07/09/24 21:47:31
<連載「海図なき政権」<上> 自画自賛 危うさに目をつぶり>
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新リーダーを選んだ自民党の国会議員たちを待ち受けていたのは「麻生コール」だった。23日
午後、東京・永田町の党本部前。麻生太郎幹事長を応援しようと集まった若者ら約300人の
絶叫は約3時間、途切れることなく続いた。
(略)
福田氏に投票したベテラン議員は「民意」を読み解けないでいた。鳴りやまない「麻生コール」
に不思議そうにつぶやいた。「これが『アキバ系』の人たちなんだね」
(略)
派閥領袖らは「劇場型政治からの転換」「安心感のある政治」「人の意見を聞くバランス感覚」
を期待して雪崩を打った。トップダウン型から融和型のリーダーに替え、主導権を取り戻そうと
結束した。
ベテランと若手。それぞれの思惑が「福田支持」に集約された。党内基盤は盤石のはずだった。
ところが、総裁選に入ると福田氏の準備不足が露呈した。討論会や演説会では精彩を欠き、
アピール度で麻生氏に見劣りした。
「官房長官時代は輝いていたが、今は何も語れない。麻生さんより明らかに劣っている」。町
村派のベテランも認めざるを得なかった。周辺がテレビ出演のキャンセルに動いたこともあった。
投票日が迫る中、党内に福田氏の手腕への不安が芽生え始めた。新人議員は「福田さんに
は安定感がある。ただ、衆院選を戦えるのか。党の顔としては明らかに麻生さんだろう」と悩
ましさを明かした。
守りの福田、攻めの麻生|。ベテラン議員は政治の不信と空白を生んだ党の危機に「守り」
の選択をした正しさを強調した。
「党内も荒廃している。こういうときだから、温厚な『癒やし系』の人がいいんだ」(以下略)