05/09/03 19:07:22 41by6X2S
部屋にある物を捨てたり売れる物は売って処分してた頃がある。
気が付けば、爺さんに貰ったトランクとその中身だけが俺の財産になった。
古い歌謡曲じゃないけど「トランク一つだけ」になった。
まあ、冷蔵庫と自転車と俺自身はトランクには入らないが。
唯一の肉親である爺さんが亡くなった事がきっかけだった。
「この齢になったら六文銭(三途の川の渡り賃)がありゃいい」
それが没する前、九十も後半に差し掛かった頃の口癖だった。
何を差し置いても読書!だった爺さんの書斎、一緒に過していた頃には
壁がどこにあるかわからん程、本が積み上げられた書斎だったのに
数年ぶりに帰った時にはがらんとしていた。
変な話だけども、爺さんの死に顔見た時よりお骨拾ってるときより
その空になった書斎見たときに、始めて爺さんの死を実感できたんだ。
ちょうど七回忌の今日、スレの流れを無視してこんな事を書いてみる。
まあなんだ。皆にもお勧めとは言わんが、身軽なのはいいよ。
案外何とかなるもんだよ。