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最強ブランドは日本製＝スキー板で平昌の主役－モーグル
フリースタイルスキーのモーグル界を日本製のスキー板が席巻している。
大阪府守口市にある社員４人のマテリアルスポーツが販売する「ＩＤ ｏｎｅ」（アイディー・ワン）。
社長の藤本誠さん（５９）が２０００年に開発した。
ワールドカップ（Ｗ杯）男子種目別６連覇中のミカエル・キングズベリー（カナダ）らＷ杯出場選手の約７割が愛用。
平昌五輪でも最強ブランドになりそうだ。
大阪府出身の藤本さんは大体大で基礎スキー部に所属。
１９９１年にゴーグル販売事業を始め、スキー大会などを通じて選手らとの人脈を築いた。
９８年長野五輪から５大会連続入賞した上村愛子さんとも、
早くから顔見知りに。９９年の春、食事を共にした際「調子はどう？」と聞くと、
「ちょっとねえ…（スキー板が）合っていなくて」。
すかさず藤本さんは「僕が作ったろか」。
信頼の置ける長野県のスキー板工場に協力を得て、板作りに着手した。
「愛子は『ペタッとした（足底に）張り付くような感覚が欲しい』と言っていた」
同じ頃、やはり旧知で長野五輪銀メダリストのヤンネ・ラハテラ（フィンランド）からも、
得意のカービング技術を生かせるスキー板を望んでいる、と聞いた。
２人が求めるしなやかな感触を追求。
３年以上自然乾燥させた木を芯材にし、丈夫でしなる板に。
形状は緩やかに膨らませ、コブの側面を切るような滑りに適応させた。
鉄製エッジにも工夫が施されている。
００～０１年シーズンから使用した２人は活躍し、０２年ソルトレークシティー五輪ではラハテラが金メダル。
選手にブランドが浸透していった。
日本男子のメダル候補、堀島行真（中京大）も使っている。
堀島とキングズベリーを少年時代から知る藤本さんは
「行真に勝ってほしいし、ソチで銀のミック（キングズベリー）にも」。
穏やかな表情でレースを見守る。 （2018/02/09-05:03）
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上村愛子さんが五輪で使用したモーグル板（左がソルトレークシティー五輪、右がソチ五輪）を手にする藤本誠さん＝１月２９日、大阪府守口市
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