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【台北=中村裕】台湾の国防部(国防省)は29日、中国軍の戦闘機など計10機が同日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したと発表した。26日の20機に続く最近では異例の多さとなる。パラオが外交関係を結ぶ台湾を訪問中のウィップス大統領に、駐パラオ米国大使が同行し、中国が強く反発したものとみられる。
国防部によると、中国軍の戦闘機「殲16」4機など計10機がADIZに侵入した。台湾の南西部から侵入し、南東部にまでまわり込み、広範囲で威嚇した軍機もあった。
中国外務省の趙立堅副報道局長は29日の記者会見で「米国と台湾がいかなる形であれ、公式に接触することは断固反対する」と強い反発を示していた。
中国の強硬姿勢の背景には、1月に就任したばかりのウィップス氏の台湾訪問を、米国が強く後押ししたことがある。米国は近年、パラオが属する太平洋島しょ国に対し、中国が経済協力を通じて影響力を強めていることに危機感を覚えている。台湾やパラオへの関与強化で対抗姿勢を鮮明にした格好だ。
ウィップス氏の訪問に、駐パラオ米国大使を同行させたのも異例で、中国を刺激した。1979年に米台が断交して以来、米国大使が台湾を訪問するのも初となった。
ウィップス氏は、台北市内で29日、記者会見を開き「中国から接触を受けるが、友人になることは強制されるべきではない。我々は台湾と信頼関係を結んでいる」などと述べた。米国大使が同行したことについては「自由なインド太平洋を共に守るために同行してくれた」と語った。
日本経済新聞 2021年3月29日 21:50
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