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「とにかく見せ場を作れ」菅首相の初訪米、その異様な舞台裏
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首脳会談に先立って訪米し、事前の根回しを行ったのは北村滋国家安全保障局長だった。4月2日にホワイトハウスで安全保障を担当するサリバン大統領補佐官らと会談したが、その北村に首相が事前に指示したのは、中国や北朝鮮にどう対峙するかといった会談の中身もさることながら、「とにかく見せ場を作れ」だった。
安倍晋三前首相がトランプ大統領とゴルフを楽しんだり、小泉純一郎元首相がブッシュ大統領とキャッチボールをして見せたりといった歴代首相のパフォーマンスを凌駕するような、「特別感」を醸し出す演出を最優先で求めたのだ。
具体的には▼通訳以外は大統領と2人だけの、いわゆる「テタテ」の会談、▼大統領やハリス副大統領との食事会、▼大統領と並んでのポトマック河畔の桜の観賞、▼安倍前首相も4回泊まった大統領迎賓館「ブレアハウス」への宿泊などだった。
しかし、菅の目論見は当初、ほとんど相手にされなかった。アメリカ側も外交当局は検討する姿勢を見せたが、ホワイトハウスがことごとく拒否したのだ。
78歳と高齢のバイデン大統領は新型コロナウイルスへの感染を極度に恐れている。ホワイトハウスは、感染対策を徹底させることが最優先だとして、「関連行事は最小限に絞る」との方針だったからだ。
それでも首相は、「見せ場」の実現に拘った。「桜の観賞」は米側が最初からけんもほろろの反応だったため、比較的早い段階で諦めたが、大統領とのテタテ会談と晩餐会についてはギリギリまで粘った。