20/07/24 14:24:21.50 CAP_USER.net
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(写真 昨年の「8・12労働者市民のつどい」開会前に行われた「平和の少女像」日韓連帯行動【京成曳舟駅前】)
●「送還忌避罪」新設を許すな 今秋、入管法改悪を阻止しよう
週刊『前進』02頁(3151号02面03)
「送還忌避罪」新設を許すな
今秋、入管法改悪を阻止しよう
7月14日、出入国管理政策懇談会(法務大臣の私的懇談会)が、「送還忌避者」(難民申請者や日本に家族がいて生活基盤があるなど様々な事情で退去強制を拒む外国人)に刑事罰を科すことを盛り込んだ「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」を森雅子法相に提出した。秋の臨時国会が入管法改悪をめぐる決戦となった。
東京オリンピックに向け、国内治安管理強化の一環として非正規滞在外国人への弾圧が強まる中、「退去強制令書」を発付され入管施設に収容された外国人に対する仮放免許可が激減、その裏返しとして長期収容が常態化した。
昨年5月から長期収容に抗議するハンガーストライキが全国的に拡大する。その中、長崎県の大村入国管理センターで、3年7カ月収容され、ハンストで仮放免を要求していたナイジェリア人男性が、6月24日に飢餓死する事件が起きた。この死亡事件について出入国在留管理庁は昨年10月1日付で調査報告書を発表したが、「(入管の)対応が不相当であったと評価することは困難」と責任逃れに終始するものだった。
さらに同日、入管庁は「送還忌避者の実態について」を発表し、退去強制を拒む被収容者、仮放免者は「一刻も早く送還すべき」であり、それが長期収容問題の解決だと主張した。しかも「送還忌避者」が粘り強く難民認定申請を繰り返していることに対し、「難民認定手続き中は一律に送還が停止されることに着目して、申請に及んでいる者が一定数存在する」として「難民認定制度の濫用(らんよう)的利用者の存在は、早期送還にとって大きな支障となっている」と最大限の非難を浴びせた。
何が「難民認定制度の濫用」か! 昨年、日本での難民認定申請者は1万375人、そのうち難民と認定されたのは44人(わずか0・4%!)、さらに「人道的な配慮」で在留を認められた37人を合わせても81人(0・78%)にすぎない。難民認定制度を踏みにじっているのは、いったい誰なのか!
この二つの10月1日付報告書の内容をベースに懇談会のもとに設置された「収容・送還に関する専門部会」での検討が行われたのであり、「送還を拒否している収容者だけが悪者のように議論し、提言がつくられた」(収容・送還問題を考える会、渡辺彰悟弁護士)のである。
さらに「提言」は、仮放免者の逃亡も刑事罰の対象に加えようとしている。
昨年、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)では、仮放免を要求しハンストを続けた結果、衰弱した被収容者に対し、ハンスト中止を条件に仮放免を約束、一定程度の体力の回復を待って仮放免を許可したが、仮放免期間は2週間。仮放免の更新のために出頭すると、その場で再収容! 再び抗議のハンスト―仮放免―再収容、こんな残酷な仕打ちに誰が耐えられるというのか。「逃亡しろ」と言っているようなものだ。
4月以降、新型コロナウイルス感染対策の仮放免許可が続出した。しかし、それでも仮放免が許可されず収容されたままの外国人は全国の入管収容施設に519人(6月末時点)いる。
4月25日に東京入管で起きた女性被収容者への職員による集団暴行をはじめ、その後も職員らによる差別的な言辞や暴行が相次いで起きている。仮放免された人たちは働くことも禁止され、生活に困窮している。さらにいつ再収容されるかもしれず不安の中にいる。
収容期間の上限も定めず、人間の拘束・監禁という究極の暴力行使が裁判もなく、入管に握られている現状を維持しようというのが今回の「提言」だ。
人間が人間として生きられない入管収容所を解体し、全被収容者を奪い返さなければならない。今秋、改憲攻撃との闘いと一体で「送還忌避罪」導入を狙う入管法改悪を阻止しよう!
前進
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