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ベニヤ板製の「特攻」ボート 「お国のため」の命とは?
太平洋戦争末期、飛行機だけでなく船による「特攻」が行われた。
爆雷を積んだベニヤ板製の簡易なボート。
訓練を重ね、死を覚悟していた若者たちは揺らいだ。「お国のため」に捧げる命とは何なのか、と。(岡本玄)
瀬戸内海に浮かぶ江田島(広島県江田島市)。
海軍の兵学校があったことで知られるこの島は、かつて陸軍の「水上特攻隊」の秘密基地でもあった。
島の最北端にいま、その歴史を伝える石碑が立つ。
《祖国の為(ため)とは言え 春秋に富む身を国に殉ぜし多数の若者の運命を想(おも)う時 誠に痛惜の念に堪えず》
米軍による本土侵攻に備え、この島で極秘の訓練を重ねた多くの若者たちが、沖縄やフィリピン、
台湾へ送り込まれていった。
使われたボートの秘匿上の通称は「連絡艇」。
頭文字から「マルレ」と呼ばれた。
資材不足の中、速度を出すため、薄いベニヤ板と自動車のエンジンでつくり、船尾には250キロの爆雷を積んだ。
捨て身で敵艦に夜襲する作戦。
元隊員たちがまとめた「マルレの戦史」によると、前線へ赴いた計30戦隊3125人のうち6割近い1793人が亡くなった。
「死へのパスポートのようでし…
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台湾で撮影された旧陸軍の水上特攻艇「マルレ」=「マルレの戦史」から
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