17/10/17 23:30:38.06 fZZah8Cu0.net BE:242914406-2BP(1000)
安倍政権が五年近く推し進めてきた経済政策アベノミクス。
自民党や公明党は経済指標や株高を引き合いに成果を強調するが、その「果実」は地方や中小企業にまで及ん
でいるのか。
ものづくりの町、東京都大田区の大森・蒲田地区では「実感なき景気回復」に、零細業者の悲鳴が聞こえてきた。
京急蒲田駅から北東に約二キロ。
研磨やメッキ、切削など金属加工に関わるさまざまな町工場がひしめく工場集積地だ。
一日中、工場の稼働音が響き、日が暮れると隣接する民家から夕飯の匂いが漂う。
「今月中に破産申請することにしたよ」。
大田区が産業支援の一環で二〇〇八年に建てた工場アパートの一室で、金属加工機械を操作していた男性(65)
はため息をついた。工場内にいるのは男性だけ。
「ここ二年で取引先が三件なくなった。やりたくても仕事がない」
取引先の依頼通りに金属を加工して部品にする仕事を三十五年間続けてきた。
ピーク時には三人の従業員を雇い、五台の機械を稼働させた。
バブル後の苦しい時期も件数をこなしてしのいだが、〇八年秋のリーマン・ショックが大打撃に。
直前に、相場の半額以下で借りられる区の工場アパートに入れたため続けてこられたが、取引先は不景気で縮小
の一途をたどった。一五年、最後の従業員に辞めてもらった。
追い打ちをかけたのが、中小企業の支援策として国が進めてきた「ものづくり補助金」だ。
納品先の中小企業が補助金で最新機器を導入したため「外注の必要がなくなった」と、取引を打ち切ってきた。
「国や区の補助金は、従業員が何人かいて、健全経営の企業にしか出ないんじゃないか。
うちみたいな孫請けの零細は、申請したって通らないよ」。
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