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2019年になぜ「スマホからPCへの回帰」が現れ始めたのか (1/3)
今年取材した中で最も印象的だったのは、海外で10代の若者がスマートフォンよりPCに接する時間が増えているという調査結果だった。
これは日本HPが新製品発表会で紹介した数字で、米国、中国、ドイツのZ世代(22歳未満)がミレニアル世代(23歳~28歳)に比べて有意に増加しているという。
PCからスマートフォンへのシフトが叫ばれて久しいが、それに逆行するような動きだ。
この調査そのものは、スマートフォンではなくPCの巨大メーカーであるHPが行ったものであり、各世代の調査を別々に行っているなど、
そのままストレートに受け入れていいのか慎重になる必要がある(いずれもHPの現地法人がそれぞれ市場研究のために集めたデータ)。
とはいえ、同社がこうした市場データに基づき、22歳未満のZ世代に向けたPCの商品企画で業績を伸ばしていることを考えれば、ある程度は信頼に足る「動向」「流れ」といえるだろう。
この動きの本質はまた、来年以降のテック市場の行く末も示唆している。それは今年1月のコラムで予想したこととは真逆の方向。いわゆる「モノ」から「コト」への変化だ。
ただし、モノの価値が落ちる、という話ではない。
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