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茨城）黄門さんが命名？城里の「初音」まもなく初摘み
水戸黄門で知られる水戸藩主・徳川光圀が名付けたとされ、茨城県城里町古内地区の茶農家らが2014年から復活を目指している茶「初音」が、今月中旬にも初摘みを迎える。
初音は同地区で生産される古内茶のルーツとされる。光圀が同町の清音寺を訪れた際、飲んだお茶の風味を称賛。寺にあった茶の母木を「初音」と命名し、地域で栽培するように奨励したと伝えられている。
JA水戸古内茶生産組合によると、11年の東京電力福島第一原発事故後、同地区の新茶は国の指示で1年間出荷ができなかった。再開後も、風評被害で客離れが進んだ。そんなとき、地域を元気付けようと目を向けたのが歴史だった。
14年に清音寺境内に母木として受け継がれてきた古い茶の木から挿し木をして県の試験場で苗を育て始めた。その後、同町の古民家「島家住宅」の敷地に植えかえて育ててきた。
発育は順調で、19日ごろに「初摘み」をする予定。今年は販売はせず、県の試験場で味や風味を確かめるという。同組合の加藤秀仁副組合長（70）は「香味は飲んでみないと分からないが、深みのあるお茶ができていればいい。光圀公が愛したお茶というロマンで、産地を盛り上げたい」と話している