20/07/26 14:05:16.38 CAP_USER.net
「少女像を東京の真ん中に建てて、行き来する人々が謝罪できるようにしなければならない」
7月5日、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(91)は、慰安婦支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の李娜栄(イ・ナヨン)理事長と面会し、こう語った。
支援団体と歩調を合わせ、慰安婦像(少女像)の建設を訴えるのは従来通りの「反日発言」であり、いまさら驚きはしない。
だが、李さんがこの期に及んでこうした発言をするのは腑に落ちない。
●わずか2カ月での「手のひら返し」
李さんは5月7日に行った記者会見で、「募金が元慰安婦たちに使われず、お金の行方もわからない。私は30年来、騙されてきた」と語り、正義連の尹美香(ユン・ミヒャン)前理事長を「元慰安婦を利用して私腹を肥やした」と告発していた。
ところが、正義連を厳しく批判したわずか2カ月後、ふたたび正義連と手を結ぶ「手のひら返し」をしたのである。
尹氏は正義連の前身である「挺身隊問題対策協議会」(挺対協)が発足した1990年代前半から約30年にわたり慰安婦支援の活動に携わってきた。長年にわたる活動が文在寅政権に評価され、今年4月の総選挙では与党「共に民主党」の比例政党から出馬し、晴れて国会議員になった。
李容洙さんの告発を受けて、韓国メディアは一斉に取材に動いた。
●「募金の横領疑惑」が次々と明らかに
すると、尹氏の娘のカリフォルニア州立大学(UCLA)音楽大学院への留学費用や、家族名義を含め5軒もの不動産購入費など、尹氏や正義連を巡る「募金の横領疑惑」が次々と明らかになっていった。
5月下旬には正義連の事務所を家宅捜索するなど、李さんの告発によって、検察も本腰を入れて捜査に動き出していた。
そうした矢先、なぜ李容洙さんは当初の態度を翻し、告発した相手側の正義連と手を携え、「反日」を叫ぶにいたったのか。
実は、筆者はこれまで何度も李さんに取材をしたことがあるが、そのたびに態度を変えることは珍しくなかった。
5年ほど前には、李さんから「日韓両政府が話し合うのを挺対協が妨害している」という趣旨の話を1時間以上にわたって聞かせてもらったことがある。しかし、その後、挺対協から圧力を受けたのだろうか。その翌年に、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を日韓両政府が確認した「日韓慰安婦合意」に挺対協が反対していることについて取材を申し込むと、「話すことはありません。帰ってください」と木で鼻をくくった対応をされてしまった。李さんに“気まぐれ”な面があるのは否めないのだ。
だが、李さんが態度を翻しても、これまで尹氏が慰安婦を「食い物」にしてきた事実が変わるわけではない。
●「挺対協は生き血を啜るヒルだ」
長年、元慰安婦を支援してきた「日本軍慰安婦問題研究所」の朴英吉(パク・ヨンギル)理事長はこう語る。
「2008年に亡くなった元慰安婦の沈美子(シム・ミジャ)さんは『尹がおばあさんたちに物乞いをさせ、横領していた。私たちには一銭もくれないのに、自分たちは贅沢をしつくしている』と語っていました。沈さんが残した日記の中には、尹美香氏への批判が頻繁につづられています」
筆者が沈美子さんの日記を確認したところ、こう綴られていた。
〈挺対協は、おばあさんたちの生き血を啜るヒルだ〉
尹美香氏はいかにして慰安婦を「踏み台」にして、国会議員にまでのし上がったのか。筆者が「文藝春秋」8月号及び「文藝春秋digital」に寄稿した「 元慰安婦の叫び『韓国政府は切腹せよ』 」では、尹美香氏を巡る横領疑惑に加えて、彼女が元慰安婦たちを「食い物」にしてきた過去について詳述している。
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(柳 錫/文藝春秋 2020年8月号)
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