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朝鮮侵略戦争を許すな 沖縄 住民犠牲に米軍が臨戦態勢
週刊『前進』02頁(2902号01面02)(2017/12)
12月7日、米軍普天間基地所属の大型輸送ヘリCH53(今年10月に東村高江に墜落した機種)からと思われる落下物が、宜野湾市の保育園の園舎の屋根を直撃しました。あと50㍍ずれていたら園庭で遊ぶ園児たちを直撃していたかもしれない大事故です。11月30日には、嘉手納基地に暫定配備された戦闘機F35Aが訓練開始直後の洋上でパネルを落下させました。
また11月19日には、米海兵隊員による飲酒運転死亡事故が起きています。さらに在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が部下のセクハラを不問にしたとして行政処分を受けていたことが明らかとなりました。このような事件・事故の続発に沖縄県の幹部が「米軍は明らかに組織としておかしくなっている」と指摘するほどです。
すべては、米軍が朝鮮侵略戦争の臨戦態勢に入る中で起きています。12月4日からの米韓合同軍事演習「ビジラント・エース」には約230機の航空機が投入され、そのうち約75機が在日米軍基地からの参加とされています。岩国基地に配備された戦闘機F35Bと嘉手納基地の同F15、また暫定配備されている同F22も6機参加したと見られています。同時に沖縄周辺空域で航空自衛隊のF15と米軍のF35Aが、日本海空域でも空自戦闘機F2と米海兵隊戦闘攻撃機FA18が共同訓練を行っています。
嘉手納基地へのF22の暫定配備は恒常化し、さらに現在、F35Aも暫定配備されています。来年から嘉手納基地に新たに海兵隊がF35Bを最大26機配備する計画も発覚しました。このF35Bは普天間基地や伊江島も使用するとされています。12月4日にはトリイ通信施設(読谷村)のヘリ着陸帯で、オスプレイが目的外使用になる米兵降下訓練を行いました。オスプレイは海兵隊所属ですが、降下訓練を行った兵員は陸軍とも言われています。
「負担軽減」と真逆
このように朝鮮侵略戦争への実戦態勢がとられる中で、沖縄の米軍基地の再編が行われています。辺野古への新基地建設と一体で、東村高江への新たなヘリパッドの建設、伊江島補助飛行場内では強襲揚陸艦を模した着陸帯「LHDデッキ」の改修工事が進められています。さらに11月9日の日米合同委員会で、年明けからも辺野古弾薬庫の立て替えを始めることが合意されました。
米軍再編ロードマップ(2006年)にも明記されておらず、シュワブ内の施設再編成の一環として強行しようとしているのです。こんな米軍再編は「負担軽減」でも何でもありません。沖縄の米軍基地のすさまじい強化であり、朝鮮侵略戦争の本格的な最前線出撃拠点化です。
辺野古への新基地建設を阻止する闘いを要とした沖縄の労働者階級の闘いは、朝鮮侵略戦争を絶対に許さない国際的な闘いの最前線となっています。
辺野古新基地建設のために国頭村・奥港の使用を認めた翁長県政は、さらに中城港湾の使用を許可しました。翁長県政と一体の〈オール沖縄〉の破産の中で、沖縄全島ゼネストへの機運が高まっています。基地労働者を先頭に、青年労働者と学生が沖縄闘争の最先頭に登場する時代がついに到来したのです。
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