20/08/27 22:47:19 CAP_USER.net
米軍縮問題特使ビリングズリー氏、本誌と単独インタビュー
マーシャル・ビリングズリー米軍縮問題特使は25日(現地時間)、本紙との電話インタビューで、「中国は昨年だけで200発以上の弾道ミサイルを試験発射し、その多くは(韓半島〈朝鮮半島〉を攻撃できる)中距離・準中距離ミサイルだった」「韓国を含むアジアのすべての同盟国はかなり憂慮しなければならない」と述べた。今年4月にドナルド・トランプ大統領から軍縮問題特使に任命された同氏が韓国メディアとのインタビューに応じたのは初めてだ。同氏は米国務省軍縮・国際安全保障担当次官にも指名され、上院の承認を待っている。
ビリングズリー氏は今年6月に始まった新戦略兵器削減条約(New START)延長交渉を率いている。米国とロシアの実戦配備核弾頭数を制限したこの協定は来年2月に終了する。昨年8月の米露中距離核戦力(INF)条約破棄後、この協定まで崩れれば、核軍備競争の再開が予想される。米国は中国も参加する「3者核軍縮交渉」を望んでいるが、中国は「米国が中国(の核保有)水準に降りてくればそれに参加する」と拒否した。これに対してビリングズリー氏は18日、米国務省での記者会見で、「中国はなぜ、実際に核兵器をいくつ持っているのかも明かさないのか。核兵器をいくつ持っていて、どれだけさらに作る計画なのか、我々に知らせることから始めてみよう」と言った。
ビリングズリー氏は同日のインタビューで、「今後、核軍縮は中国を含む多国間条約にならなければならない」「習近平(中国共産党中央委員会)総書記(=国家主席)は中国が強大国として待遇されることを望んでいるが、その目標を実現させるには、ほかの大国と核軍縮など重要なテーマについて交渉しなければならない」と語った。また、「中国は何の制約もなしに核弾頭と核弾頭を運搬できるさまざまなミサイルを増産してきた」「隣国を苦しめ、圧力をかけ、脅迫してきた中国共産党の不良な態度と、短期間に増強された中国の核戦力が結合するなら、非常に憂慮すべきことだ」と言った。そして、特に「すべての同盟国が中国に、米国との核軍縮交渉に誠実に臨むよう要求しなければならない」「日本を含む多くの同盟国は既にそのようにした。韓国もそうするよう期待している」と述べた。
ビリングズリー氏は中露の核戦力に対応するため、INF脱退後に米国が開発を始めた地上発射型中距離ミサイルが完成したら、韓国と配備協議が可能だと示唆した。同氏は「開発が終わっていないため、今の時点でその戦力を提供すると言うのは早い。しかし、中国の行動に対応するために非常に重要なことだ」と言った。
さらに、「韓国の中距離ミサイル開発を支持するか」という質問に、ビリングズリー氏は「韓国は多くの革新的技術を備えており、我々は韓国が自国の防衛上、必要なものを供給できるようになることを支持する」と答えた。韓米ミサイル指針の射程距離制限(800キロメートル)を解除すれば、韓国の中距離ミサイル独自開発も可能だ。中距離ミサイルの韓国配備は北朝鮮・中国・ロシアが強く反対している事案だ。これを意識しているかのように同氏は「米国と韓国が互いに同盟国であるという事実を記憶していることが重要だ」「中国は韓国の同盟国ではない。米国が韓国の同盟国だ」と言った。
ビリングズリー氏は終末高高度防衛ミサイル(THAAD)などミサイル防衛システムを韓国に追加配備する可能性も排除しなかった。同氏は「中国もロシアも核戦力を増強しているので、米国と同盟諸国が防御態勢や能力を調整することは絶対的に重要であり、そのような調整を続けていく」と語った。また、「中国が核増強で強圧的目標を達成できないようミサイルを迎撃する能力を備えることは重要だ」ともしている。同氏は11日、トランプ大統領が「非常に重要な議論のテーマ」としていた韓日の独自核武装については「米国はそれに同意しない。歴代政権のすべてがその点を明確にしている」と述べた。
ワシントン=金真明(キム・ジンミョン)特派員
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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/08/27 11:20