06/10/30 12:00:38 MRLeeuug
天然信仰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
天然信仰(てんねんしんこう)とは「天然物(自然物)は
合成物(科学物質、人工物)より安全」という思想が
過剰になった状態のこと。
特に、食品や健康、医療、環境に係る分野で問題になることが多い。
人類が長い間、慣習的に利用してきたことがある物質や
技術の安全性を一定のレベルで担保する、という考えは
必ずしも誤りとはいえない。
しかし、このことが近代以降に開発された物質や技術が危険である、
ということを意味しないことは明らかである。
明らかに天然物の範疇に入り、かつ、人類が慣習的に利用してきた
物質の中にもコカやたばこ等、人体や精神に有害なものが多数ある。
また、ヒトは環境適応能力によって、毒性の弱い有害物質に対する
耐性や代謝能力を獲得する可能性もあるので、
甲という民族が長年問題なく利用しているという事実が
乙、丙……という別の民族に対する安全性を担保するものであるとはいえない。
更に、科学技術が発達した今日、ある物質に対し法的規制などを
求めるための安全性や危険性の証明には科学的根拠が求められ、
前記のような理由だけでは不十分である。
以上のような事実があるにも関らず、一部の人達は、
科学的な知識の不足や偏り、政治的な目的に基づく扇動により
正確な判断ができない状態に陥り、自らの主張と相反する
科学的な情報を拒絶する精神状態になってしまう。
このような姿勢が「信仰」と呼ばれてしまう所以ある。