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弱小?候補、挑んだ理由都知事選、上位3人以外は供託金没収
5日に投開票された東京都知事選には過去最多の22人が立候補し、多様な訴えを展開した。上位3人を除いては、得票が有効投票総数の10%に達せず、供託金300万円は没収となる。主要政党に属さない独立系候補は、勝ち目が薄い選挙になぜ立ったのか。
■最初は売名目的
ベンツを改造した選挙カーを運転して主要駅をめぐり、演説だけでなく、歌やダンスを披露した西本誠氏(33)。金髪に白い特攻服、「スーパークレイジー君」と書かれたたすきを身につけた。10年ほど銀座のクラブで働き、「若者に選挙に興味をもってほしい」と出馬した。
選挙戦終盤の3日夜、東京駅のビルの軒下で有権者らと語らう姿があった。缶ハイボールなどを手にする人もおり、和やかな雰囲気。「こういう形だとじっくり話せるからいいよね」
江戸川区の会社員男性(43)は偶然見た街頭演説で、「意外と言っていることはまじめで熱量を感じた」といい、5日連続で話を聞こうと足を運んだ。「5割が投票に行かない日本の政治はよくない。そこに目を向けているのがいい」
西本氏は「最初は売名目的もあった」と打ち明ける。だが、選挙戦が進むにつれて「(期日前投票で)投票した」とのメッセージが次々寄せられたといい、「本気でやらないと、と思った。『選挙ははまる』と言われた意味がわかった」。
■コロナ、思い募る
作家の沢しおん氏(44)は選挙期間中、拡声機をキャリーバッグに詰め、たすきをかけて一人公道を歩いた。新型コロナウイルスの感染拡大が、立候補へ背中を押したという。「感染したのは、誰かの大切な人かもしれない」。政治にもっとできることがあるという思いが募った。朝食の時に政見放送の練習をしていると、妻から「何をぶつぶつ言っているの」と聞かれて初めて打ち明けた。
結果は2万票余り。「政党に属していない私も思いを伝えられる。そうそうたる面々に紛れ込んでも一票を預かることができるのは、日本の民主主義のすばらしいところだ」
「ゴミ拾いのボランティア活動を通じ、多くの人の困窮を知り出馬を決めた」という込山洋氏(46)。選挙資金600万円を借り、「東京美しい心大改革」を訴えた。約100人の有志が支えたが、街頭演説では主要候補に場所を譲るように求められた。「奇跡を起こす」と意気込んだが、得票は1万票余りにとどまった。
ほかにも「コロナはただの風邪」と訴えたユーチューバーの平塚正幸氏(38)など、様々な訴えがあった。
■報道の扱い批判
日本第一党首の桜井誠氏(48)は、全体の5位となる17万8784票を得た。「在日特権を許さない市民の会」の元会長で、新型コロナをめぐり「都民税、固定資産税ゼロ」のほか、「外国人生活保護の即時停止」といった排外主義的な主張を掲げた。
朝日新聞を含む大手メディアでは、国会に議席をもつ政党から推薦を受けるなどした5候補を「主要候補」とし、ほかの候補と取り上げ方に差をつける場合が多かった。桜井氏は「公平に取り扱われていない」と出馬会見で問題提起。幸福実現党の七海ひろこ氏(35)は選挙戦中盤、「主要5候補という形で偏向報道がされている」と述べ、撤退を表明した。
■挑み続け…当選
一方で、インターネットを活用して支持を広げる候補も増えている。
かつて参院選や都知事選を戦い、奇抜な政見放送でも知られたマック赤坂氏(71)が挑み続けたのは、「既成政党を含む体制への反発」からだという。昨春の東京都港区議選で当選を果たし、「個人の力でも政治を動かせるということを示していきたい」と話す。
映画監督の藤岡利充さん(43)は、2011年の大阪府知事選に挑むマック氏らを追った「立候補」を撮った。出馬は売名ではないかと考えていたが、罵倒されても遊説を続ける姿を目の当たりにし、「戦い方は独自だが本気だ」と見方を変えたという。「独立系の候補者たちは、政治への不満を示すには愚痴ったり、投票したりするだけでなく、立候補という手段もあるということを体現している」と話す。(荒ちひろ、荻原千明、林幹益)
■都知事選の得票数と得票率(%)
〈当〉小池百合子3,661,37159.70
(2)宇都宮健児844,15113.76
(3)山本太郎657,27710.72
(4)小野泰輔612,5309.99
(5)桜井誠178,7842.92
(6)立花孝志43,9120.72
(7)七海ひろこ22,0030.36
(8)後藤輝樹21,9970.36
(9)沢しおん20,7380.34
(10)西本誠11,8870.19
(11)込山洋10,9350.18
(12)平塚正幸8,9970.15