05/01/20 11:06:14 ThFb2cyH
>>456
ものすごく長いんで、ほんとにはしょりだけ。
第二次世界大戦末期、ドイツ軍が開発した「ローレライ」と呼ばれる秘密兵器が
日本に運ばれる途中、米軍艦に襲われ、ローレライは海中に投棄された。ローレライを
装備した潜水艦は、半径数十キロメートルの海中の様子が手に取るように分かり、
まさに「無敵」となる。
日本軍の浅倉大佐が編成した秘密部隊は、潜水艦「伊-507」に乗り組み、ローレライの
回収に掛かる。回収したローレライとは、小型潜水艇であり、中には日系ドイツ人
少女「アツコ」が乗っていた。アツコは、ナチスドイツによる「全人類のアーリア人化
計画」の人体実験の副作用により、液体を媒介して、周囲の様子や人の心を読み取る
能力を身に付けていた。ローレライは、アツコの能力を利用した超高性能海中探知
装置であった。
(この辺までで全体の5%くらい。あとはほんとに端折り)
伊-507には、17歳の主人公、折笠往人も乗り組んでいた。伊-507は南方戦線に
向かうが、実は米国との密約により、拿捕されたふりをして米国にローレライを渡す
段取りとなっていた。首謀者は浅倉大佐。引き替えの要求は3発目の原爆を東京に
落とすこと。
伊-507に集められた人間は、折笠以外はすべて、南方戦線で餓死を免れるために
戦友の遺体を食べたり、理想主義者であった肉親が眼前で自殺したり、さまざまな
理由で戦争に絶望している人間であった。戦争の首謀者たちが東京でぬくぬくと
生き残るのは間違いだ、この国に「本当の終戦」をもたらさなければ、また腐った国が
蘇るだけだ、というのが原爆投下を要求した理由。
(後半に続く)