19/08/01 07:48:03.10 CAP_USER.net
ハンギョレ新聞社 パク・チャンス論説委員室長
今月25日、和田春樹氏をはじめとする日本の知識人75人(7月26日現在、77人)が安倍晋三首相に
「日本国民と韓国国民の仲を裂き、両国民を対立反目させるようなことはやめてください」と求める声明を発表したのは、
干天の慈雨のような勇気ある行動だった。
「韓国は『敵』なのか」という声明のタイトルのように、韓日両国は「近くて遠い隣国」から敵対的関係へと切り替わる岐路に立たされている。
日本の閣議が2日、韓国をホワイト国から除外する決定を下せば、両国の関係は本当に取り返しのつかない状態に陥る可能性が高い。
彼らの声明が日本の主流社会にどれほど大きな影響を与えるかは定かではない。朝日新聞をはじめとする日本のマスコミは知識人声明をほとんど報道しなかった。
ますます保守化する日本社会で、良心的人々の声が響き渡る空間は、非常に狭いのかもしれない。
にもかかわらず、韓日関係を心配する日本の知識人たちの声が再び鳴り響いたのは幸いであり、意義深いことだ。
最初に声明の趣旨に賛成して署名したこれは75人だったが、6日が過ぎた31日午前には、その数が4700人を超えた。決して寂しくない、意味ある進展であり、拡散だ。
もちろん、安倍首相がホワイト国から韓国を排除することを取りやめる可能性は高くない。
最近、日本を訪問し、政府や学界関係者に会った元政府高官は、「日本側の雰囲気が思ったより良くない。簡単には変わらないかもしれない」と伝えた。
2012年、李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島訪問や朴槿恵(パク・クネ)政権の韓日慰安婦の合意と失敗過程を見てきた日本政府は、
進歩勢力であれ、保守政権であれ、あまり変わらないという判断のもと、根本的な関係の建て直しを図っていると、同関係者は分析した。
同関係者は「安倍政府は、やがて1965年に締結した韓日協定体制の有効性を明確に再確認するよう、韓国に求めてくるだろう」と見通した。
今の対立が強制徴用賠償をめぐる軋轢を超えた問題であるということだ。ここで、韓国と日本の根本的な認識の隔たりが明らかになる。
日本は、李明博政権時代の2013年1月、靖国神社に火をつけた中国人の劉強を韓国政府が日本に引き渡さず、中国に送還したことに、大きな衝撃を受けたという。
中国の浮上で、東アジアで中国と日本の戦線が本格化する時点で、韓国が中国を選んだものと受け止めたということだ。
しかし、当時、韓国の裁判所は、劉強を単なる放火犯とは見なさなかった。日本の歴史認識に抗議するために放火した、一種の“政治犯”として捉えた。
「韓国と犯罪人引渡し条約を結んだにもかかわらず、韓国側が引き渡しに応じていない」として、日本は激しく抗議したが、
中国と“同病相憐れむ”の侵略被害に遭った韓国にとって、「劉強事件」を日本の清算しなかった過去の歴史と結び付けて捉えるのは当然のことだった。
今の状況もこれと類似している。日本は1965年の韓日協定体制の正当性を認めることを求めている。
しかし、普遍的人権と個人の権利を無視した協定にそのまま従えというのは、韓国の民主化と世界的な流れに背を向けることだ。
被害者の尊厳と人権に注目し、これを最大限保障しようとするのは、冷戦後の国際社会の厳然たる流れだ。
もちろん、半世紀以上にわたり、韓日関係の基本だと考えられてきた協定を、直ちに無効にすることはできない。
協定締結の過程で、過去の政権が犯した過ちについて、今の政府が“知らぬ存ぜぬ”を通すわけにもいかあい。
しかし、未来に向けて協定を前向きに解釈しようとする努力は必要であり、それが日本の品格を高めるうえでも役立つだろう。
1965年体制を金科玉条のごとく守る姿は、安倍政府だけでなく、韓国保守勢力にもうかがえるが、
日本がそのような動きに注目するのは、時代に逆行する誤断だ。
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