24/10/21 13:45:07.09 IE02SJRD.net
巨大な経済圏構想として華々しく提唱された中国の「一帯一路」は、当初の予定とは異なりつつも、
現在も続々と参加国が増え続けている。「『一帯一路』は失敗した」と言うのは時期尚早だ。
ー中略ー
・「どうせ中国は失敗するだろう」では足元を掬われる
このように、参加国が多いこと、カバーしている面積が大きいことから変数も増えてしまうのが巨大構想の難しさなのですが、
実際のところ、一帯一路構想の「現状」はどのようなものなのでしょうか。
2023年には「一帯一路」サミットが開催されましたが、日本国内のメディアでは、「反中論」を繰り返しがちな論客系の人ではなく、
対中スタンスがニュートラルなコメンテーターと呼ばれる方々でさえ、「G7唯一の参画国であるイタリアでさえ抜けることが既定路線
になっている一帯一路は、すでに失敗した外交フレームである」と解説していました。
しかしこうした見方は、「どうせ中国は失敗するだろう」という思い込みに基づくもので、正しい対中認識とは言えません。
もちろん、「一帯一路は終わった外交フレームではない」という指摘は、直ちに「一帯一路は成功する」という主張と一致するものでは
ありません。万事うまくいくとも言えないが、オワコンでもないのです。
・一帯一路は終わっていないと言えるワケ
なぜ「一帯一路は終わっていない」のか。その理由の第一は、実際に一帯一路を支持する国家が少なくない(多い)ことです。
確かにイタリアは離脱を表明しましたが、それに続いて次から次へと「抜ける」状況には至っていません。
むしろ中南米など新しく参画した国もあります。
もちろん、一帯一路に関する「一度結んだ協定・覚書を単に破棄していない・実際的な投資は未実施である」ということと
「積極的に一帯一路に参画していたりプロジェクトを履行中」というスタンスには大きな隔たりがありますが、支持・参画国数から
いえば、一帯一路は失敗している、とは言えない数になっており、2023年のフォーラムにも世界各地130カ国以上の参加が公式に
発表されています。
つまり、一帯一路は、コンテンツとしての力は弱まっているかもしれないけれども、構造体(ストラクチャー)としては維持されている、
ということです。
中川 コージ(管理学博士(経営学博士)・インド政府立IIMインド管理大学ラクナウノイダ公共政策センターフェロー)
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10/21(月) 7:35配信
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