21/06/11 22:15:19.95 CAP_USER.net
→株価は昨年3月以来の安値に接近-債務は不動産開発企業で世界最大
→許家印会長の純資産、2020年のピークから半分超減少
約8カ月前に辛うじて財務危機を回避したばかりの中国不動産開発大手、中国恒大集団の許家印会長が再び危機対応に追われている。
財務を巡る懸念が再燃し、香港に上場する中国恒大の株価は昨年3月以来の安値に接近。同社の関連会社が期限までに支払いを履行できなかったほか、規制当局が中国恒大と同国北部に本店を置く盛京銀行との不透明な関係を調べているとの報道を受け、社債保有者も投資回収を急いでいる。
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中国恒大集団の許家印会長
ボラティリティーの高さで知られる中国市場の尺度で見ても、浮き沈みが大きかった許氏が再び激震に見舞われている。同氏の純資産は約190億ドル(約2兆800億円)で、昨年9月に投資家から合意を取り付けて財務危機を回避して以降、約3分の1減った。ブルームバーグのビリオネア指数によれば、2020年のピークに比べると半分超の減少だ。
今回の混乱はさらに拡大する恐れもある。香港やロンドン、ニューヨークでもポートフォリオに入っているドル建て債を含めて負債は1兆9500億元(約33兆4000億円)相当に上り、中国恒大は世界最大の債務を抱える不動産企業。中国国内でシステム上最も重要な借り手の一角にもなっている。
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許氏が投資家の信頼を取り戻すことができなければ、流動性危機が生じて中国の金融システム以外にも余波が広がる可能性がある。これは既に重大なリスクとなっており、規制当局はジャンク級(投機的水準)にある中国恒大のエクスポージャーに関してストレステストをあらためて実施するよう国内の銀行に指示した。
ミシガン大学で米中の不動産開発を研究するラン・デン教授は電子メールで、「中国恒大が苦境に陥るなら、明らかに中国の住宅市場や経済全般に著しい影響がある」と分析。「中国経済の不動産開発とのつながりの深さを踏まえると、取引銀行がより大きな金融リスクにさらされるだけでなく、中国経済の別のセクターにも連鎖的な影響が及ぶ可能性もある」と指摘した。
中国恒大に対して10日にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。
ブルームバーグ 2021年6月11日 12:32 JST
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)