23/03/31 18:56:41.05 NmHzK8II.net
「韓国の辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険だ。食べるな」という情報が、これまで何度も拡散しています。これは事実でしょうか。私は2022年12月から、この検証に取り組んでいますが、いまだに記事を配信できていません。国別の基準や検査手法の違いという壁にぶつかったためです。これは正確だ、誤りだ、と一概に言えなくても、安全かどうかはみなさん知りたいはず。解説します。
日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証に取り組んだきっかけは、昨年12月に拡散した情報でした。
韓国食品大手で「辛ラーメン」の製造元である「農心」がヨーロッパに輸出した「ヘムルタン麺」で発がん性物質が検出され、生産されたすべての製品が販売中止になっています。皆さま、自分の体は自分で守りましょうね。私のフォロワーさんで買う人いないと思うけど(笑)
こう書かれたツイートは、1万件以上のいいね、4000件以上のリツイートを獲得。「捨てよ…」や「ハングル見た時点で除外決定」などのコメントがついていました。
韓国の食品会社・農心が輸出した製品から発がん性物質が検出されたとするツイートやまとめサイトは、これまで何度も拡散してきました。
生産元「農心」の見解は
辛ラーメンを生産する食品会社「農心」の日本公式サイトには、2021年8月19日に「EU向け『SEAFOOD RAMEN』について」という発表が掲載されています。
「SEAFOOD RAMEN(農心のEU向け製品名)」から発がん性物質「エチレンオキサイド(EO)」は検出されず、発がん性物質ではない「2-クロロエタノール(2-CE)」が微量検出されたが、人体に有害の恐れはない数値だという見解です。
農心ジャパンは同じページで、以下の点を挙げて「現時点で日本に流通している商品は問題ない」と結論付けていました。
「SEAFOOD RAMEN」はEU向け商品で、日本国内では流通していない。
日本においては、EO・2-CEに関する基準値は設定されていないものの、農心ジャパンの日本国内の流通商品はいずれも、日本の食品安全基準で実施している輸入検査を通過したものを販売している。
実際に検出された2-CEは発がん性物質ではない。
2-CEは、日本をはじめ、基準値が設定されていない国が多い中、今回検出された値は、アメリカ・カナダ・韓国(新基準)といった基準が設定されている複数の国の基準値を下回るものだった。
この説明をそのまま信じると、「辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険。食べるな」という情報は、誤りだということになります。
見つかったものは発がん性物質ではない2-CEであり、その検出量は複数の国の基準値を下回り、日本は基準値は設定されていないものの、その食品安全基準を満たしているものを販売しているからです。
ただ、これはあくまで農心の見解です。
(略)
では、農心も検出を認めている2-CEについては、本当に安全なのか。「食の安全と安心を科学する会(SFSS)」の山﨑毅理事長は、2-CEについて「発がん性が認められていない(発がん性の科学的根拠なし)が正確な表現だ」と説明します。
発がん性があるという科学的な根拠が示されているわけではないが、一方、発がん性がないと科学的に証明されているわけでもない、ということです。
その上で、山﨑理事長は今回の事例で検出された程度の2-CEであれば「人体に害がおよぶ可能性はほぼなく、許容範囲のリスク、つまりは『安全』と評価してよいと思います」と話しました。
「許容範囲のリスクなら安全」とはどういうことでしょうか。
実はこれぐらいのレベルの発がん性物質は「食品中の天然成分にたくさん含まれているので、ゼロリスクを求めたら食べられる食品がなくなる」と山﨑さんは言います。
「遺伝毒性のある天然成分は食品中にはたくさん含まれるので、その全てに対処することはできません。そう考えると、2-CEが食品から微量検出されることは許容範囲のリスク=安全として、北米や豪州では、最終的な製品の段階での検査で2-CEが微量出たとしても、許容範囲のリスクとして流通を禁止しないわけです。他方、規制が厳しいEUや台湾では、不確実性を考慮して2-CEが検出されたら、発がん性のあるEOを殺菌目的で使用した疑いありとして、流通を許可しないのです」
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URLリンク(news.yahoo.co.jp)