07/08/04 15:37:20 Dss3sPFy
>>265
ハゲドゥ。
この頃やたらと
「感動させよう」
「涙を流させよう」・・・って雰囲気がテレビ界にも広がっているね。
感動の押しつけはもう、勘弁して欲しいと思うのよね。
あの「セカチュウ」が流行ってから(それ以前からだと訂正されたい方は、ご指摘願います)、
「芸術作品に触れて泣くことは、今まで閉じて頑なになっていた心を解き放つための、一種の
解毒剤なんだよ」という、カタルシスの肯定説が真っ当に論じられるようになったけれど、私自
身はそれは反対に危険な徴候じゃないかと感じている。
確かに、涙を流すことで、積もり積もっていた心のお掃除をすることは悪くはない。
それで心のバランスが平衡に保てるのならば、上手く涙と付き合うのもまた1つの処世術かと。
でも、泣く行為は、それまでの理性的な思考を停止・中断させるだけの威力を持った、危険さ
をはらんだ行為でもある。
意地悪い見方をすれば「貴方は何も考えなくていいから、この場面ではただ泣いていればい
いのだ!」という感情の押しつけを知らず知らず強要されている行為に似ている。
視聴者の「泣きの心理」を巧みに分析し、画面の向こうの人々の心情を弄ぼうとする制作者側
の姿勢も「やらせ」ではないだろうか?
そんな傲慢な手法で、目の肥えた視聴者を未だにたやすく騙せると思っている制作者側の態
度もかなり旧態依然としているように思える。