24/03/04 20:53:01.22 LciWcF+I.net
アメリカで電気自動車(EV)の販売不振が顕著になっている。ジャーナリストの岩田太郎さんは「バイデン政権はEV販売に高い目標を掲げているが、実際にはまるで売れていない。その代わりに売れているのは、日本製のハイブリッド車だ」という―。
■EV販売の減速が止まらない
米国では昨年後半から電気自動車(EV)の不振が顕著に見られるようになったが、2024年に入り、さらに鮮明化・定着化している。
EV各社は赤字や収益率低覚悟の値引き、毎年2月の国民的スポーツイベントであるNFLのスーパーボウル中継への広告出稿、さらに廉価モデルの市場投入などテコ入れを図っているが、販売の減速が止まらない。
昨年の今ごろは、EV販売が右肩上がりという論調ばかりであったが、そのころには想像すらできなかった「2024年のEV販売台数が前年割れ」の可能性すらメディアで指摘されている始末だ。
一方、トヨタをはじめとする日本勢のハイブリッド車は飛ぶような売れ行きである。
なぜ米国でハイブリッドが爆売れするのか。理由を探ると、EVとの比較における経済的・環境的な合理性が認識され、消費者ファーストの使いやすさが圧倒的な支持を受けていることがわかる。
■「EVブーム」は減速している
米自動車調査企業コックス・オートモーティブの発表によれば2023年には118万9051台のEVが新車登録された。これは前年比46%という大きな伸びであり、新車登録全体の7.6%に相当する。
しかし、前年比の伸び率で見ると、2021年には前年の32万台から66万台と倍増。2022年にはさらに98万台へと1.5倍に伸びた。そのため、2023年の数字はあまり元気がないように見える。
一方で、調査企業各社の2024年EV販売成長予測では、前年比20~30%の増加と、より減速が見込まれている
新車登録台数の予想はおよそ150万台となっており、全体におけるシェアは10~11%に達する。EVブームは減速しているものの、成長そのものは続くとの見立てだ。
■「EV販売は前年割れ」の衝撃予測
ニューヨーク市のタウン誌『ニューヨーク・マガジン』は2月14日、「以前なら考えられなかった、『EV販売は2024年に前年割れするのか』という疑問が出ている」とショッキングな見出しを付けた記事を配信した。
同記事をざっくりと要約すると、以下のようになる。「米国では2020年以来、年を追うごとにEV新車販売の記録が更新されてきた。2024年も伸長が予測されているが、それは過去の増加傾向が今後も続くとの大ざっぱな前提の上に組み立てられた推論に過ぎない」というのだ。
事実、全米ディーラーにおけるEVの平均在庫日数は2023年12月末に113日分と、内燃機関車の69日分と比較して1.6倍のレベルに達している(顧客に直接EVを届ける米テスラを除く)。
この理由は、2022年10~12月期より、ガソリン車やハイブリッド車の売れ行きがEVよりも良くなったためだ。つまり、適正水準を超えるEV在庫は一過性の現象ではなく、長期的トレンドである。
■大寒波でEVが動けなくなった
大幅な値引き、高金利環境にもかかわらず0%に近いEV購入ローンの低金利、一部の北米産モデルに適用される連邦政府・州政府からの最大7500ドル(約115万円)の購入補助金など、さまざまなインセンティブがあるにもかかわらず、EVの多くのモデルは在庫が積み上がっているのである。
こうした中、米国における2024年1月のEV販売台数は7万9517台と、前年の8万7708台を下回った。
米国の一部を襲った大寒波で消費自体が押し下げられたこともあるが、その寒波でテスラをはじめ多くのEVが動けなくなったというニュースが大きく報じられた。その心理的影響もあった可能性がある。
それに加えて、米メディアが連日のように「EV販売減速」を報じている。高価格・充電施設の不足・修理や保険代金の高さ・長い充電時間・リセール価格の暴落など、EV所有の欠点が大きくクローズアップされたことで、購入をためらう消費者が増えている可能性も考えられる。
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【読売新聞】アメリカでEV失速、トヨタのHVがテスラEVを逆転…韓国もHVの生産強化 [3/4] [ばーど★]
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