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22日に予定されている日ロ首脳会談を前に、ロシアで北方領土の引き渡しに反対する声が強まっている。
市民の反発の矛先は日本と交渉を続けるロシア政府に向かい、プーチン政権は神経をとがらせている。
政府高官からは領土引き渡しの可能性を否定する発言が相次いでおり、交渉の行方はますます見通しにくくなっている。
「島は我々の土地だ」
20日、モスクワ市内の公園で北方領土の引き渡しに反対する抗議集会が開かれ、数百人の市民が声を上げた。
昨年11月の日ロ首脳会談で、双方が平和条約交渉の加速に合意した後、首都で組織的なデモや集会が開かれるのは初めて。
主催者らは「領土の帰属を日本と議論する根拠はどこにもない」などと訴えた。
企画したのは、反プーチン政権の姿勢を鮮明にする「左翼戦線」などの政治団体だ。
北方領土の引き渡しに反対するだけでなく、プーチン政権が平和条約交渉を続けること自体を批判している。
もともとロシア国民の大半は北方領土の引き渡しに反対だ。
プーチン大統領が、日本に2島を引き渡すと規定した1956年の日ソ共同宣言を交渉の基礎とするとして以来、国民の間には動揺が広がっている。
そのなかで共産党が昨年12月以降、サハリンなどで抗議集会を開いたり、下院で別の野党の議員が北方領土の引き渡しを禁じる法案を提出したりするなど、野党勢力の動きが活発化。
国民の気持ちの受け皿になっている。
各地の集会では、年金の受給開始年齢の引き上げなどへの批判も噴き出し、「島の代わりにプーチンを日本に引き渡そう」と書かれたプラカードも掲げられるなど、「反プーチン集会」の様相も見せている。
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