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安倍首相と3人の慶應大学病院の主治医 外遊、自宅、スポーツジムにも往診 過去に「真っ赤な血が…」
安倍晋三首相は持病の潰瘍性大腸炎が6月に再発し、慶應大学病院(東京・新宿)へ8月、検査や治療で通院していた最中、辞任を決断した。現在、慶應病院ではかん箝口令が敷かれているが、病院関係者はこう話す。
「安倍さんの主治医は3人います。3人とも、安倍さんが若いころから世話になっている同医学部消化器内科元教授・日比紀文医師(現・北里大学病院炎症性腸疾患先進治療センター長)の愛弟子。彼らも日比教授時代から安倍さんの治療に加わっていました」
3人とも消化器内科、予防医学センター(人間ドッグ)などの幹部でクローン病や潰瘍性大腸炎研究チームのメンバーだという。
「安倍さんの病状が順調な時は秘書が慶應病院に薬を取りにくるのですが、悪化すると、3人のうち1人が自宅や六本木のスポーツジムへ往診に出向き、問診や薬を処方していた。安倍さんの外遊にも必ず、誰か1人が同行していた」(同前)
安倍首相が6月に体調を崩して以降、ガン化しやすい潰瘍性大腸炎の経過を主治医らは内視鏡検査などでチェックしていたという。
「安倍さんの体に内視鏡を入れているのは慶応で一番、腕がいいI医師。8月の再検査でもガン化はみられなかった。ただ潰瘍性大腸炎の悪化で従来の治療薬アサコールでは症状を抑えられず、点滴や献血に用いる針で片方の腕より血液を取り出し、特殊な筒を用いて炎症を引き起こしている血液成分(主に白血球)を取り除き,もう一方の腕から血液を戻すことで炎症を落ち着ける血球成分除去療法を受けている。この療法は1回90分程度は必要です」(同前)
安倍首相が8月17日、24日に2度、慶應病院を訪れたのは、この治療のためだったという。
「安倍さんはVIPなので検査は1時間もあれば、十分です。3から7時間滞在したのは、治療のため。この療法で寛解するためには週1、2回のペースで計10回は処置を受ける必要がある。当初は通院治療でしのぐことも検討したが、10月半ばまで毎週、通う必要がある上、国会対応などの激務は耐えられないと判断したんでしょう」(同前)
安倍首相が潰瘍性大腸炎による体調の異変を感じ始めたのは、じつに50年近く前、中学時代にまで遡る。日本消化器学会の市民向け広報誌「消化器のひろば」(2012年秋号)に、首相本人の秘話が掲載されたことがある。