07/07/09 13:12:03 277rQILi
「ランチをいつもオフィスで食べているのかね?」
突然入ってきた日本人のボスにそう聞かれ、エマと同僚の青年2人は一瞬、顔色を失った。
ある日本企業に勤め始めてから3日目のことだった。彼女は長い職探しに明け暮れたあとの
採用だっただけに、本当に張り切っていた。タイプを打ったり、書類を整理したり、電話を
取ったり、そうして、いつものように昼の時間に、ランチのサンドイッチをオフィスの机の
上に広げて食べていたのだ。
ランチを持って後について来るように、と言われエマの不安はさらに増した。何か違反を
犯したのだろうか、オフィスで昼食を取ってはいけなかったのだろうか。
おずおずとサンドイッチを包み直し、ボスについて行くと3人はロイズタワーを一望できる
広い会議室に連れて来られた。