07/02/19 13:20:49
教育学や社会学で昔から使われている過剰同調という概念を、あらためて主題化できる
時代になったとはいえ、過剰同調を考える場合に前提となる地平が、昔といまとでは
変わっている。同調を強いる共同体的機制が展開しているというよりも、コミュニケーションの
在り方が変わったので、コミュニケーションのなかでホメオスタシスを維持する戦略も
変わったというのが、僕の観察です。
コミュニケーションの仕方次第で恣意的に印がつけられ、いじめられてしまう。それを
皆が知っているから、不安と強迫感ゆえの過剰同調が拡がる。そのことが鬱屈をまねき、
内藤さんのいうとおり「鬱屈を全能感によって埋め合わせる営み」としてのいじめが拡がる。
そのいじめはというと、コミュニケーションの仕方しだいで恣意的に印をつけるタイプの
ものだ、と循環しているわけです。
コミュニケーションの中で誰に恣意的に印がつけられるのかが分からないから過剰同調する。
その意味で、何かあったらいじめられるのかが比較的はっきりしていた狭義の共同体の時代に
比べると、きつくなっている部分があります。その意味で、同調圧力とはいっても、それを
駆動するメカニズムが、昔といまとでは相当変わっていると思います。その点について
ｲﾃ殺さんはどう考えていますか。