07/08/20 23:35:30 jupVMKKx
バーバラ・ブッシュ婦人の回顧録によれば、彼女にとって最も恥ずかし
かった出来事のひとつ(そういう間違いは避けがたいものなのだが)は
慎重に計画されているはずの外国訪問中に起きた。
夫、そして副大統領と共に、ブッシュ夫人が東京の皇居において、昭
和天皇との昼食会に出席 していたときのことである。婦人の席次は
昭和天皇の隣だったのだが、ブッシュ夫人は天皇と 会話をすることが
困難な作業であることを発見した。婦人がいかなる言語的な努力を繰
り広げようと、天皇はやんわりと微笑み、ただ「はい」「いいえ」、そして
ときには「サンキュー」、 この三語しか発しなかったからである。
優雅な内装に目を留めた婦人は、天皇の公式の宮殿であるこの建物を
ほめたたえてみた。
「サンキュー」。天皇が答えた。
「この宮殿は新しいものですか?」。婦人が畳みかけた。
「はい」
「古い宮殿はあんまり古くなりすぎて倒れちゃったのかしら」
婦人は大胆にもこう言ってみた。
天皇は極めて魅力的なほほえみを浮かべつつも王者にふさわしい
物腰でこう答えた。
「いいえ、あなた方が爆撃してしまいましたので」