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「20世紀最後の巨匠」の絵画で論議 芸術か猥褻か
米ニューヨークのメトロポリタン美術館に展示されている著名画家、故バルテュス氏による
少女の下着が見える構図の絵画が芸術か、わいせつかを巡り論議を呼んでいる。
いかがわしいとして撤去を求める署名活動が進むが、美術館は表現の自由を理由に拒否している。
米国ではハリウッド映画界の大物プロデューサーのセクハラ疑惑発覚を機に
自らの被害体験を証言する動きが広がっており、わいせつ性への意識の高まりも撤去要求の背景にありそうだ。
バルテュス氏はフランス人で「20世紀最後の巨匠」とされた。絵画は代表作の1つで1938年の「夢見るテレーズ」。
目を閉じて椅子に座る少女が片膝を上げてスカートの中の下着が見える姿勢を取っている。
オンラインで署名活動を始めた女性ミア・メリルさんは「美術館が誇らしげにこのような絵を展示しているのは不快だ」として
撤去するか説明文を添えるよう要求。23日時点で全米の女性を中心に1万1500人を超す署名が集まった。
一方、美術館の報道担当者は「我々の使命は全ての時代の重要な芸術作品を収集し、研究し、示すことだ」として
現時点では展示を継続する方針を示している。
バルテュス氏は08年パリ生まれ。神秘的なムードを持つ人物画や風景画で知られ、作品は日本でも人気が高い。
2001年に死去した。(共同)
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バルテュス『夢見るテレーズ』 メトロポリタン美術館オフィシャルサイトより