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与党なのに…公明党が大苦戦している事情 東洋経済オンライン
安積 明子 : ジャーナリスト
10月2日、赤羽駅で街宣する太田昭宏前国土交通相。
自公は強力なタッグを組んでいるが、公明党は苦戦を余儀なくされている。
「与党圧勝」「自公で300議席超え」との報道が相次いでいる中で、与党の一角である公明党も
善戦しているのかといえばそうではない。希望の党の失墜ぶりが報道されているが、
実は公明党も苦戦しているのだ。目標は「35議席(前回の獲得議席数)に上積み」だが、
定数が10議席減少の影響もあって、大きく後退するとみられている。
(中略)
公明党の苦戦ぶりと危機感は選挙戦での情勢のバロメーターである公明新聞にも表れている。
10月9日の同紙は一面上部に稲津氏の写真を掲げ、「いなづ久、危うし!」と訴えた。
下部には「上田いさむ、重大局面」と、神奈川6区の上田勇氏の苦戦を伝えている。
16日には2人の写真を並べて「いなづ、上田 圏外」と見出しを付けた。
「比例も厳しい。特に1議席減の東北ブロック、北関東ブロック、九州・沖縄ブロックでは苦戦している」。
衆院選の戦いの真っ最中にいる公明党の議員秘書はこう話す。公明党は2014年の衆院選で、
東北ブロックは1議席増の2議席を獲得し、九州・沖縄ブロックでも1議席増の4議席を確保した。
その躍進の反動が来ているようだ。
さらに今回、懸念されたことがある。衆院選前に週刊誌が報じた女性スキャンダルの影響だ。
長沢広明復興担当副大臣(参議院比例・当時)は9月26日、家族と秘書以外は宿泊できない
議員宿舎に知人女性を宿泊させたことが週刊誌に報じられ、責任をとって離党し議員辞職した。
衆院選で近畿ブロックから出馬予定だった樋口尚也前文部科学政務官についても、
週刊誌で女性問題が報じられたために、本人が公認辞退と離党届を提出。
党本部は10月3日に樋口氏の公認を取り消している。
公明党にしては珍しく、女性問題が2つ続いた。そればかりではない。さらにもうひとつ、
週刊誌でスキャンダルが出るかもしれないという噂が流れた。
公明党内部では公示日前まで、戦々恐々とした空気が流れていたようだ。
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