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1985年04月30日 朝刊
「人権」調査の国際団体委員長、日本の精神衛生行政を批判
報徳会宇都宮病院事件をきっかけに、国際的に批判を浴びた日本の
精神障害者の人権状況を調査するために来日した障害者の国際団体、
障害者インタナショナル(DPI、本部・ストックホルム)の人権委
員長、ジム・ドナルド氏は29日東京で、「日本政府は患者の人権を
守る立場に立っていないように見える」と政府の姿勢を批判した。同
氏は、この調査結果を、国連人権小委員会(差別防止・少数者保護小
委)に提出する。発言の内容から見て、わが国の精神衛生行政が再び
、国連の場で批判される可能性が大きい。
昨年8月、国連人権小委員会に、米国の非政府組織(NGO)の国際
人権連盟が、日本の精神障害者の取り扱いや精神衛生行政が世界人権宣
言や国際人権規約に違反していると告発した。その後、同小委がDPI
に接触を求め、DPIはドナルド氏を派遣した。21日に来日以来、同
氏は厚生省や日本精神病院協会、全国精神障害者家族連合会の代表と会
う一方、宇都宮病院などを視察した。来月1日、帰国するが、5日ごろ
には国際法律家委員会(ICJ、本部・ジュネーブ)が調査に来日する
予定。