17/11/19 13:47:03.98 YuBqw8pq0.net BE:895142347-2BP(1112)
知らな過ぎた。当然優勝していたものだから、今年もそうだと思っていたら状況は異なった。中国が優勝し、韓国は2位だった。
先月終了した国際技能競技大会の話だ。中国は韓国(8個)の2倍近い15個の金メダルを獲得した。
韓国では優勝ではなかったためか、まともに報道したメディアは少なかった。
しかし、2位転落は優勝よりも衝撃的なニュースだ。製造業の根底にある技術から中国に逆転を許しているというシグナルだからだ。
国際技能競技大会は製造業の現場の基礎技術で争う。旋盤、金型、溶接、自動車整備、木工、れんがの積み上げなどの種目がある。
機械化や自動化が進み、人工知能(AI)が導入されている時代に伝統的な技能・技術の何が大切なのか。それは素人考えだ。
産業現場の末端では依然として熟練工が鋭い間隔と手先の技術で調整しなければならない加工段階がある。その段階で生じるわずかな誤差が無視できない大きな誤差を生んでしまう。
韓国は経済の規模と資本力では劣るが、技術段階でリードしていたため、中国との差を守ってこられたと考えてきた。ところが、技術の末端で逆転を許し始めたのだ。
企業関係者が現場から伝えてくる韓中逆転の現場は差し迫った状況にある。有名アウトドア用品業者の会長はこう話す。
「大型の刺繍自動化装置10台を中国から段階的に導入した。最初の製品で不満な点を指摘したところ、次には改良品が納入された。どこか故障すれば、すぐに出張に来て修理してくれた。
そんなことを数回繰り返したところ、1年後には最初とは完全に異なる機械が納入された。こちらが要求していない点、想像していなかった点まで改良されていた。
現場で試行錯誤したところ、韓国製品よりも優れた製品へと革新を遂げた。中国の技術者はがむしゃらでハングリー精神があった。韓国も昔はそうだった。
ところがある時から韓国企業は改良要求を聞かなくかった。完成品をそのまま買えという具合だ。かつてトップだったその韓国企業はやがて倒産した」
製造業の現場を懸念する声が出始めたのは今に始まったことではない。製造業、特に現場を忌避する傾向が生じて久しい。
企業経営者の2、3世は製造業を継ぐことを嫌がる。いわんや油まみれになる技術者は言うまでもない。政府の政策も製造業は後回しだ。
韓国は国際技能競技大会で何度も優勝したというものの、技術はまだ先進国に比べ劣る。
産業現場で大量に使われるバルブやベアリングは代表的な基礎技術製品だが、世界的なバルブメーカーの元韓国法人代表は「韓国はまだまともなバルブやベアリングを作れない」と話す。
ベアリングはいわば鉄の球だ。完璧な球体に近いほど機械の効率が高まる。しかし、鉄の球を完璧な球体へと加工することは容易なことではない。バルブも同じだ。
バルブは機体や液体など流動する物質の流れを制御する。わずかなすき間から漏れが生じれば、工程が台無しになったり、大規模な事故につながったりする。
流れを制御し、すき間を完全に防ぐバルブの政策は決して簡単な技術ではない。
温度や圧力によって物質がどう変化し、それが流れる配管がどれほど膨張、収縮するのか、それぞれの物質の性質について蓄積した知識がなければ難しい技術だ。
原発や大型化学プラントに採用されるバルブの製作は基礎技術でもあり、先端技術でもある。
韓国が第4次産業革命の流れを逃すべきでないことは当然だ。しかし、どんな革新も生産現場とかけ離れてしまえば成功しない。
現場で妥協せず、極限を追求する執念を持つ技術者が違いを生む。その違いが競争力の差につながる。
国際技能競技大会の成績が基礎技術のレベルを全て物語るものではないだろう。それでも製造業の根底技術の勝負で発せられた韓中逆転のシグナルは深刻に受け止めるべきだ。
外交現場で腕力を誇示する中国にかなわないことも屈辱だが、製造業の技術まで韓国が後れを取る状況は想像するだけで恐ろしい。
チョ・ジュンシク・デジタルニュース本部取材チーム長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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