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番組案内から引用開始)
「善悪の判断」・「礼儀」・「国や郷土を愛する態度」・・・20以上の徳目がずらりと並びます。
それらを学ぶための読み物、それが「道徳」の教科書です。
来年度から小学校で導入される「特別の教科 道徳」は、これからの時代の教育の要とされています。
2020年度に全面実施される新教育課程には「道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行われる」とあり、
まさに戦後教育の大転換といえます。
しかし、教育現場では賛否が渦巻いています。
その背後では教科書をめぐって、文部科学省の教科書検定や採択制度が、
政治的介入を招く余地があるとの懸念の声があがっています。
これまで歴史の教科書では、過去に何度もその記述をめぐり激しい議論が起きてきました。
「もう二度と教科書は書きたくない」と話す学者がいます。
「慰安婦」の記述をきっかけに教科書会社が倒産することになった過去の記憶が、いまも生々しく甦ると学者は重い口を開きます。
一方、いまの検定制度のもとでの教科書づくりは、何を書き何を書かないか、まさに「忖度の世界」と嘆く編集者もいます。
さらに学校現場では、特定の教科書を攻撃するハガキが殺到するような異常事態も起きています。
教育の根幹に存在する教科書。歴史や道徳の教科書を取り巻く出来事から、国家と教育の関係の変化が見えてくるのではないだろうか。
教科書でいま何が起きているのか。これまで表面に出ることがなかった「教科書をめぐる攻防」を通して、この国の教育の未来を考えます。
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