
もちろん、大変なこともそりゃあるんだろうけどさ


19:名無しさん@HOME
06/08/26 18:26:49
しかし、これだけ有名な人の言葉なのに平成の世になっても
うまく伝わっていないというのは…抵抗勢力がいかに大きいかということじゃ?

20:名無しさん@HOME
06/08/26 18:28:47
諭吉が全国の結婚式会場に行脚して
お祝いの言葉として年寄りの前で語ってくれたら良いのに。

21:名無しさん@HOME
06/08/26 21:06:00
精神分裂病を患ったりあまり幸せな晩年とは言えなかったみたいだな。

22:名無しさん@HOME
06/08/27 02:49:29
結婚式の引き出物で流行るかも<諭吉さまの著書
なんせ一万円札になるほどの偉人だもの、誰も文句は言えまい。

「わたしは福沢諭吉の本を読むのが日課です」と言われたら
年寄りだって「ほぅ!」と言うだろうし(しかしその内容はw)

札の諭吉ちゃんだけが好きだったけど、これからは師と仰ぐことにしよう。
著作内容を詳しく知るために、アマゾンで本も購入だ!

23:名無しさん@HOME
06/08/27 08:29:13
文庫版の編者である林望氏もいいこと書いてるよん。

24:名無しさん@HOME
06/08/27 17:37:24
子ども(小3)は慶応に入れようと決意した。

25:ゼロ ◆Vip9QJS4S2
06/08/27 18:21:57
そんなゆきちさんも
じぶんのこにはそれなりのところから
それなりのひとをもらってるぎゃね

26:名無しさん@HOME
06/08/27 19:06:13
そりゃそうさ。自分の子だもの。
独立した家庭を持つにはそれなりの相手じゃないとね。
「平等」というキーワードだけで諭吉を解釈すると裏切られるのでは?

27:名無しさん@HOME
06/08/27 20:41:07
諭吉さんは貧乏暮らしが身にしみてるからさ、
なんつったって伝記本の人だもんw
誰だって我が子に苦労はさせたくないさ。

28:名無しさん@HOME
06/08/28 00:41:12
親心は平等とは別にあるのか。

29:名無しさん@HOME
06/08/28 02:56:32
仏教的にな「平等」はキリスト教のそれとは違うらしいよ。
誰でもかれでも幸せになれるのではなく、
良い行いをした人は幸せに、悪い行いをした人はそれなりの報いをうける。
行いに応じて「平等」に報いがあるという考えらしい。

30:名無しさん@HOME
06/08/28 09:38:06
慶応系の学校を出たウトメならどうなんだろう?

31:名無しさん@HOME
06/08/29 00:19:37
出ただけじゃ諭吉さんの心は理解できんよ。

32:名無しさん@HOME
06/08/29 00:28:32
極亜論でうへぁだったが見直したし感動した

33:名無しさん@HOME
06/08/29 07:21:23
>>25
高級官僚になるような奴が珍走の奴と親友だったりする事はあまり無いだろうし、住む世界が違えば知り合う事も無いという事じゃないか?

34:名無しさん@HOME
06/08/29 18:53:10
このスレはage推奨ですね

35:名無しさん@HOME
06/08/29 23:48:45
関連スレで諭吉が「同居イクナイせめて台所だけでも別に」
と言っている、と言い出した者ですが、私がこれを知ったのは
育児書で有名な松田道雄氏の本を通してだと記憶しています。
諭吉も松田氏も自分の妻と母親がかち合わないように別居していたようですが、
合わせて読むと興味深いと思います。
「私は女性にしか期待しない」とか。

36:名無しさん@HOME
06/08/30 01:22:26
昔の女の人は家が職場のようなものだったからなぁ。

鬼姑が病床についた時に嫁に「これからはあなたに子の家のことは任せたわ(女主人として認めてやるよ)」
みたいなことを言われ涙した、というキモイ美談があるけど
今までの嫁いじめをそんな言葉で締めくくれると思うなよっつーの。

37:名無しさん@HOME
06/08/30 06:53:57
>鬼姑が病床についた時に嫁に「これからはあなたに子の家のことは任せたわ(女主人として認めてやるよ)」
>みたいなことを言われ涙した
これがしっかりと嫁も含む家族の人生の為に責任を持って尽した
姑の言葉ならありえるのに、ほとんどの姑は自分がしてもらうこと
しか考えてないから・・・

38:名無しさん@HOME
06/08/30 07:25:13
>これからはあなたに子の家のことは任せたわ

最初に任されるのが介護なんだろうなぁ。
せめて息子が結婚した直後、トメ自身が元気な時に
「息子が所帯持った以上、もうこの家は若夫婦が中心、私たちは老いては子に従えだから、
息子君と嫁子さんの好きにやって行けばいい。」
ぐらい言ってその通りにすればまだマシなトメだが、
病床について、お嫁さんに頼らざるをえなくなってから「任せる。」なんて
恩着せがましく言われてもねぇ。

そんな場面で涙するるなんて、昔のお嫁さんは洗脳されてたんだね。
私なら「何を今さら。」って思うが。

39:38
06/08/30 07:28:11
×→涙するるなんて
○→涙するなんて

スマソ。

40:名無しさん@HOME
06/08/30 11:31:20
まあ、フェミニストたちに諭吉の評判が悪いのは、著作があまりに中・上流階級に向けて
書かれているため。

「女中の使いこなしかた」なんて、今の大部分の家庭にとっては、「はー?」でしょう。

諭吉関連の情報源としては、URLリンク(blechmusik.xrea.jp)がよろし。


41:名無しさん@HOME
06/08/30 11:50:10
そうそう、>>40のサイトに面白い引用があった。友人で主治医の松山という人物の証言。

ーーーーー
福沢先生とは三十七年来のお馴染であるが、種々普通の我々とは違がつた所があつた。
第一身体は見た所からあの通り御丈夫であったが、種々の場合に臨んで見れば見るほ
ど隙のない健康なお方であつた。近くは三十一年の大患が癒つた計か、心身機関の不
調子がアヽ迄迅速に解けて行くとは何うも不思議で堪らない。或時先生にお話すると「左
様か。生来の健康の外に別段人と異つた所もないが、唯一つの心当りと云ふのは、子供
の前でも話されぬ事だが、私は妻を貰ふ前にも後にも、未だ嘗て一度も婦人に接した事
がない。随分方々を流浪して居るし、緒方塾に居た時は放蕩者等を、引ずつて来るため
に不潔な所に行つた事もあるが、金玉の身体をむざむざ汚す様な機会をつくらぬのだ」と。
先生は嘘をつく方ではない。先生の御夫婦ほど純潔な結合が、今の世界に幾人あるだら
う。(「故福沢翁」『福沢先生哀悼録』193/194頁)
ーーーーー

福沢翁、女性関係はなんと生涯で唯一人、奥様だけ。しかも9人の子持ち。

思想家としてはどうだか知らんが、少なくともそっちのほうは偉い!



42:名無しさん@HOME
06/08/30 12:34:38
なにこの良スレ…

43:名無しさん@HOME
06/08/30 18:36:12
>>41
素晴らしい。流石先生。

44:名無しさん@HOME
06/08/30 19:18:03
>>40
フェミニストって下流なのかw

45:名無しさん@HOME
06/08/30 19:19:20
連投ごめん
途中で送信してしまった

女中の使い方も情報としては役立つと思うんだけどな
仕事をしていれば自然に自分が上に立って部下を使わなければ
ならない日がくるからね
その参考にはなる

46:名無しさん@HOME
06/08/31 06:08:50
日本のフェミってのはサヨクともリンクしてるからな。

47:名無しさん@HOME
06/08/31 21:42:56
>>46
いわゆる丸フェミ?上野某みたいな。

48:名無しさん@HOME
06/09/01 17:29:57
要するに、ウトメの間では「新女大学」ではなく
「女大学」の常識が今でもまかり通っているということか。
「子に対して多くを期待するな」と言っているあたりで
反感を買ったのかな、さすがの諭吉も・・・。

49:名無しさん@HOME
06/09/01 21:05:54
諭吉先生も「ばかの壁」には、なすすべもないね・・・

50:名無しさん@HOME
06/09/01 22:10:03
ウチの旦那は学部・大学院と十数年慶応に在籍してたにもかかわらず,『学問
のすすめ』をはじめとする福沢の著作を一冊も読んでいないらしい。

しかし,考え方は『新女大学』そのものw ウトメも子どもの家庭に干渉しないの
で楽だが,それはそれで,物足りない。
ちなみに実父母は三人の子ども達の家庭に干渉しまくって呆れられています。

家風なのか階層差なのか・・・
ひょっとして学歴?

51:名無しさん@HOME
06/09/01 23:41:18
>>50
何がいいたいのか今ひとつ分からないんだけど
ごめん
もう少し分かりやすくお願いします

52:名無しさん@HOME
06/09/02 22:47:38
電車の中で積極的に「女大学評論」を読むことにした。
薄い文庫だから毎日持ち歩いても邪魔にならない。
自分のためのバイブルであるのはもちろん、
電車の中で少しでも目につくようにするため。
この教えを広めなくては。
同居マンセーだったウトメに要所をコピーし、現代語訳もつけてあげた。
少しずつだけど、揺れてきているようだ!

53:名無しさん@HOME
06/09/03 00:21:37
花嫁修行のカリキュラムに「義実家の撃退法」みたいなのも入れなきゃねぇ。

54:名無しさん@HOME
06/09/03 00:51:56
父の家系を2、3代ほど遡ると福沢諭吉と婚籍関係。
そういえばうちの親やそのまた親、そのまた親・・・、
知っている限りじゃ同居はしていないなあ。
それでも円満と言うわけには行かないのだから、やはり同居なんてオソロシス・・・。

55:名無しさん@HOME
06/09/03 18:46:35
へえええ~! 貴重な情報ありがとん!
やっぱり福沢一族は同居せずだったのね

56:名無しさん@HOME
06/09/04 01:17:57
福沢諭吉の血が流れているわけではないので、福沢一族ではないんだけどね。
ただ、うちの家系図上、福沢諭吉に一番近い人は相当前衛的な女性だったらしい、と文献にある。
あの時代の一般的な女性がどういうものかは知らないけど、
少なくとも、夫に、ひいては夫の実家、夫の一族に従って・・・というタイプではないみたい。



57:名無しさん@HOME
06/09/04 21:49:18
慶應って諭吉だけが先生で、あとは教官でも敬称は「君」なんでしょ?
でも諭吉の教えそのものについては熱心じゃないのかな。

58:名無しさん@HOME
06/09/05 07:22:25
>>57

のようですね。東大出身の小熊英二助教授も「福沢諭吉は帝国主義者だ」と言っています。

そうではない、という新たな研究もあり、慶應出身の私としても意を強くしているのですが、
肝心の塾内、とくに大学教員に、金子某など他大学出身のサヨが紛れ込んでいて、福沢先
生のよいところを塾生に教えるのを阻んでいるようなのです。


59:名無しさん@HOME
06/09/05 10:09:58
へえ。でもそれってなんだかもったいないよね。
やっぱり抵抗勢力がかなり強いってことか。
右とか左とかはどーでもいいけど、せっかくの諭吉さんの良いところが
もっと広まればいいのにな。
家庭論関係の著書を読むと、諭吉さんは親にかなり厳しいけれど、子供にも
厳しいよね。お互いに自立汁、独立独歩、ってひたすら言ってる気がする。
私も子供に迷惑かけないように人生送らなきゃ・・・。

60:58
06/09/05 10:53:27
>>59

その通りです。どうも慶應の他大学出身者は慶應の学風を快く思っていない
らしいのです。まあ、何かにつけて群れたがるのは、ハタから見て「何だかな」
というのもよく分かります。

よその一貫教育私立学校は存じませんが、慶應の場合、大学は塾を構成する
一要素にすぎません(それは慶応義塾のホームページをご覧いただければ一
目瞭然です)。

私は大学からなのですが、学生たちの本流意識は、下からの入学者になれば
なるほど強まります。同時に、出身社会階層は下からに行けば行くほど高くなり
ます。

彼ら彼女らは当然のように福沢諭吉の著作を読んでいるので、改めて学ぶ必
要を感じないのでしょう。

やや、話がそれました。独立についてはおっしゃるとおりです。諭吉は一太郎・
捨次郎の二人の息子をアメリカに留学させました。そこが独立の本場だからで
す。

二人とも東京大学予備門(現在の教養学部)に入学していたのですが、留学の
ため東大は中退となりました。

61:名無しさん@HOME
06/09/05 20:14:20
ウトメに読ませるとしても現代語訳じゃないと理解できなさそうだ

62:名無しさん@HOME
06/09/06 23:41:17
そういや、皇室も別居だねぇ。それもうまくいっているとはいえない…かも。
同居だったらもっと大変そうだ。

63:名無しさん@HOME
06/09/06 23:52:46
あはは…皇室が同居したら

64:名無しさん@HOME
06/09/07 09:34:52
江戸時代以前までは、天皇家の子供は生母の実家で育児されました
だからこそ摂関政治が成り立ったわけ →幼帝は育った家の家長に従順

65:名無しさん@HOME
06/09/07 10:52:06
ためになるスレあげ

66:名無しさん@HOME
06/09/07 11:57:14
>>62
同居だとしても公務であちこち行ってて暇じゃないし、お宅も広いしで
あまり顔を合わせないんではないかと。

67:名無しさん@HOME
06/09/07 11:58:31
雅子様も大学や乗馬でお忙しくていらっしゃる様ですし。


68:67
06/09/07 12:00:05
あ、すんごいトメトメしいこと書いちゃった。


69:58
06/09/07 14:16:26
昨日の皇太孫親王殿下のご誕生によって、皇太子妃雅子様の
お立場は微妙になりますね。ただ、「男の子を産まねば」という
プレッシャーからは解放されて、病状は好転するかもしれません。

今度のお子様は、秋篠宮家にお生まれになったため、皇太子と
なられることなく、直接即位される可能性が出てきました。現皇
太子殿下より先に秋篠宮様がお亡くなりになった場合、今度の
お子様は皇太子ではない皇位継承順位第1位のお方となるか
らです。

秋篠宮様が即位された場合は、正式に立太子の宣言がなされ
ることになります。

難しいですね。福沢先生の家庭論は、モデルがアメリカの核家
族なので、「兄は兄、弟は弟でしょ」という感じで、まったく独立
した家族として扱うのを旨としているようです。

70:名無しさん@HOME
06/09/07 20:29:43
キリスト教文化圏なら聖書に
「それで人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となるのである」
(創世記2-24, マタイ19-5)
などとあるから、これを「ほれほれーーー!!」と見せればいいもんね。

71:名無しさん@HOME
06/09/07 21:43:43
何やら壮大なスレになってきましたね。
文化圏の違い、それぞれの時代における家族の変遷について調べたくなりました。

72:名無しさん@HOME
06/09/08 13:17:26
>>70
しかしカトリック総本山のお膝元であるイタリアは大家族が当然だったりする不思議
まぁ現在のキリスト教主流派閥(東方教会、カトリック、プロテスタント)の中で
原始キリスト教の教義から一番遠いのはカトリックだから、そういうもんかも

73:58
06/09/08 14:45:21
>>72

中絶が許されないので両親と多くの子供たちになるのであって、
祖父母と両親・子供たちが同居というのではないのでは?

74:名無しさん@HOME
06/09/08 15:39:14
>>73
いい加減なこと言っちゃダメよ
イタリアの出生率は少子化と騒がれている日本と同レベルの1.3前後だよ
欧州の中でもイタリアとドイツは特に低出生率なのです

75:名無しさん@HOME
06/09/08 16:31:10
イタリアって結構貧しい国だよね。特に南のほうは。
別居するにはある程度の経済力がないとだめだから、同居せざるを得ないのでは?

76:58
06/09/08 16:35:50
>>74>>75
そうなると大家族自体があまりないということになりますね。

77:名無しさん@HOME
06/09/08 17:16:48
因果が逆かも
大家族制だから貧しいし少子化にもなる

78:70
06/09/09 02:23:21
欧米だと同居/別居、大家族/核家族に関わらず、
親子の結び付きより夫婦(男女のペア)の結び付きが基本って感じがするね。
パーティとかもモテない君/さんは苦労して(一時的な)相手を探して出席してたり。
例の聖書の文言と大家族の強固な結び付きは共存可能かなと思います。

と、そうはいっても嫁姑問題は欧米でも普通にあるみたいだから、
聖書の文言の分、若干マシって程度なのかな。

79:70
06/09/09 02:41:01
ちなみに1991-1995年の合計特殊出生率の値、
OECD加盟国(まあ、先進国30ヶ国程の集まりかな)の中で
イタリア、スペイン、ドイツが最低ランク。意外。同時期の日本より低い。

でもってイタリア独身男、両親との同居率高し。なんかやっぱウザそう。
頑張れ、聖書頑張れ。


80:名無しさん@HOME
06/09/09 07:29:21
イタリアの男ってマンマ大好きマザコンが多いらしいからねー。
で、たとえ別居でもスープの冷めない距離に住みたいっていうトメが多いって。

「スープの腐る距離がいい。」って言った上沼恵美子は偉いな。

81:名無しさん@HOME
06/09/10 02:45:59
欧米でもそれなりに同居問題の苦悩ってあるのか。
つい、アジア独特の問題であるようなイメージ持ってしまうけど。


82:名無しさん@HOME
06/09/10 10:10:05
>>81
以前テレビ番組でイタリアの家庭を訪問してた。
その家の熟年主婦が手打ちパスタを作ってたが、
「最近の若い女性はこういう物作らないのよ。何でこんな美味しい物作らないのかしら。」っ
ブツブツ言いながらパスタ作ってた。
すぐ近くに若い女性が二人立ってて、その熟年主婦を見てた。
娘かと思ったら、息子のお嫁さん達だと。
司会者が「イタリアでも嫁姑って微妙なんですね。」なんて苦笑してたよ。

ま、日本に置き換えたら、ブツブツ嫌味言いながら糠味噌かき混ぜるトメってとこか。

83:名無しさん@HOME
06/09/11 13:22:28
イタリアのマンマは、
大阪のおかんに匹敵するくらい手強いからねw
とにかく家族の中では「おかん最強」いう位置づけですな。

84:名無しさん@HOME
06/09/12 13:40:10
1.成長して他人の家に行くものは必ずしも女子に限らず、男子も女子と同様、
総領以下の次男・三男は養子として他家に行く例もある。人間は世界に
男女が半数ずついるのだから、それが成長して他の家に行く者の数も
まさしく同数とみることができる。男子は分家して一戸の主人となることが
あるから女子の場合とは違うという意見もあろうが、女子ばかり多く
生まれた家ではそのうちの一人を家に置いてこれに婿養子をとらせて
本家を相続させ、その他の姉妹にも同様に婿養子を取らせて家を
分かつことも世間にはとても多い。だから子に対して親の教えをゆるがせに
するべからずというのはもっともあたりまえのことだけれども、女子に
限って男子よりもそれを守れというのは道理が合わない。

85:名無しさん@HOME
06/09/12 17:01:43
>>84
なかなかイイですね
その調子

86:諭吉
06/09/12 22:49:20
男の子だからといって甘やかして育ててよいというわけではない。
男ならば養家に行って我が儘な態度をとって身を持ち崩し妻に疎まれ、
舅を恨みそしって家内に波風を立て、ついには離縁されても恥ではない
…などということはありえない。
女子の身に恥となることは男子においても恥なのだ。
だから父母の教育が大切であり、逃れられない義務であるのだが、
女子に限ってのみその教育を重んずるというのは全く根拠のないことである。

87:諭吉
06/09/12 23:09:43
世間にはこんなことを言う人がいる。「父母の教訓は子供にとっては
良薬のようなもので美しいから、女子のほうを重んじて男子は次でいい、
そのあたりは問うべきことではない」と。これは大きな誤りだ。
元来、人の子に教えを授けて育てあげるのは病人に薬を与えて、
その薬には適切な分量というものがあるということだ。
もしその分量を間違えれば良薬も害になる。
だから父母が子を育てるときにはたとえその教えが良く美しいものであっても
女子だからといって厳しくするのは間違いだ。男女で同じ症状の患者に対しての
薬の分量を加減しなくてはならないのと同じ問題である。
女子の適量は男子には不足であるし、男子の適量は女子には多すぎ、
与えればめまいを起こさせてしまう。


88:名無しさん@HOME
06/09/12 23:19:03
>79
イタリア、スペインは聖母幻想の強い国。
ドイツも「子育ては母親の仕事」的マッチョ観念が強い。

こういう国は軒並み出生率が低下の一途をたどって、回復しない。
日本も含めてね。

89:名無しさん@HOME
06/09/12 23:25:20
諭吉、すばらしいがその薬の分量の喩えはちと強引かもw
諭吉ガンガレ諭吉。

90:諭吉
06/09/13 11:20:25
女子は男子よりも親の教えをよく守らなくてはならない、勝手気ままで
あってはならない、というのは、父母たる者は特に注意をして女子の
言行を取り締り、温良恭謙に導くとの意味だろう。温良恭謙は確かに
人間の美徳であるけれども、女子に限ってその教えをよく守らなければ
ならないというのは、女子に限って薬を大量に飲ませなければならない
という意味になってしまう。女子がこの大量の教えに耐えてめまいを
おこさないという保証がどこにあるだろう。その温良恭謙柔和忍辱の
教えにめまいを覚えれば、女子は万事控えめになってしまって人生の
活動の機会を失い、言うべきことも言えず、なすべきこともなさず、
聴くべきことも聴かず、知るべきことも知らないということになり、
ついには男子のために侮辱されてもてあそばれることになってしまう。
だから、古くから言われているように男子よりも云々といって男女を
区別してしまうのは、女性のためにはよくないことなのだ。

91:女大学
06/09/13 11:41:14
女子は成長して他人の家へ行き舅、姑に仕えることになるのだから、
男子よりも親の教えをよく守らなくてはならない。父母が甘やかして
育てれば夫の家に行ってから気ままであるとして夫に疎まれ、または
舅の教えが正しいというのにそれを耐えがたく思って舅を恨みそしり、
仲が悪くなってついには追い出され恥をさらす。女子の父母が自分たちの
教育がきちんとしていなかったと反省せず舅、夫が悪いと思うのは
間違いである。これは全て女子の親の教育がきちんとできていなかった
せいである。

92:名無しさん@HOME
06/09/13 11:44:37
>>91に対しての諭吉のツッコミが>>84,>>86-87,>>90
順不同ですまん。


93:名無しさん@HOME
06/09/13 18:01:24
諭吉の偉大さに目から汗が止まりません。
家父長制の時代にこんな発言をする男性がいたとは。
諭吉すごいよ諭吉。こういう人になら三歩下がって慎ましくついて行くよ。

94:名無しさん@HOME
06/09/13 22:37:54
あげ

95:名無しさん@HOME
06/09/13 22:39:22
諭吉の年収は、現在の貨幣価値にすると、
200万円

ソースは今日のNHKで言ってたよー

96:名無しさん@HOME
06/09/13 22:49:44
えええええええええ

97:95
06/09/13 22:56:08
あ、ごめん、年収200万円は幕末のころ。

身分制度はこわれてしまえ!
の根本はここにある。みたいなこと紹介してた。

98:女大学
06/09/13 23:03:18
2.女は容貌よりも心が美しいのがよい。心の美しくない女は心騒がしく
眼恐ろしく、人を怒り言葉が下品で口ばかり人に先立って人を恨み妬み、
自分ばかりを誇って人をそしり笑い、人に勝ったような顔をしているのは
全て女の道として間違ったことである。女はただやわらかに従って貞信を
心がけ、情け深く静かであるのがよいのだ。

99:諭吉
06/09/13 23:14:03
冒頭第一に「女は容貌よりも心が美しいのがよい」とある。女子の生まれ
つきの容貌を重んずるのではなく、心の美しいものがよいと書いて文章に
力をつけているのはなかなかの技だが、これは単に文章家の技として
見るべきものにすぎない。その後の婦人の悪徳を並べ立てる箇条は字の
如くまさに悪徳だが、心騒がしく眼恐ろしく云々、いかにも上流の人間には
あってはならないことであり、必ずしも女の道として間違っているだけでは
とどまらない。もちろん男の道としても間違っていることである。心気粗暴、
眼光恐ろしく、ややもすれば人に向かって怒り、言語粗野にして悪口を言い、
人の上に立とうとして人を恨み妬み、自分ばかりを誇って他人をそしり、
人に笑われながら自分の姿をかえりみず得意になっているのは実に下品な
ふるまいであり、男女にかかわらずそんな不徳は許されるものではない。
人間たるものは和順、貞信、人情深く心静かなのがよい。まことに申し分
のない教訓でありそうありたいことだが、この文章においては特にこの
教えを婦人のほうへばかり持ち込み、これこれは女の道として間違っている、
女の道はかくあるべし、と女ばかりを戒め、女ばかりにすすめるとは
全く理解できない。

100:名無しさん@HOME
06/09/13 23:19:46
改行してほしいです。

101:諭吉
06/09/13 23:28:44
例えば女は妊娠するのが天性の約束であるために、妊娠中はこれこれ
こういうことに気をつけるべしと、特に女子に限って教訓を言うのは
とてももっともなことだけれども、男女ともにおかしてはならない
不徳を書き並べて、男女ともに守らなければならない徳義を示して、
女ばかりを責めるとはおかしいのではないか。犬が人に噛み付いて
却って夜の番ができないのは悪い犬であり、能力のない犬である。
この悪い犬の特性を雌犬のほうにばかり話を持ち込んで、雌犬が
人に噛み付いて夜の番ができないのはよくない、とばかり言うのは
おかしい。雄犬なら悪くても能力がなくてもかまわないというのか。
議論片落ちであるといえるだろう。女大学の作者は有名な大先生
であるけれども(貝原益軒だと言われているが根拠はない)、全て
支那流で論じているために、どうしても男尊女卑の癖が抜けないようだ。
実際には夜にきちんと番をしないでともすれば人を叱り倒して人を
虐待するような振る舞いをするのは男子のほうに多いのだが、そこを
大目に見過ごして一人だけ女性の不徳をとがめるのは、いわゆる儒教主義の
ひねくれた見方であるといえよう。

102:名無しさん@HOME
06/09/14 12:03:02
諭吉先生はもう実にごもっともなことを書いておられるのだが
正直なところ、比喩表現はあまり上手でいらっしゃらないなw
薬の例えも犬の例えも逆にわかりづらい。

103:名無しさん@HOME
06/09/14 16:55:55
>>102
当時は性にまつわる表現に今より厳しいタブーがあって、喩えるのもなかなか難しかったのですよ

104:女大学
06/09/14 23:06:19
3.女子は幼いときから男女の区別を正しくして、かりそめにも
戯れたることを見聞きしてはならない。昔の儀礼にて、男女は
席を同じくせず、衣装をも同じところに置かず、同じところで
湯浴みせず、物を受け取り渡すことも手から手へ直接にはせず、
夜は必ず灯りを取って行かなければならない。他人は言うに及ばず、
夫婦兄弟でも男女の区別は正しくしなければならない。
今時の民家ではこのような儀礼を知らずして、行動がみだらで
名を汚し、親兄弟に辱めを与え、一生、身をむなしいものに
する者がいるが、実にもったいないことである。女は父母の命令と
仲介がなければ、男とは交わらず親しまずと「小学」(儒学のテキスト)
にも書いてある。たとえ命を失っても、心を金石のごとく堅くして
義を守るべきである。


105:諭吉
06/09/14 23:18:14
3.幼いときから男女の別を正しくして、かりそめにも戯れたることを
見聞きしてはならぬという。つまり、卑猥で不潔なことは目にも見ず
耳にも聞かぬようにするべしという意味であろう。もっともな教訓で
ある。これらは全て家風によるもので、幼い子供の父である家の主人の
行いがみだらで、愛人を囲ったり外で花柳に戯れるなどの乱暴があっては、
いかに子供を正しく教育しようとしても、卑猥で不潔な手本を一番
近い家庭の中で見聞きさせてしまっては、千言万語の教えも水の泡と
なってしまうだけである。
また、男女席を同じゅうせず云々と古くからの教えを示すのも
とてもよいことだが、人事繁多の今の文明世界においては果たして
この古い教えを実行すべきものであるかどうか、少々考えなければ
ならないところがある。
これも所謂言葉の采配、または売り物の掛け値と同様で、厳しく
戒めればしばらくの間少しは注意する者もあろうが、浅はかな
教訓であるから、実際に古い教えを守らせようとすれば表向きに
守るのみで、裏面では却って大きな不都合を生じる可能性すらある。

106:諭吉
06/09/14 23:26:41
だいたい、男女交際の清濁はその人の気品によるものであり、
例えば支那主義の目で見れば西洋諸国の貴女紳士がともに談笑し、
同じ場所で湯浴みこそしないにしても同じ席で同じものを食べ、
物を受け取るには手から手へすることばかりか、その手を握る
ことを礼儀とし、男女の別なくしている様子は無礼な野民で
あるといえるだろう。しかしその内実をうかがえば別に野民
ではなく、品行清潔で金石のように堅固な者が多いのである。
つまり、気品が高尚なのは性欲に勝るからであると言わざるを得ない。


107:諭吉
06/09/14 23:39:33
かつて東京に一人の男性がいた。西洋の文明を非常に好み、一切万事
改進進歩を気取っていながら、その中身は支那台の西洋メッキで、
特に道徳についてはいつも周公孔子を云々して、子供の教育には
「小学」または「女大学」などの主義を唱え、家法を厳重にして
親子が顔を合わせるにも賓客のごとく、行儀を乱すことなく、一見
甚だ美であるように見えた。しかし気の毒なことにこの男の身持ちが
不行儀で淫行をほしいままにし、妾を囲って外で女を買うばかりか
その男は地方出身の者で故郷に正妻を残し、東京に来てからはさらに
第二の妻と結婚していた。一妻一妾どころか二妻数妾のめちゃくちゃで、
子供たちはその厳しい父の厳重な命令を恐れて、何事においても
唯々諾々するだけで、心から尊敬していたわけではなかった。
何年もの間にその子供たちは「小学」を勉強して不孝の子となり、
「女大学」を暗誦してみだらな女となったのだ。儒教の家庭から
禽獣を輩出するとはおかしなことだ。

108:諭吉
06/09/14 23:41:53
そういうわけで、男女交際は外面の儀式よりも中身の気品こそが
大切なのである。女子の気品を高尚にして名をけがすことのない
ようにしようとするならば、何はさておきまず父母の行儀を正しく
して朝夕子供に手本を示すことが一番肝要なことであろう。


109:諭吉
06/09/14 23:51:33
また、結婚は父母の命令と媒酌がなければできないという。これも
非常にもっともなことである。民法親族編第771条に
「子が婚姻を為すには其家に在る父母の同意を得ることを要す。
但し男は満30年、女は満25年に達したる後は此限に在らず。」
とある。婚姻は人間の大事なことだから、父母の同意、つまり許可が
なければかなわない。しかし父母の意見を以って子に強制するのは
なおかなわないことである。父母に何か目的があって、無理に娘を
ある男の嫁に行かせようとして、大いなる間違いを起こすのは
よく聞くことだ。だから男30歳、女25歳以下でも、父母の命令を
以って結婚を強制することもまたできないのである。
また、子のほうからいえばたとえ30歳、25歳に達しても、父母が
健在であるときは打ち明け相談して同意を求めたほうが穏やかであろう。
法律はただ極端の場合の備えである。親子の情はそのような水臭い
ものではない。くれぐれも心得ておくべきだ。

110:諭吉
06/09/14 23:57:57
また、結婚の上はたとえ命を失うとも心を金石の如く堅くして不義
するなとは最も良い教訓で、男女ともに守らなければならないもの
だが、わが国古来の習俗を見れば一夫多妻の弊害は多く、一妻多夫の
例は稀であるゆえ、金石のごとき心は男性のほうに望まれるものだ。
このようにして男を棚に上げて女子ひとりを戒めるのは、念入りな
教訓でありがたいけれども、方角違いであるといえよう。

111:名無しさん@HOME
06/09/15 00:20:33
へええ~。
旧民法って、30、25にならないと親の同意なしで結婚できなかったのか。
当時としてはかなりの晩婚じゃないか。

112:名無しさん@HOME
06/09/15 07:18:41
>>111
事実上は「親が生きている限り」です

113:女大学
06/09/15 23:20:44
4.婦人は夫の家を自分の家とするわけだから、中国では嫁入りする
ことを「帰る」と言う。たとえ夫の家が貧しくても夫を恨むことなく、
天から自分に与えられた運命であると認識し、一度嫁入りしたらその
家を出ないことが女の道であるというのが昔の聖人の教えである。
もしその女の道に背き、婚家を去るならば一生の恥である。
婦人には七去といって、悪いことが7つある。
1、舅姑に従わざる女は去るべし。
2、子なき女は去るべし。妻をめとるのは子孫相続のためだからだ。
しかし婦人の心が正しく、行儀よくして妬む心がなければ、去ら
なくとも同姓の子を養うべし。
3、淫乱ならば去る。
4、嫉妬深ければ去る。
5、癩病などの悪い病気があれば去る。
6、おしゃべりで慎みなく、物言いすぎるは親類とも仲悪くなり、
家が乱れるから去るべし。
7、物を盗む心あるは去る。
この「七去」はみな聖人の教えである。女は一度嫁に入ってから
その家を出された場合、たとえ富貴なる夫と再婚したとしても
女の道にはずれることとなり、大いなる恥である。

114:諭吉
06/09/15 23:26:43
男子が養子に行くのも女子が嫁入りするのも、その事実は少しも
違うことがない。養子は養家を自分の家とし、嫁は夫の家を自分の
家とする。当然のことであるが、その家の貧富貴賎、その人の才能の
あるなし徳のあるなし、その体の強さ弱さ、その容貌の醜美に
いたるまで、よく吟味するのは全て婚約の前にすることだ。
裏に表に手を尽くして吟味に吟味を重ね、双方ともに「この人ならば」
と決断していよいよ結婚した場合、家の貧乏などを離縁の口実に
してならないことは女の道であるに限らず、また男の道として
守らなければならないことである。


115:諭吉
06/09/15 23:33:35
最近の男子の中には往々にしてこの道を知らない。幼いときから他人の
家に養われて衣食はもちろん、学校教育のことにいたるまでも、
一切養家の世話に預かり、年頃になってからその家の娘と結婚する
者がいるが、養父母はまずこれにて安心と思いのほか、この養子が
立派に成長して一人前になって社会に頭角をあらわすと同時に、
養家の窮屈なのを嫌って離縁復籍を申し出て、ひどい者になると
結婚した妻を捨てて実家に帰るか、または独立して第二の妻をめとり、
意気揚々顔色しゃあしゃあとして恥じることのない者がいる。
不義理不人情、恩を知らない人にあらずの者であるけれども、
世間にこれをとがめる人がいないのはおかしなことである。

116:諭吉
06/09/15 23:36:20
広い世の中にはずいぶん悪い婦人もいるものだが、その挙動を
見聞きして嫌う人はいるけれども、男性と女性を比べてみれば
そういった悪人は男子のほうに多いのである。このあたりを
見ると私は「女大学」よりも「男大学」の必要性を感じるくらいだ。

117:諭吉
06/09/15 23:58:38
婦人に七去という離縁の理由を記しているが、
1、舅姑に従わざる女は去るべし とある。婦人の性格が粗野で根性が
悪く、夫の父母に対して礼儀がなく不人情ならば離縁もしかるべきだ。
2、子なき女は去るべし。 とある。実にいわれもなき口実である。
夫婦の間に子がない原因が男子にあるか女子にあるか、それは生理上
解剖上精神上病理上の問題であり、今日進歩している医学もなおいまだ
その真実を断言できるわけではない。夫婦が同居して子供のできなかった
婦人が偶然に再婚して子供を産むことがある。みだらな男子が妾など
何人もいながらついに一人もできなかったという例がある。
これらの事実もわきまえず、この女には子ができないと断定するのは
つまり無学の憶測であるといえる。子なきを理由に離縁すると
いえば、家に婿養子をとった場合の配偶者の娘が子供を産まないとき、
子供のできない男は去るべしとして養子を追い出さなければならない
わけだ。だからこの一説は女大学の作者もよほど勘弁したのか最後に
文章を足し、婦人の心が正しければ子がいなくても去らなくてもよいと
記したのは、さすがにこの離縁の法に無理があることを自覚した
ためであろう。 また、妾に子があれば妻に子がなくても去らなくて
よいとはもともと余計な文章であり、何のために記したのか理解できない。
推測するに、本文の始めに子なき女は去るべしとまず宣言して、
文章の末に至ったとき、妾に子があれば去らなくてよいと書いたのは
男子に妾をとる余地を与えて、暗々に妻をもって自分の地位を固く
しようとするため、妾をとることの悪さに言及することなく、かえって
これを夫にすすめているのではないかと深読せざるを得ない。
また実際、古くから大名などが妾をとるとき、奥方からすすめられる
ことがある。男子が醜悪をさらしながらその罪を妻に分かつとは
陰険であること甚だしい。女大学の毒筆には力があるのである。

118:諭吉
06/09/15 23:59:46
長くてすまん。
今夜はここまで。

119:名無しさん@HOME
06/09/16 00:05:24
諭吉乙。

>夫婦の間に子がない原因が男子にあるか女子にあるか、それは生理上
>解剖上精神上病理上の問題であり、今日進歩している医学もなおいまだ
>その真実を断言できるわけではない

この時代にこの見識。見事です!

120:名無しさん@HOME
06/09/16 09:37:42
諭吉マジですごいage!
お札になるくらいの人はやっぱり違うわ!
今も万札だっけ?見てこよ…λ

121:名無しさん@HOME
06/09/16 14:45:56
凄いぞ諭吉!!
>>119さんが言うように、不妊に関しての記述なんてホントこの時代の文章とは思えないぐらい時代の先行ってる。
現代でも、不妊の原因が男性にあることも少なくないってことを理解しない(頭でわかってても、
嫁のせいにしたい場合もあるよね。)ウトメも多いよね。
子がないなら妾の子引き取ってお家存続なんて時代に、諭吉、すばらし過ぎる。

「男大学」いいねぇ。何だかユーモラスで尚且つ説得力あるな。諭吉GJ!
慶応大学行くほど頭も金もなかったが、万札をしみじみ眺めるとしよう。

スレ違いになるけど、諭吉って、確か「日本人は忠臣蔵マンセーだが、私は疑問だ。」って書いてたような。
私も忠臣蔵マンセーじゃないから、共感持った記憶がある。
あの時代に女大学を手厳しく非難したり日本人が大好きな忠臣蔵に異を唱えたり、諭吉って結構すごい。

長文スマソ。

122:諭吉
06/09/16 22:53:45
3、淫乱ならば去れという。わが国日本において、古来から今に至る
まで男子と女子のどちらが淫乱であろうか。その淫乱の深浅厚薄は
さておくとしても、淫乱を実際にたくましく実行するのは男子に
多いか女子に多いかは詮索に及ばず明白である。もし男女が同様に
淫乱であれば離縁される、とあれば、男子で離縁を言い渡される
者は女子に比べたら大多数となるであろう。これもまた方角違い
の教えである。

123:諭吉
06/09/16 22:56:33
4、嫉妬深ければ去れという。これもまた理解しがたい教えである。
夫婦が同居しての夫の不品行は、取りも直さず妻を虐待することで
ある。共白髪を誓ったはずの妻がこれを争うのは正当防御、あるいは
誤ってのことである。これを称して嫉妬深いというのか。これは
離縁の理由とするに足らないことである。

124:諭吉
06/09/16 23:11:44
5、らい病のような悪しき病があれば去れという。根拠のないこと
甚だしい。らい病は伝染性にて、しかたなく犯されることがある。
もともと本人の罪によるものではない。それを婦人が不幸にして
悪しき病にかかったのを以って離縁とは何事か。かりそめにも
夫としての人情があれば、離縁はさておき手厚く看病して、たとえ
全快に至らなくてもその軽快を祈ることが人間の道であろう。
もし、妻の不幸に反して夫がらい秒にかかったらどうすると
いうのであろう。妻はこれを見捨ててさっさと家を出なければ
ならないというか。私は甚だ不同意である。いや、作者先生も
おそらく不同意ではないのか。「孝婦伝」などを見れば何々
女は貞操無比、夫の悪しき病を看護して何十年一日のごとし
云々と称賛しているものが多い。先生もおそらく称賛者の一人
であることは疑いのないことである。それならば悪疾の妻には
会釈もなく離縁しながら、夫に悪疾あれば妻に命じて看病しろと
いうのか。ますますわからないと小一時間(ry

125:諭吉
06/09/16 23:18:14
6、おしゃべりで慎みない云々は去れという。これは漠然として
取り留めのないことである。要するに婦人がおしゃべりだと自然に
親類との付き合いも丸くいかなくなり、家に波風を起こすから
離縁しろとの趣意であろうが、多言寡言には一定の標準を定める
ことなど難しい。ある人にはおしゃべりであると聞こえてもまた
ある人にはおとなしいと聞こえることもあるし、その反対もある。
たとえおしゃべりでも、わずかにこの一点を根拠にして容易に
離縁とは納得できない。

126:諭吉
06/09/16 23:19:54
7、物を盗む心あれば去れという。物を盗むにも軽重がある。ただ
これだけのことで離縁の当否を判断できるとは思えない。民法の
親族編などを参考にして決めたほうがよい。

127:諭吉
06/09/16 23:28:24
以上、1~7にについてはいろいろと文句はあるけれども、つまり
婦人の権力を取り縮めて自由をなくし、男子には思い通りに妻を
去らせる権利を持たせようとしているというほかはない。
「女大学」は古来から女子社会のバイブルであると崇められ、
一般の教育に用いて女子を戒めるのみならず、女子がこの教えに
従って萎縮すればするほど男子のために便利であるがゆえ、男子の
ほうがかえって女大学の趣意を唱えて自分の我が儘をほしいままに
しようとすることが多い。
ある地方の好色の男子が常に不品行を働き、妻の苦情に我慢できず、
一策を案じて妻をキリスト教会に入会させたという。その目的は
ただ女性の嫉妬心を和らげて自分の獣行をたくましくしようとの
計略であったから、妻の苦情がついにおさまることがなくて失望
したとのおかしな話がある。この世の中の男子に女大学の主義を
云々するのは、多くはこういった好色の男子のすることで、
我田引水といわざるをえない。女子は油断禁物である。

128:名無しさん@HOME
06/09/17 00:14:50
諭吉先生、「小一時間」ってww

129:名無しさん@HOME
06/09/18 00:11:36
期待age

130:ここまでのまとめ
06/09/18 00:58:19
>>40-41:URLリンク(blechmusik.xrea.jp)
  >福沢諭吉は生涯、奥さんとしか関係を持たなかった。
>>54-56:福沢諭吉のまわりの人も、「福沢諭吉的家庭論」に影響されていた?

###############
>>91:【女大学 その1】
  >女子は成長して他人の家へ行き舅、姑に仕えることになるのだから、
  >男子よりも親の教えをよく守らなくてはならない。

 >>84-90:諭吉の反論

###############
>>98:【女大学 その2】
  >女は容貌よりも心が美しいのがよい。心の美しくない女は心騒がしく眼恐ろしく、(略
  >女はただやわらかに従って貞信を心がけ、情け深く静かであるのがよいのだ。

 >>99-101:諭吉の反論

###############
>>104:【女大学 その3】
  >女子は幼いときから男女の区別を正しくして、
  >かりそめにも戯れたることを見聞きしてはならない(略

 >>105-110:諭吉の反論

###############
>>113:【女大学 その4】
  >たとえ夫の家が貧しくても夫を恨むことなく、天から自分に与えられた運命であると認識し、(略
  >女は一度嫁に入ってからその家を出された場合、
  >たとえ富貴なる夫と再婚したとしても女の道にはずれることとなり、大いなる恥である。

 >>114-117:諭吉の反論

131:名無しさん@HOME
06/09/18 06:00:30
>>40
女中の何が悪いのか?と最近思うようになったよ。
隣のフランス人の家はうまいことどこからかおばあさん見つけてきて、
週5日かよいで家事やってもらってる。うちと同じ共稼ぎだけど、
家の中も庭もキチッとなっててうらやましいよ。
両親が貧しいだけでなく、教育も教養がなくても、きちんとした家に奉公に出れば
子供にはそれなりに家事や行儀作法も身に付き、合理的なシステムだったんだと、
いましみじみ思うよ。

132:名無しさん@HOME
06/09/18 09:01:54
江戸時代には小半時(こはんとき)という表現があった。
半分は1/2 小半分は1/4のことで 一時(いっとき)は2時間だから
小半時は一時の1/4の30分を意味した。

文明開化の世となって24時間制の時計を使うようになると
世間の人は無意識に1時間=半時(はんとき)と換算して生活するようになった。
そこから小半時 を 小・半時 と分解して 小一時間 と変換する用法が生まれたらしい。

133:諭吉
06/09/18 14:02:54
さて、女大学の離縁法は以上に記したる七去であるが、民法親族編
第812(3)条に、夫婦の一方は以下の場合に限り離婚の訴を提起することが
できると書かれている。
1、配偶者が重婚を為したるとき
2、妻が姦通を為したるとき
3、夫が姦淫罪に因りて刑に処せられたとき
4、配偶者が偽造、賄賂、猥褻、窃盗、強盗、詐欺取財、
受寄(財)物費消、贓物に関する罪若しくは刑法第175・260条に
掲げたる罪に因りて軽罪以上の刑に処せられまたはその他の罪に
因りて重禁錮3年以上の刑に処せられたるとき
5、配偶者より同居に堪えざる虐待または重大なる侮辱を受けたるとき
6、配偶者より悪意を以って遺棄せられたるとき
7、配偶者の直系尊属より虐待または重大なる侮辱を受けたるとき
8、配偶者が自己の直系尊属に対して虐待を為しまたは(これに)
重大なる侮辱を加えたるとき
9、配偶者の生死が3年以上明ならざるとき
10、婿養子縁組の場合において離縁ありたるときまたは養子が家女と
婚姻を為したる場合において離縁若しくは縁組の取り消しありたるとき

これは今日わが国民一般が守るべき法律で離縁が許されるのは以上の
10箇条に限るということであり、その他はいかなる場合においても
双方の相談合意がなくては離縁することができないということだ。

134:諭吉
06/09/18 14:13:17
三行半の離縁状などは昔の物語であり、今日は全く別世界であると
思わなくてはならない。だから女大学七去の箇条中、1、舅姑に
順ならざるの文字を尊属虐待侮辱などの意味に解釈すれば離縁の
理由になるかもしれないが、その他はどれ一つとして民法に
あてはまるものがないようだ。法律に当てはまらない離縁法を
世に公にするのは人に誤解を与える恐れがある。
例えば国民の私裁復讐は法律では許されないことである。だから
今新たに書物を書いて「盗賊または乱暴者あればこれをとりおさえ
た上で打つなり斬るなり思う存分に懲らしめてよい。親の敵は
政府の手を煩わすに及ばない。孝子の義務としてこれを討ち取る
がよい。曾我の五郎十郎こそ千載の誉れである。末代までの
手本となれ。」などと書き立てて出版したとしたら、発売を禁止
されるかもしれない。なぜかといえばこれは現行の法律の旨に
背くことだからである。

135:諭吉
06/09/18 14:18:27
これも小説物語の戯作ならばまあ発売禁止にならなくてすむかも
しれないが、家庭の教育書、学校の教科書としては異論が出ること
必須である。女大学は小説でもなく、戯作でもなく、女子教育の
バイブルとして、地方では今なお崇拝されるものでありながら、
そのバイブルの中に書いてある内容は明らかに現行の法律に背いて
いるものが多い。それが人々に与える影響は大きく、人々を誤解させて
法の上での罪人にさせてしまうことにもなりかねない。教育家は
もちろん政府においても注意しなければならないことである。

136:女大学
06/09/18 19:46:16
5、女子は自分の家においては、自分の父母にもっぱら孝を行う道理
である。しかし、夫の家に行ったならばもっぱら舅姑を自分の親よりも
重んじて、厚く慈しみ敬い孝行を尽くすべきである。自分の親の方を
重んじ、姑の方を軽んずることがあってはならない。舅姑の方への
朝夕の見舞いを欠くべきではない。舅姑の方への勤むべき業を怠っては
ならない。
もし舅姑に言われたならば、その通り慎み行って背いてはいけない。
すべてのことを舅姑に問い、その教えにまかせるべきだ。舅姑がもし
自分を憎み誹っても、怒り恨んではいけない。孝を尽くして誠意を
もって仕えれば、後は必ず仲良くなるものだ。

137:諭吉
06/09/18 19:55:05
5、女子は自分の家で養育されている間は父母に孝行を尽くすのは
もちろんであるが、他家に縁付いた後は自分の父母よりも夫の父母で
ある舅姑の方を信愛し尊敬してもっぱら孝行しなくてはならない、
かりそめにも実の父母を重んじて舅姑を軽んじてはならない、一切
万事舅姑の言うがままに従えという。
・・・このように無造作に書き並べて教えるのはわけもないようだが、
これが人間の本能でできることかできないことか、人間の普通の常識
常情で行えることか行えないことか、よく考えなくてはならないところ
である。実際にできないことを勧め、行えないことを強制するのは
もともと無理な注文でああるから、その無理はついには人に偽りを
行わせるに至ってしまうであろう。女子が結婚した後は実の父母よりも
舅姑のほうを親愛するべきだといっても、舅姑は夫の父母であり
自分の父母ではないのだ。父母ではない者を父母のごとくするのみか
父母に対するよりもさらに情を深くしてこれを親愛せよとは、本能に
かなわないことではないだろうか。

138:諭吉
06/09/18 20:00:58
たとえば年若い婦人が出産のとき、その枕辺の万事を指図し世話をし
看護するのに、実の母と姑ではどちらが産婦のために安心であろうか。
姑も決して薄情ではあるまいし、その安産を祈る心は実母と同様で
あろうが、ここが骨肉微妙なところであって、なにぶんにも実母
でなければ産婦の心を安心させるには不十分であろう。
また、老人が長患いをしているとき、その看病に実の娘と養子である
嫁とどちらがいいかといえば骨肉の実子に勝る者はないであろう。
これは親子の実際のところを現すところで、その間に心置きがなく
遠慮がないからである。その遠慮のないところは親愛の情がこまやか
である証拠である。その愛情は不言の間にあって、世の中の親子は
皆そうなのである。

139:諭吉
06/09/18 20:08:10
ただ出産や介護の問題だけではない。人間の子として父母を親しみ
父母を慕い、父母として子を愛し子を親しむのは人間の本能だり、
女子が他家に嫁いだからといって実の父母を第二にしてもっぱら
舅姑のほうを親愛し尊敬して孝行せよとは、つまりできないことを
強制しているといってよい。もし尊び敬えと教えるならば舅姑は
もともと尊属目上の人であるから嫁としてはこの教えに従うのが
当然であるけれども、親しみ慈しむの一段に至っては舅姑を先に
して父母を後にするというのは子たる者の心情においてはできない
ことではないだろうか。論より証拠、古今東西に例がない。
もし万が一例外があるとしたら、何か理由があるはずだ。
人に教えを授けるのに人間の情以外の難しいことをもってするとは
教育家としてあるまじきことである。

140:諭吉
06/09/18 20:14:35
もともと、「尊敬」は外に向かってするべきもので、「親愛」は
内に向かってするべきものである。内に親愛の情がなくても外面だけ
尊敬の礼を表することはたやすいから、舅姑に対して朝夕の見舞いを
欠かすべからずと教えれば、教えの通りに見舞うことも簡単だろう。
勤めるべき業を怠るべからずといえばその通り勤めることも簡単だ。
嫁の役割と思えば勉強すべきことだけれど、その教訓がどんどん厳重に
なってしまえば自分を守ることが困難となり、内実の親愛の情は
どんどん冷却してしまい、まさに内寒外温、ついには水臭い間柄と
なるのは自然のことである。つまりこの場合の舅姑と嫁とでは
親子でもない者を親子のようにしようとして失敗するものという
他はない。世間にはそういった例が甚だ多いのだ。


141:諭吉
06/09/18 20:19:26
このあたりを見ると女大学は人に無理を求めて却って人に偽りを
行わせるものであり、虚飾虚礼を以って家族団らんの実を破る
ものであるといえる。私の所見でいえば、家庭での交わりには
一切人為の虚を構えないで自然の真実に従ったほうがよいと思う
のである。嫁の身であれば舅姑は夫の父母であって自分の父母で
はないのだから、そのありのままにまかせ、これを家の長老尊属と
して丁寧に扱うのはあたりまえだけれども、実父母同様に親愛の
情がないのはまたこれもあたりまえのことで、はじめからお互いに
余計なことを求めずに、自然のなりゆきにまかせて円滑をはかるのが
一家の幸福であるだろう。

142:諭吉
06/09/18 20:23:13
世の中には男女が結婚した後、両親と別れて別居する者たちがいる。
これは非常に人情に通じた処置といえるだろう。その両親から
遠ざかるのは逆説的に離れないという法であり、私のあくまでも
賛成するところである。中には家の貧富やその他の事情によって
別居することが難しい場合もあろうが、たとえ同居したとしても
老夫婦と若い夫婦との間は相互に干渉することなく、その自由に
まかせて双方の苦労を共になくすことが理想なのである。

143:名無しさん@HOME
06/09/18 20:56:41
支援

144:名無しさん@HOME
06/09/18 22:41:27
朝夕にウトメを見舞うだと…ゲロゲロ~!

このスレ、諭吉が素晴らしいのはもちろんなのだが
女大学の呆れた文章にただ驚くよ。

145:名無しさん@HOME
06/09/18 23:30:24
女大学の内容って、「脳内願望の垂れ流し」みたいだよね
バカらしくって、いっそ笑える

146:女大学
06/09/19 09:38:58
6、婦人には特別な主君がない。夫を主人と思い敬い慎みて仕える
べきだ。軽んじて侮ってはならない。総じて婦人の道は人に従うに
あり、夫に対するには顔色言葉使い慇懃にへりくだって、素直に
従うことである。おごって無礼であってはならない。これが女子
第一の務めである。夫からの教訓があればその仰せに背いては
ならない。疑わしきことは夫に問うてその指揮に従わなくては
ならない。夫から問われたならば正しく答えなくてはならない。
その返答がおろそかになるのは無礼である。夫がもし腹を立て
怒るときは恐れて従わなければならぬ。怒り争いてその心に
逆らってはならない。女は夫をもって天とするのだから、返す
がえすも夫に逆らって天の罰を受けるべきでない。

147:諭吉
06/09/19 09:40:23
6、婦人には主君がないという。この主君とはそもそも何者で
あろうか。女大学の作者は封建時代の人であるから、何事に
おいても全てその時代の有様を見て立論しているから、君臣
主従とは藩主と士族との関係のことをさしているのであろうか。
士族たる男子には藩の公務があるけれども妻はただ家の中に
いるがためにに婦人には主君がないと言い放っているので
あろうか。もしそうであれば、百姓や町人は男子でも藩務に
関係がないのだから男女ともに主君がないと言わなければ
ならない。これは不都合な言い方である。

148:諭吉
06/09/19 09:40:55
もしかすると、百姓は年貢を納め、町人は税金を払うわけで、
これもお国のためにすることだから、やはり主君がいると
言う人がいるかもしれない。それならば、その年貢なり税金は
男子だけが働いた結果ではない。男女が共に力を合わせて
公用を勤めた結果であるのだから、そのうちの女だけが主君に
つかえていないというのは不都合な言い方である。
結局、風権流儀の考え方で婦人に主君なしなどと言うのは
それ自体矛盾に満ちた荒唐無稽の言い草であると言わねば
なるまい。

149:諭吉
06/09/19 09:41:33
まあ、それは枝葉末節の議論であろうから、さておくとして
本質的な問題はその先にある。
婦人が夫を軽んじたり侮ったりしてはならない、というのは
まことにもっともな教えで、確かに守らなければならない
ことだろう。しかし、よく考えてみれば、現在の男女の
間柄においてこの慎み敬うということに関しては、その
弊害の大きいものを矯正しようとするなら、私としては
むしろ夫のほうをより強く戒めたいと思うのだ。

150:諭吉
06/09/19 10:20:25
だいたい、男というものは、とにかく粗野で慎みのない
性質を持っているものだから、この教訓は確かに男たちに
向かって諭したほうがよろしい。もともと婦人は物事に
対して繊細な神経を持っていて、男子に比べるとものに
感じやすいのだ。そこで、世間の夫たちの行状を観察
すれば、とにかく無礼無作法粗野暴言を吐き散らし、
威張り散らして、家人を驚かせて家庭の調和を破る
ことが多い。ならば、慎み、敬い、ということを心して
暮らすべきなのは、男子第一の務めであると言わねば
ならないだろう。

151:諭吉
06/09/19 10:21:44
つぎに「夫からの教訓があればその仰せに背いてはならない。
疑わしきことは夫に問うてその指揮に従わなくてはならない。
夫から問われたならば正しく答えなくてはならない。その返答が
おろそかになるのは無礼である。夫がもし腹を立て怒るときは
恐れて従わなければならぬ。怒り争いてその心に逆らっては
ならない。」などと言っている。
これはもしその夫が知徳円満な君子人であれば確かにその教訓に
従って、または何でも疑わしいことがあったら質問して教えを
乞うべきであることにも一理はあるが、これらはその夫の人物
いかんによることである。単に夫だからといってわけもわからない
無法なことを命令されてそれに盲従するなどというのは、妻たる
者の道ではない。

152:諭吉
06/09/19 10:22:50
ましてやその夫が立腹し癇癪を起こして乱暴をするなどというのは
言語道断である。少しもそんな者に従うべき道理がない。
そういうときは、まともに相手にして妻も一緒に争ってはならない。
まずは、これは病気なのだ、発作なのだと見放してとにかくその場を
なんとかすかしたりおだてたりしておさめておき、あとで正気に
なったときを見計らってよく妻のほうから夫を教訓するというのが
やむを得ぬ処置である。しかし、その無法な夫が立腹している事柄の
理非曲直を問うことなくして、ただもう夫だから従えなどというのは、
あきれた暴言である。そんなことが通るとすれば、まさに婦人は
男子の奴隷にすぎないということになる。

153:諭吉
06/09/19 10:26:37
最後の一段に「女は夫を以って天とする」云々とあるが、もう
何を言ったらいいのか。まじめに批評する気にもなれない。
もし妻が夫をを天とあがめよというのなら、夫は妻を
神として崇敬するべきだ。妻が夫に逆らって天罰を受けるな
というのなら、反対に妻を虐待して神罰を被ることなかれと
私はぜひ言っておきたいのである。

154:名無しさん@HOME
06/09/19 12:16:33
>>145
丸ごと同意。細○数子みたいな理屈だよね

155:名無しさん@HOME
06/09/19 13:36:08
最初は諭吉SUGEEEEEと思ってたけど、よくよく考えてみると
諭吉の言っていることって現代では本当に当たり前の事なんだよね。
むしろこの「女大学」とかいう男尊女卑基地外の垂れ流した妄想駄文が
女のバイブルとして長い間信じられ、有り難がられて来たことに
とてつもない嫌悪と恐怖を感じる。

男女平等の時代に産まれて来られて本当に良かった。

156:名無しさん@HOME
06/09/19 19:47:05
低学力・低学歴的文章をありがとう

157:女大学
06/09/19 23:47:43
7、夫の兄、姉は兄弟であるから敬うべきだ。夫の親類に誹られ
憎まれるのは、舅姑の心に背くことで自分のためにもよくない。
むつまじくすれば舅姑の心にもかなう。また、兄嫁と親しみ
むつまじくすべきだ。ことさら夫の兄嫁は厚く敬うことだ。
自分の兄姉と同じように重んじなくてはならぬ。

158:諭吉
06/09/19 23:48:18
7、小舅、小姑に敬礼を尽くして舅姑の心を傷つけず、実の
兄嫁と親しんで特に夫の兄嫁を厚く敬うのは、家族や親類と
交流するときの義務であって、もっともなことであるけれども、
夫の兄と兄嫁とはもともと骨肉の縁がないのであるから、これを
実の兄弟姉妹と同様にしろとは理解できない。一通り仲良くして
むつまじくきれいに付き合うのはよいだろう。私もつとめて
勧告することだが、本当の親愛の情に関してあれとこれが
同じようにできるであろうか。私は人間の天性に訴えて
できないことだと断言するのである。

159:名無しさん@HOME
06/09/20 00:47:41
女大学って今となってはほとんどギャグだが、
農家スレなんか見てるとそのギャグがまだまかり通っていたりするからオソロシス


160:名無しさん@HOME
06/09/20 18:44:01
つい何度も読み返してしまう・・・。


161:女大学
06/09/21 00:08:34
8、嫉妬の心は、ゆめゆめ起こすべきでない。男が淫乱ならば、
いさめるべきだ。怒り恨んではならない。妬みが甚だしければ、
その気色言葉も恐ろしくすさまじくなって、かえって夫に疎まれ
見限られるものである。もし夫に不義、過ちがあれば、自分の
顔色を和らげて、声を柔らかにして諫めるべきだ。諫めを聞かず
に怒るならば、まずしばらくやめて後に、夫の心が和らいでいる
きに、また、諫めるべきだ。決して気色を荒くし、声を荒らげて
夫に逆らい背くことがないように。

162:諭吉
06/09/21 00:09:05
8、この章はもっぱら嫉妬心をいましめるとの趣意であるから、
私はまずその「嫉妬」なる文字の定義を明らかにしようと思う。
おおよそ、他人のすることで自分の利害には関係のないことを
羨み、恨み憎らしく思い、甚だしいことには根もないことに
腹を立てて他人の不幸を祈り他人を害しようとすること、
これを「嫉妬」という。

163:諭吉
06/09/21 00:14:29
例えば「隣の家は非常に繁昌していて財産も豊かであるのに、
自分の家は貧乏の上に不幸せばかりが続いている。羨ましい
ことだ、憎らしいことだ。隣の翁が何々の方角に土蔵を
建てて鬼瓦を上げるのは我が家を睨み倒そうとしていると
いう意味だ。彼の土蔵が火事で焼けたら面白いだろう。
いや、人の見ていない間に火をつけてくれよう。」
などと世にもあらぬことを思って一人煩悶するようなことは
嫉妬の最たるものであって、ゆめゆめ発してはいけない
ことである。私もそのような嫉妬心については堅くいましめ
たいと思うのだが、本文でいう嫉妬の心云々とは果たして
この種の嫉妬といえるであろうか。よく吟味したほうが
よいと思うのである。

164:諭吉
06/09/21 00:16:02
書中では、男が淫乱ならば慎むべきだとある。なぜかと
いうと、夫の淫乱不品行は実証が明白であり、このことは
果たして妻である者の身に関係のないことであろうか。
隣の富豪の翁が財産を蓄え土蔵を建築したなどの類に
比較すべきものであろうか。隣の家の貧富は我が家の利害に
関係ないといっても、夫の淫乱不品行は直接に妻の権利を
害するものであるから、もとより同日の論ではない。


165:諭吉
06/09/21 00:16:59
そもそも一夫一婦が家にいての偕老同穴は結婚の契約で
あり、その夫婦の一方が契約を無視してあえて淫乱不品行を
ほしいままにし、他の一方を疎外するようなことは
つまりこれを虐待しこれを侮辱することで、破約加害の
大なるものである。だから被害者である婦人が正々堂々の
議論を以ってその罪を責めるのは、契約の権利を守る
方法である。べつに嫉妬の痴情に駆られた結果ではない。

166:諭吉
06/09/21 00:18:16
但しこういったことを議論するのに声色をやわらかく
するのは上流社会に生きる人間の態度としてふさわしい
から、自然にそうするのがよいだろう。私もそういった
野蛮、粗暴なことを好まないし、女性として当然の態度で
あろう。
しかし、実際に不品行があればその罪は少しも許しては
ならない。少しも容赦してはならない。そのために男子が
怒ることがあるのも恐れず、こころを金石のようにして
争うことは婦人の本分であろう。女大学の作者はこういう
正論をさして嫉妬というのか。私はこれを婦人の正当防衛と
認め、その気力の確かなことを勧告する者である。

167:諭吉
06/09/21 00:23:36
今夜はここまで。
眠くて文章がおかしくなってしまったところがあるが
許してほしい。
「野鄙」「粗暴」といった言葉をついついDQNと訳したく
なってしまう我輩である。


168:名無しさん@HOME
06/09/21 00:33:10
諭吉さん、乙でした。
毎日楽しみに拝読いたしております。

169:名無しさん@HOME
06/09/21 00:49:23
諭吉さん、ありがとうございます。
無理しないでくださいね。

170:名無しさん@HOME
06/09/21 00:57:00
>>167
>「野鄙」「粗暴」といった言葉をついついDQNと訳したく
↑確かにその通りですね

171:諭吉
06/09/21 11:13:19
女大学の作者は前節婦人七去の条に、淫乱ならば去ると記し、
婦人が不品行を犯した場合は罪に放たれると宣告しているが、
今ここではうって変わり、男子が同様の罪を犯したときには
婦人はこれを怒りもせず恨みもせず、気色言葉を柔らかに
して、却ってその犯罪者に見限られないように注意せよと
言う。これは大変不公平なことで、ただ驚くばかりである。

172:諭吉
06/09/21 11:15:12
つまり女大学の作者は婚姻契約の重さを知らない。また婦人の
権利も知らない。あたかも婦人を男子の手中の物として、
要はただ服従の一事であるとしている。
その服従の極み、男子の淫乱獣行をも軽々と見過ごせと
言う。もし婦人の権利を主張しようとしたら、たちまち
「嫉妬」の二文字を持ち出してこれを威嚇し制止しようと
している。

173:諭吉
06/09/21 11:16:17
これをたとえるなら、青天白日、人に物を盗まれて
証拠が充分にあるのに、盗賊を捕まえて問い詰めようと
すればすぐに「貪欲」の二文字を持ち出し、貪欲の心は
ゆめゆめ発してはならぬ、物を盗む人がいたならば言葉を
やわらかにしてこれをやめさせるべし、怒ったり恨んだり
してはならない、なおその盗人が物を返さず怒ることが
あればしばらく中止してまた後にしろ、と教えるような
ものである。婦人の権利を無視してその人をばかにする
のも甚だしいといえるだろう。

174:諭吉
06/09/21 11:17:23
あるいは婦人がみだりに男子の挙動を疑い、根もないことに
立腹して平地に波を起こすような軽率もあるだろう、これが
所謂嫉妬心である。しかし、今の男子社会の有様は手間隙
かけて疑いを探るには及ばない。公然の秘密というよりも
むしろ公然の公として醜態をあらわにしている者が多いのだ。

175:諭吉
06/09/21 11:23:35
家に遺産がある者、また運がよく新たに家を成した者、
政府の官僚、会社の役人、学者も医者も寺の和尚も、
衣食すでに足りてそれ以上に何の望みがるかと尋ねれば
取り急ぎはつまり性欲をほしいままにすることが一番で
あるという。その方法には陰あり、陽あり、幽微あり、
顕明ありだが、所謂浮気者は人目も憚らず遊郭に狂い
芸者に戯れ、醜態百出人面獣行をさらし、憚ることを
知らないで平気である者がいるのだ。

176:諭吉
06/09/21 11:24:55
それ以上に醜行が念入りで陰気になると、召使または
側室などと称して自分の家の中に妾を囲って厚かましくも
妻と雑居させるか、または別宅を設けてこれを養い
一夫数妾にして得々と自慢している者がいる。
まさしく五母鶏、二母?(豚)を実際に行っている
もので、これを評して獣行というより他に穏当の語は
ないであろう。

177:諭吉
06/09/21 11:25:28
鶏と豚はまさに鳥獣であるため、五母二母どれが妻で
どれが妾であるかその区別もなく、またその間に嫉妬心も
見えず権利論も起こらないようだけれども、万物の霊で
ある人間はそうではない。
人倫の大本として夫婦婚姻を契約したその婦人が、
配偶者の狂乱破約を見たら不平ではないと思うほうが
おかしい。その不平の意をあきらかにして破約者の
非を改めようとするのは婦人の権利である。
みだりに嫉妬なる文字を濫用してたくみにこれを説き、
またしても婦人の嫉妬など唱えて以って世間を騙そうと
しても、人生の権利は到底無視できないのである。

178:名無しさん@HOME
06/09/21 23:11:39
ここまで言わないと男女平等が理解されない時代だったんだね…

179:名無しさん@HOME
06/09/21 23:24:13
今、女がこの話を聞いたら暴走しそうだけどな。

180:名無しさん@HOME
06/09/22 09:04:21
このスレためになるなあ。ただ上から読んでくるだけで福沢諭吉先生の女性論をマスターできるうえ、
現代人の平均的リアクションまで知ることができる。

おれとしては、諭吉はかなりいいことを言っているように感じられるが、上野東大教授ら左翼フェミニ
ストにとっては、やはり福沢は人民の敵、になるらしい。

なぜなら、同じ女性である下女の「女中奉公」を当然の前提にしているから。中上流階級の「奥様」は
解放されても、それは下層の女性たちの犠牲の上でしかない、というのが上野らの理屈。

181:180
06/09/22 09:17:38
過去レス見てみたら、>>131さんが上野教授らへの反対意見を述べていたんですね。
もっと注意して読み返すべきでした。

182:名無しさん@HOME
06/09/22 10:10:19
福沢先生が、実名でこんな立派な女性論を発表しているのと同時期に、
匿名の社説では、「台湾で蜂起した原住民を皆殺しにせよ!」、
なんていうトンデモ論を、書くことなんてありえるかあ、
という素朴な疑問が、「福沢諭吉の真実」を書くきっかけになったと、
平山さんがどこかに書いていた。

183:名無しさん@HOME
06/09/22 10:30:58
きちんとお金を払って働いてもらっている女中さんにより良く働いてもらう
(働いている人達が気持ち良く働けることも含む)ための心得と、
彼女らの職務に加えて小作り・子育て・旦那およびその親への絶対服従、
旦那からの浮気暴力借金などを優しく許してたしなめるw義務を
無 償 無 条 件 にやらなければならなかった『妻』の解放を訴えることは
決して矛盾していないもんな。

ある漫画のセレブな奥様が、
「使用人をよく働かせるコツは、その人が使用人としての誇りを持てるようにしてあげること、
 一生使用人として働いていたいと思わせてあげることよ」
というようなことを作中で語っていて、なるほどと思った。

184:180
06/09/22 10:54:38
>>183
でもさ、おれ自身は君と同様に福沢にハゲ同だけど、それでは家政婦は一生家政婦のまま、階級上
昇なんて不可能ということになる。

「あたしだって奥様になりたいのよ」、という家政婦(市原悦子演?)の心の叫びにたいして、諭吉先生
ならどう答えるのかな?

185:名無しさん@HOME
06/09/22 12:29:21
>>184
それは福沢先生ご本人に聞いてみないと何とも……
士農工商制度のせいで、武士の子は武士、農民の子は農民にしかなれなかった
江戸時代に今より近いから、流石の福沢先生と言えどもその辺は保守的なのかもな。
現代で言うなら、皇族の人達が「私だって平民みたいに自由に生きたい!」
と言うのと同じように聞こえるんじゃないかな、その心の叫びも。

ただ、男尊女卑バリバリな女大学の時代に、もし女として産まれる羽目になったなら
自分なら誰かの嫁になって苦労するより、家政婦として一人で苦労する道を選ぶよ。
お給金もらってる家の御主人になら多少偉そうにされても我慢できるし、
暴力振るったりするようなDQN主人ならお暇をもらってよその家を探したりもできる。
嫁入りしちゃったら永久にそこから逃れられない。そんな奴隷人生は真っ平だ。

186:名無しさん@HOME
06/09/22 12:37:45
……って、家政婦になれるような低層民に生まれなきゃその道も選べないわけかorz
頑張ってDQNに振る舞って離縁されるか、旦那を早めに殺して未亡人になるか……
そんな非人道的手段を取らなきゃ自由になれないとは皮肉なことよ。

187:180
06/09/22 13:11:58
>>185
家政婦がより自由というのはどうかなあ。自由に振舞うには経済的基盤が必要だけど、
戦前の女中にはほとんど小遣いくらいの賃金しか支払われなかった、と聞くよ。

その代わり、女中思いの奥様は、お稽古事などをさせて、いいところに嫁に行けるように
したそうな。

>>186
まあ、階級上昇は難しいけど、下降のほうは簡単だったそうですよ。要するに、使用人の
若い男と密通すればすぐに離縁だったわけで。

家庭から追放されたら経済的基盤もなくなって、自由どころか生命の維持さえ困難な状
況に陥ってしまうのが昔の恐ろしいところ。近松の「心中」ものの世界ですな。

188:名無しさん@HOME
06/09/22 13:38:38
>>187
現代風の自由を求めるならそりゃ経済的基盤が必要だろうけど
お屋敷の寝食住を与えてもらった上で、お小遣い程度にも給金がもらえるのなら
「使用人としての自由」はある程度謳歌できると思うよ。
長いこと一軒にお務めして家人の信頼を得れば老後の心配も皆無だし。

女大学の文言を都合のいいように解釈したクソと縁組みさせられるぐらいなら
細腕一本の孤独な生き方の方がまだマシだ、とどうしても思ってしまう。
自分は結婚に夢も希望も抱いてないから特に。

自分の家に入った女にはどんな仕打ちをしても良い、と洗脳されたけだものに仕え
そのけだものの親に従い、そのけだものの仔を孕まされる人生を
「女の幸せ」と呼んでいた時代が本当にあったんだな……。

189:180
06/09/22 14:08:54
>>188
姑はいずれ死にますから、いつまでも嫁いびりの地獄の日々が続くというわけでもなかった
でしょう。ただ、江戸時代のとくに武家の嫁がつらかったのは事実なようで、それは、彼女ら
に子供を産むこと以外に何も求められる役割がなかったことに起因しているようです。

農家や商家の場合は、一緒に田植えをしたり帳簿をつけたりするのですから、夫婦の共同
作業の部分も多く、妻(母)の家庭内の地位は相応に高かったのです。益軒に仮託されて
いる「女大学」は武家のお話、ということになります。

190:名無しさん@HOME
06/09/22 14:16:26
>>189
あー、農家や商家の庶民が武家のマネをしだして
本家だの分家だの言い出したから
庶民の嫁も苦しむようになったのか。

191:180
06/09/22 14:42:49
>>190
「武家のマネ」というよりも、江戸時代までは身分によって異なっていた法律が、明治時代になって一律に
適用されることになって、問題が拡大したようです。

たとえば武士の場合、家督は「男子のみ」にしか相続できませんでしたが、商人の場合は「女子にも」相続
が可能でした。要するにノレンは娘でも守れたのです。

ところが、明治以降は紆余曲折の末、女性戸主は認められない、ということになり、商家の婿養子でもそち
らが主人とされることになりました。「あの番頭上がりが……」とやっかみを受けて、そうした婿養子はさぞ辛
かったでしょう。

話がそれましたが、簡単にいえば、明治以降は上からの強制によって、本スレの話題の焦点である嫁姑問
題についても、旧武士階層ばかりではなく、一般庶民にまで広まった、ということですね。

192:名無しさん@HOME
06/09/22 14:46:06
>>191
現代の法律は平等になったはずなのにね。
なぜか昭和生まれの人間にも、広まっていない。

193:180
06/09/22 15:16:01
>>192
その通りです。明治ごろに強固に形成されたイエの概念は、法律が変わっても容易には解消されて
いません。「配偶者」、といって夫も妻も対等なはずなのに、なぜか社会通念上は妻がより強い拘束
を受けて当然、というおよそ合理的でない気風が残っています。

福沢については詳しくなかったので、「諭吉」さんの現代語訳は勉強になりました。そこで、気づいた
のですが、>>133に明治民法の「一方的離縁の条件」として、
2、妻が姦通を為したるとき
3、夫が姦淫罪に因りて刑に処せられたとき
とありますね。つまり、「妻は浮気しただけで離縁される」が、「夫は強姦その他で有罪とならなければ
離縁を要求されない」、ということです。

すごい不公平。でも、現在も、夫の浮気は大目に見られることが多いのに、妻の不貞は批判されがち
なのは、もう廃止された法律の、こうした条文上の違いに由来しているのかもしれません。

194:名無しさん@HOME
06/09/22 15:18:19
結局、奴隷を一人確保すると他の人間が楽だから
廃れないんだろうね。


195:名無しさん@HOME
06/09/22 15:24:59
180は社会学の大学院生?

196:名無しさん@HOME
06/09/22 16:06:05
> 現在も、夫の浮気は大目に見られることが多いのに、妻の不貞は批判されがち

そう?今はもう、どっちも大目に見られてると思うんだけど…。あなた何歳?

197:名無しさん@HOME
06/09/22 16:14:56
180は独身の学者さんなのですよ、多分。

198:名無しさん@HOME
06/09/22 16:35:13
いつもの「諭吉」さんも>>180の人の話もためになるな。
江戸時代って確かに意外とカカア天下なんだよね。いつからああなったのやら……

>>196
単に浮気妻の神経が太くなった(男女共にDQN化が進んだ)せいで
浮気者当人が叩かれても平然としているからそう見えるだけで、
浮気というと男より女が叩かれる傾向はまだ残ってると思うよ。
個人的には諭吉(本人)と同じく、どっちもボコボコにされて当然だと思うけど。

199:諭吉
06/09/22 16:39:38
このように、男尊女卑の習慣は久しいもので、その習慣はずっと
人の性をなしており、今日の婦人たちの中にはややもすれば
自らその権利を忘れて自ら屈辱に甘んじ、自ら屈辱を忍んで
ついには自ら苦しんでいる者が多い。ただ憐れむべきものである。
その理由は何か。幼少のときから家庭の教訓にて教えられ、また
世間一般の習慣に圧制されて次第に萎縮し、男子の不品行を
とがめるのは嫉妬である、嫉妬は婦人の慎むべき悪徳である、
これを口に発して顔色に表すのも恥辱であると信じて、かえって
他の狂乱を許して次第に増長させてしまうことになるからだ。

200:諭吉
06/09/22 16:40:34
つまり、婦人が婚姻の契約をなおざりにして、自らその権利を
棄てて自ら憂鬱の淵に沈み、習慣の苦界に苦しんでいるものと
いえるだろう。これはただ自分の不利になるだけではない。
男子の醜行から生じる直接間接の影響は、ひいては子孫の
不幸を醸し、一家滅亡の禍根にあるのだから、家の主婦
として責任ある者は自分のため自分の家のため、あくまでも
権利を主張して配偶者の乱暴狼藉を制止しないようなこと
があってはならない。私の勧告するところである。

201:諭吉
06/09/22 16:41:34
人によってはこういう人がいるかもしれない。以上に論じた
内容は、道理には違いないかもしれないが、一方から見たら
今日の女権の拡張は社会の秩序を乱すものであるから
にわかに賛成することができない、と。
確かにその革命には躊躇する者もあるだろうが、だいたい、
今起こっている弊害を矯正するには社会に多少の波乱が
起こるのはしかたないであろう。その波乱を懸念すると
いうのなら、黙って弊害の中に甘んじるしかない。

202:諭吉
06/09/22 16:42:26
三十年前の王政威信は、徳川幕府の門閥圧制を嫌ってその
弊害をあらためようとし、天下に大波乱を起こしたが、
その結果、ついにめでたく新日本が誕生したのである。。
もし当時、社会の秩序云々に躊躇したならば、我々
日本国民は今日なお門閥の下に匍匐(ほふく)すること
であろう。だから、今の婦人に、至当である権利を
主張させ、以って男女対等の秩序をなすのは、旧幕府の
門閥制度を廃止して立憲政体の明治政府を作るのと
同じことだ。

203:名無しさん@HOME
06/09/22 16:43:51
浮気に限らず「人として恥ずかしいことをした」「世間様に顔向け出来ない」
という、他人の目と良識を意識した『恥』の概念が死語になっているから
「人を殺して何が悪いの?」「万引きしてもバレなきゃいいじゃん」みたいに
『自分さえ楽しければ人を傷つけてよい、バレなければそれは罪ではない』
というDQNの価値観が台頭して来ている気がする。

かといって、昔は良かったなんていうつもりは絶対にないけど。
向こう三軒両隣にプライバシーを握られていた時代には
こういう自己中心的な考え方はまず許されなかったろうが
やっぱり一方でドス黒い情念が渦巻いていたろうしなぁ。

諭吉さん今日も乙です。

204:諭吉
06/09/22 16:44:21
>>202
×威信
○維新
すまんかった。

205:諭吉
06/09/22 16:47:58
政治においてこの大事を断行しながら、人事には断行
しないというのか。私はその理由を見るに苦しいので
ある。ましてや、その人事においては既に法典が
発行されていて、男女婚姻などの秩序は親族編にも
明文化されている。これからは女子社会が奮発して
勉強して、文明学士の応援を以って正しい道に進む
べきなのである。この革命は新発明新工夫ではない。
成功の時は正に熟しているのだから。

206:名無しさん@HOME
06/09/22 16:53:04
何だか19世紀末のことについて言っているのではなく、
21世紀初頭の現在について語っているようですね。

207:名無しさん@HOME
06/09/22 16:59:09
時間が経っても、あまり変わっていないことも多いんだろうね。

208:名無しさん@HOME
06/09/22 17:03:42
このスレって、想像するに、結婚に恐怖を感じている独女、嫁いびりにあえいでいる主婦、社会学の大学院生、
浮気しまくっているマダム、福沢諭吉研究者、慶應のOB(ビジネスマン)、フェミニストといった、
リアル社会では絶対に出会うことのない人々が、一同に会しているとんでもない場所のようですね!!!

諭吉もすごいがこのスレ自体がスゴイ!!!



209:名無しさん@HOME
06/09/22 17:13:56
膿家脳まで釣られてやって来ちゃうんだから確かに凄いスレだよな。

210:名無しさん@HOME
06/09/23 14:30:25
結論は100年以上前に福沢先生が出してたんだな。




福沢諭吉 「脱亜論」 (明治18年)

日本の不幸は中国と朝鮮だ。
この二国の人々も日本と同く漢字文化圏に属し、同じ古典を共有しているが、もともと
人種的に異なるのか、教育に差があるのか、日本との精神的隔たりは、あまりにも大きい。
情報があまりにも行き来する時代にあって、近代文化や国際法について知りながら、
過去に拘り続ける中国・朝鮮の精神は千年前と違わない。 国際的な紛争の場面でも
「悪いのはお前の方だ」と開き直って恥じる事もない。

もはやこの二国が国際的な常識
を身につける事は期待してならない。

「東アジア共同体」 の一員としつ、その繁栄にあたってくれるなどという幻想は捨てるべき
である。 日本は、大陸や半島との関係を断ち、欧米と共に進まなければならない。 ただ
隣国だからと言う理由だけで特別な感情をもって接してはならない。 この二国に対して
も、国際的な常識に従い、国際法に則って接すればよい。 悪友の悪事を見逃す者は、共
に悪名を逃れえない。 私は気持ちにおいては、 「東アジア」 の悪友と絶交するものである。

211:名無しさん@HOME
06/09/24 08:43:41
脱亜論の諭吉は全く正しい・・・
なんであんな国に大金あげてるのか、
日本ってヘン。

212:名無しさん@HOME
06/09/24 11:52:55
今日から福沢諭吉マンセーになりますた!

213:女大学
06/09/24 22:40:32
9、言葉を慎むこと。おしゃべりであってはならない。仮にも人を
誹り、偽りを言ってはならぬ。人の誹りを聞くことあったならば、
心に納めて人に伝え語るべきでない。誹りを言い伝えることで、
親類とも仲が悪くなり、家の中が納まらなくなる。

214:諭吉
06/09/24 22:42:11
9、言葉を慎んで多くを語ってはならないとは、寡黙を守れと
いう意味であろうか。諺に「言葉多きは科少なし」といい、
西洋にも「空き樽を叩けば声高し」という言葉がある。
愚者の多言は確かに嫌うべきものである。婦人は静かで
奥ゆかしいのが頼もしい。所謂お転婆は私の最もいやしむ
ものであるが、ただ一概に寡黙を守れとだけ教えるなら、
それは弊害がないとはいえないのではないか。

215:諭吉
06/09/24 22:44:44
婦人が既に年頃に達しているのに、人に接しての用談は
さておき、寒暖の挨拶さえはっきりとできなくて、低い声で
ぐつぐつと言って人を困らせるのは珍しいことではない。
特に病気のときなど医師に対して自分の容態を述べることが
できず、その医師の質問に答えるのも恥ずかしがったり
恐れたりして、病症発作の前後も正確に伝えられず、
寒温痛痒の軽重をはっきりと言うことができなかったら
無駄に診察の時間を費やすだけではなく、その医師は
ついには要領を得ずして処方に当惑することさえある。


216:諭吉
06/09/24 22:46:10
言葉を慎み寡黙を守れという。その寡黙も次第にこれに
慣れてくれば、人生に必要な弁舌の能力を枯らして
しまうことになり、実用に差し支えを生じてしまう
ことになるだろう。私も多弁を好むほうではないが、
ただいたずらに婦人の口を閉じさせてうまくいくとは
思えない。
昔の大名の奥に奉公する婦人などが、手紙も見事に書き、
弁舌も爽にして、しかも立ち居振る舞いの上品であった
ことはよく知られている。これは参考にする価値がある。

217:諭吉
06/09/24 22:49:35
だからといって、今の女子を教育するのに純然たる昔の
御殿風を以ってするべきでないということは言うまでも
ないことだが、幼少の時から国字の手習い、文章手紙の
稽古はもちろん、その他一切の教育法を文明日進の方針に
仕向けて、物理、地理、歴史などの大概を学び、また家の
事情の許す限りは外国の語学をも勉強して、一通りは
内外の時勢に通じ、学者の話を聞いてもその意味を解する
ことができ、自分から話すときもその意味の深浅はともかく、
その話の首尾が全うしていて、他人に笑われないように
するくらいの心がけは、婦人の身になくてはならない
ことである。

218:諭吉
06/09/24 22:50:13
このように、この女大学の全編で一言も女子智育の必要性に
ついて論及していないのは遺憾というべきである。
もちろん、人を誹ったり偽りを言うべきでない、人の謗りを
伝え語ってはならない云々は、確かに当然のことであり、
特に婦人に限らず男子に向けてもいましめるべきことで
あるから、このあたりで評論を訳すことにする。

219:諭吉
06/09/25 10:04:37
>>218
×評論を訳すことにする
○評論を略すことにする

220:名無しさん@HOME
06/09/26 01:03:47
あげ

221:名無しさん@HOME
06/09/26 08:45:48
>>210>>211

福沢先生へのサヨからの批判はすごい

<本の紹介、安川寿之輔著『福沢諭吉の戦争論と天皇制論』>

 現在の「靖国問題」に象徴される歴史認識、戦争責任問題、朝鮮
半島、中国などアジアと日本の広がる摩擦の思想的根源は福沢諭
吉にある。その流れを汲む政治家が日本を危険な方向へ導き、マ
スコミがそのあと押しをしている。延々と一万円札の肖像に居座る
人物が、これを見てほくそ笑んでいるようだ。

 この逆流現象に真っ向から挑む著者の労作は、21世紀の日本の
あるべき姿を示す、すぐれた啓蒙書といえよう。著者の今後の活躍
を心から期待する。(崔鐘旭、ジャーナリスト)
[朝鮮新報 2006.9.8]


222:180
06/09/26 11:22:25
>>195
>>197
だいたいそのような者です。
大学のパソコンを使っているので、平日の昼間しか参加できないのです。

223:名無しさん@HOME
06/09/26 11:31:22
>>222
なるほど。いつも乙であります。

224:180
06/09/26 11:50:00
ついでにこんなの見つけました。

【社会】福沢諭吉など明治の偉人に流れるアジア蔑視の認識問う…九条の会さいたまと韓国人
スレリンク(dqnplus板)

確かに「痛い」ですね。

225:名無しさん@HOME
06/09/26 12:04:23
>>222>>224
180さん。>>180のころに比べて言葉遣いが丁寧になりましたね。何かあったのですか?
それと、>>210>>221さんと同一人? このスレのリーダーの「諭吉」さんとの関係は?

うっとうしいかもしれないけれど、ちょっと気になったもので。

226:180
06/09/26 12:35:28
>>225
それは、ネットの向こう側にいる読み手の方が、自分より上の年代である可能性が高いことに気づいたからです。
今までは主に社会学板で、大学のカフェテリアにでもいるような気安さから、ぞんざいな言葉のやりとりをしてい
たのですが、ここは家庭板ですからね。

>>210>>221は私ではありません。また、同じ人物かどうかも分かりません。ひょっとして慶應関係者? そうだ
とすると、過去スレで見て、>>58の方かもしれませんが、あちらは慶應出身の既婚女性のような気もしますし。
朝方書き込みされた221さんには、はっきりと私と同じにおいがあります。>>40>>41と同一人物では?

……とはいえ、この手の詮索は不毛なことはよく分かっています。

それから、もちろん「諭吉」さんと私は別人です。

227:名無しさん@HOME
06/09/26 20:27:33
>>180
あんた、平山さんじゃないよな…?あの人、ネット上のいたるところに顔出すし。

228:女大学
06/09/26 20:41:46
10、女は常に心遣いをしてその身を固く慎み守るべきだ。朝は早く
起きて、夜は遅く寝て、昼は寝ずに家の中のことに心を配り、織り
裁縫を怠るべきでない。また、茶や酒などを多く飲んではならない。
歌舞伎、小唄、浄瑠璃などの乱れたものを見聞きしてはならない。
宮寺などすべて人の多く集まるところへは40歳になるまではあまり
行くべきでない。

229:諭吉
06/09/26 20:49:55
10、婦人が内を治めて家事に心を配り、織り物や裁縫を怠るべきで
ないというのはもっともな教訓で、婦人にとっては大切な務めで
ある。西洋の婦人にはややもすれば衣服を裁縫する法を知らない
者が多い。この点において、私は日本婦人の習慣をこそ貴ぶ者
である。世の中がどんなに発展しようとも、家がどんなに裕福に
なろうとも、糸針の一事は婦人のために必要であり、高尚な
技芸として怠ってはならぬことである。


230:諭吉
06/09/26 20:51:51
また、茶酒などを多く飲むなという。茶も過度に飲めば健康に
害があり、言うまでもなく酒量が過ぎることについては男女
共に慎むべきことである。これも本文の通りにて異議はないが、
歌舞伎、小唄、浄瑠璃を見聞きしてはならない、宮寺などへ
行くことも遠慮しろというのはいかがなものであろうか。
不審に思われる。

231:諭吉
06/09/26 20:57:38
人生楽あれば苦あり、半々あるのは常である。苦楽が平均して
よく働きよく遊び、それで人生が成立するという道理は
女大学の作者も許すところであろう。それならば、夫婦が
一緒に家にいるのはその苦楽を共にする契約であるのだから、
一家が貧しくて衣食住にも困るなら確かに歌舞伎音曲など
楽しむ余裕などないだろう。夫婦共に辛苦して生計にのみ
つとめるべきである。しかし、その努力した結果、多少の
財産を成した場合には、平生の苦労の憂さ晴らしのために
夫婦子供が連れ立って物見遊山も差し支えないであろう。
これもまた女大学の作者だって許さないわけではない
だろう。つまり、よく働いてよく遊ぶとはこのことである。

232:諭吉
06/09/26 21:02:40
このように本文の意味を考えてみると、歌舞伎云々以下は
家の貧富に言及しておらず、ただ、婦人たる者は芝居見物
はよくない、鳴り物を聴くことはよくない、40歳になるまでは
宮寺への参詣も差し控えよと、厳しく婦人に禁じながら
暗に男子のほうへは自由を与えているように見える。
人生の苦楽を共にしながらその歓楽の一方は男子だけの
ものとして、女子には生涯苦労の一方のみを負担させようと
するというだろうか。無理無法も甚だしいといえよう。


233:諭吉
06/09/26 21:12:26
この社会の実際としては、婦人は内を治め、男子は外で働けという。
その内外の趣意を濫用して、男子が外で奔走するのは実業経営
社会交際のためだけではない。その経営交際と称して酒を飲み
花柳に戯れる者が多いのだ。政府と民間問わず、我こそは紳士と
自称している俗輩が、何々の集会、宴会といって会合を持つのは、
果たして実際の議事、真実の交際のために必要であるか否か。
十中の八、九は会議のために集まるのではなく、会議の名を利用
して集まるものだ。交際のために飲むのではなく、飲むために
交際するものだ。


234:諭吉
06/09/26 21:18:10
その飲食、遊戯の時間は男子が内を外にする時間であり、すなわち
醜体百戯、芸者と共に歌舞伎をも見物し小唄、浄瑠璃をも聴き、
酒に酔い、あるいは花を弄ぶなど淫れ(うかれ)に淫れながら、
内の婦人は決まって女大学の教えの範囲内に引きこもってひとり
静かに留守を守っているということで、安心してますます佳境に
入る時間である。

235:名無しさん@HOME
06/09/27 08:55:33
40って…当時としては老人ということか。

236:180
06/09/27 10:55:26
>>227
違いますよ! でも間違えられて光栄です。

237:名無しさん@HOME
06/09/27 21:47:31
>>227そんなに気になんなら、「平山洋」+「試験」でググッてみたら。
大学の先生の行動確認ならそれがサイキョー。
家庭板の住人は知らんのかもしれんが。

238:名無しさん@HOME
06/09/28 01:06:43
諭吉さん待ちあげ

239:諭吉
06/09/29 00:58:08
このように、女大学の作者が特に婦人をいましめて淫らなことを
見聞きするなと禁じているこの教訓は、男子には遠慮なく淫らな
行いをさせる自由を与えているにすぎない。女を内に幽閉し、
男を外で好きなようにさせている。一家の害悪を止めることなく
却ってこれを奨励しているのである。

240:諭吉
06/09/29 01:06:14
こればかりでなく、不品行で狡猾な者は、自分の獣行を勝手に
しようとして、さすがに妻から不平を言われ、それならばと
策を案じて妻の歓心を買いその機嫌を取ろうとして、衣装でも
何でもその妻の望むがままに買い与え、芝居見物、温泉旅行、
季節ごとの行楽、何一つとして思いのままにならないことは
ないようにする者がいる。こんなことをしたら、俗にいう
お心よしの妻は身の安楽さを喜び、世間の贅沢な付き合いに
浮かれて自分の内を外にし、家の中の取り締まりはさておき
子供の教育さえいい加減にしてしまうと同時に、夫の不義、
不品行をもいい加減に見てあたかも平気な顔をすることが
ないとはいえない。

241:諭吉
06/09/29 01:09:29
まさにこれは好色な男子の得意とするところで、ひどい者になると
妻、妾が一つ屋根の下に同居し、たとえうわべの嘘でもその妻が
妾と親しくして、妻も子を産み、妾も子を産み、双方の中はとても
睦まじいなどというおかしな話がある。禽獣界の奇いよいよ奇なり
といえるだろう。

242:諭吉
06/09/29 01:22:14
今年の春の頃、ある米国の貴婦人がわが国に来遊して日本の習俗を
見聞きする中で、妻妾同居云々の話を聞いて最初は大いに疑って
いたが、ついにその事実を知ると「私は確かにこの話を知った
けれども、さて、帰国したときにこれを婦人社会の友人たちに
語っても容易に信じてくれる人はなく、却って目立ちたがって
嘘を伝える者であるとされて、その他の報告までも信用を失う
ことになってしまうでしょう。日本の婦人たちはこの世に生きても
実に生き甲斐のない人たちです。気の毒な人たちです。憐れむ
べき人たちです。私たち米国の婦人は片時もこのような境遇に
安んずることはありません。死を決してもなお争わなくては
ならない、いや、日米、国が違っても、女性は同胞姉妹です。
私たちは日本の姉妹のためにこのような怪事を打破して悪魔
退治の法を考えなくてはなりませんね。」
・・・と、歯を食いしばって憤り、涙を払いながら語った
ことがあったのだ。

243:諭吉
06/09/29 01:32:28
私はこの話を聞いて他人事とは思えず、新日本の一大汚点を摘発
され、大いに恥じ入った次第である。条約改正、内地雑居もわずかに
数ヶ月のうちにあり、なおこのままにして国の体面を維持しようと
するというのか。その厚顔ぶりはただ驚くべきものだ。東洋も西洋も
同じく人間の世界であるというのに、男女の関係ではその趣が
このように違う。日本においては青天白日の下一妻数妾あり、
妻と妾が同居し、妻と妾が親しくしていることもある。つまり
その親愛が嘘であっても、男子が世にもあられぬ獣行をはたらき
ながら、婦人には柔和忍辱のこの頂上まで至らせているのは
上古蛮勇時代の遺風であり、特に女大学の教訓はその頂上に
達している結果であることにほかならない。

244:名無しさん@HOME
06/09/29 07:52:31
「女大学10」>>229への諭吉の反論>>229-234>>239-240は、さすがに古臭く感じられます。
ただ、妻妾同居についての話>>241-243は、興味深いです。

現在でも配偶者以外の愛人をもっている人は多いと思うけど、「同居」ということはないでしょう。
それから、「米国女性」から指摘されて、その良くない風習に恥じ入っているところなど、
外国(西洋)の目をいつも気にしている福沢諭吉先生らしさがよく出ていると思います。

「諭吉」さん、ありがとう! 今日の話題は「妻妾」問題ということで。
夫の愛人との修羅場的エピソードでもあればぜひ。


245:名無しさん@HOME
06/09/29 11:04:23
妾は金がないとね…

246:名無しさん@HOME
06/09/29 11:09:11
妾と愛人の違いは?

247:名無しさん@HOME
06/09/29 11:32:48
諭吉さんの名前は知っていたが、
本を読んだことは一度もなかった
さすがお札にも印刷されるほどのお方だったのですね

248:名無しさん@HOME
06/09/29 12:44:39
>>245>>246妾の場合はパパ一人、愛人は複数の相手から援助されても可、ということですか。
>>247そうですね。お札については、日本経済への本人と門下生の貢献の大きさに免じてのことでしょう。

249:名無しさん@HOME
06/09/30 08:23:38
妻妾のお話は嫁姑問題ほどにはリアリティがないからなあ

250:名無しさん@HOME
06/10/01 12:37:24
ほしゅ

251:名無しさん@HOME
06/10/01 14:55:27
私の祖父の場合、妾宅があるので同居はしていませんが、
長男である父は、多分早世した祖母を愛するあまりでしょうか、お妾さんはもとより異母兄弟たちを激しく憎み、人前で「妾の子」と言い放つ有様です。
冠婚葬祭時には常に微妙な空気と緊張感が漂い、正直ウンザリです。
福沢先生の「女性論」が時代の趨勢になっていれば、こんなこともなかったのにぁと思います。

252:名無しさん@HOME
06/10/02 09:05:04
>>251 参考になるお話ありがとうございます。「犬神家の一族」のような世界ですね。おそらく上流階級なのでしょう。

お父様が異母兄弟を憎まれるのは、お祖母様への愛情もあるかもしれませんが、お祖父さまの遺産がそちらへも行
ってしまう、という現実を受け入れることができないからではないでしょうか?

253:名無しさん@HOME
06/10/02 09:18:25
遺産ってメカケの子にもいっちゃうの?

254:名無しさん@HOME
06/10/02 09:21:20
>>253
認知されていればね

255:名無しさん@HOME
06/10/02 09:27:43
>>254
どれくらい? 本妻の子と同等? ぜひ知りたい。ひと事ではないので。


256:名無しさん@HOME
06/10/02 09:30:24
>>255
正妻の子の半分

257:名無しさん@HOME
06/10/02 09:31:44
>>256
ありがとう! それを防ぐ手立ては?

258:名無しさん@HOME
06/10/02 09:36:04
>>257
遺言状を親に書いてもらう。
それでも遺留分があるけど。
遺留分は手切れ金と思えばいい。

259:名無しさん@HOME
06/10/02 09:48:10
>>258 
ありがとうございます。でもそんな遺言状、向こうは書かせないだろうなあ。
それに向こうの子供たちへの扶養義務からは逃れられないだろうし。

本当にメカケとその子らは、本妻とその子供にとって疫病神、と…。

260:名無しさん@HOME
06/10/02 12:37:43
禿しくためになるなこのスレ

261:180
06/10/02 13:43:58
久しぶりに来てみたら、話題が妻妾問題になっているんですね。

庶子への財産分与が問題となってきたのは、戦後のことです。旧民法では家督は嫡子へ一括して相続されましたか
ら、庶子どころか、本妻の次男三男にも財産は分けられなかったからです。次男三男は養子に行くのが普通でした。

ところが、戦後に作られた現行法で子供たちには等しく相続権が生じることになって、親の財産をめぐっての「骨肉の
争い」が起こるようになりました。しかも、庶子にも嫡出の半分の相続権があるのですから、問題は余計に複雑です。

また、この法改正は、愛人たちがなんとしても大金持ちのパパの子供を欲しがるという、公序良俗に反する風潮を生
むことになりました。愛人の法的地位はあいまいで、正妻のように保護されることはないのに、生んだ子供が認知され
れば、その子を介してパパの遺産の一部を手にすることができるのですから。

262:名無しさん@HOME
06/10/02 14:07:18
>>261乙。
不倫板見てると、プリンは男の愛情を繋ぎ止めるための道具として
子供を欲しているようだったが
男の財産をかすめ取るための道具としても必要だったわけか……

避妊技術が発達していなかった昔は
ヤれば出来ちゃうのは仕方ないことだったのかも知れんが、
最初から愛情と財産を獲得するための道具として孕まされる現代の婚外子たちカワイソス……

263:名無しさん@HOME
06/10/02 14:22:32
お妾さんが公序良俗に反するのは間違いないけど、
一番悪いのは所謂旦那さんでない?

芸能人でもいるよね、お妾さんの子。

264:名無しさん@HOME
06/10/02 14:32:24
>>263
>>261は、「お妾さん」が公序良俗に反するといってるんではなく、
「子供をほしがる」ことがそうだ、といってるんじゃ


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