20/04/06 19:21:23 CAP_USER.net
陸上自衛隊は南西諸島の防衛強化のため宮古島にミサイル部隊を新設しました。なぜ宮古島にミサイル部隊を配置したのでしょうか?
沖縄・宮古島。5日、報道陣に公開されたのは、2種類のミサイルです。空からの攻撃を迎え撃つ地対空ミサイル部隊と、海からの攻撃に対応する地対艦ミサイル部隊が新たに置かれました。
「宮古列島を守る陸上自衛隊の隊員として、地元の方々から信頼されるよう任務に励んでまいる所存です」(宮古島駐屯地 司令 佐藤慎二1等陸佐)
宮古島にミサイルが配備される理由は、その“位置”にあります。東シナ海を挟んで中国と向き合う南西諸島。西の端には、中国が領海侵入を繰り返す尖閣諸島があります。防衛省は、“離島防衛”を念頭に、2年前、離島奪還を主な任務とする水陸機動団を配備。さらに「部隊の空白地帯」と言われていた南西諸島にも新たに部隊を置くことで、九州・沖縄の防衛力を強化するいわゆる「南西シフト」を敷いているのです。
当時、陸上幕僚長として「南西シフト」を推進した岩田氏は・・・。
「軍事的空白を作らないというのが、一番大きな我々の重視したことですね。南シナ海の行動を見ると、中国は軍事的な空白があったり、政治的な隙をたくみについて、勢力の支配地域の拡大を広げてきています。こういった国があるということを、私たちもまず念頭に置いたうえで、南西諸島の価値を考えた訳ですね」(岩田清文元陸上幕僚長)
これは、宮古島付近を航行する中国軍の艦隊を捉えた映像です。第1列島線と第2列島線。中国の戦略上の防衛ラインとされ、将来、この海域からのアメリカの軍事力排除を目指しているといわれています。
「第2列島線から以西には、相手国の軍事力接近を阻止する。寄せつけない。ここにおける戦略的意義を考えると、第1列島線、すなわち南西諸島というものは、彼ら(中国)にとって、非常に重要な要線だと言えると思う」 (岩田清文元陸上幕僚長)
その中国にとって、沖縄本島と宮古島の間は「太平洋への出口」にあたるのです。先月も、この海域を通って太平洋に出ようとする中国軍のミサイル駆逐艦の姿が捉えられています。
防衛省幹部は今回と、将来の石垣島への部隊配置で、南西諸島に「ミサイルの壁」ができると指摘します。
「象徴的なのは、地対艦ミサイル、地対空ミサイル。こういったものを置くことによって、島をしっかりと守る防衛意思を明確に示し、結果的に抑止力を向上すると考えております」(岩田清文元陸上幕僚長)
防衛省は今後、ミサイルの射程を伸ばし、抑止力をさらに高めようという構想を持っています。南西諸島をめぐる日中の緊張は、今後、高まっていくのでしょうか。
URLリンク(news.tbs.co.jp)
TBS NEWS 2020年4月6日(月)