17/10/21 07:06:48.52 CAP_USER.net
「主権がどこにあるのか」が争点
衆院選の投開票日である10月22日が目前に迫ってきた。自民党の優勢が伝えられる中、リベラル勢力はどうあるべきなのか。ハフポスト日本版は、リベラルの立場から安倍政権を批判してきた精神科医で立教大学教授の香山リカさんに考えを聞いた。
■「安倍政権打倒」の一点で希望の党を当初は期待
??ここまでの選挙戦をどう見ていますか。
これまでの時点では、「安倍首相にしてやられた」という形になっていると感じています。一方、肯定的に捉えられるような変化も色々とありました。
??公示前までは、政界再編劇で政局がかなり動きました。
今になると、とても昔のことのようですね。もし臨時国会で冒頭解散するのではなく、野党側から森友・加計学園の問題への追求が行われれば、内閣支持率に影響していたんじゃないでしょうか。そうすれば、自民党内で「安倍降ろし」のような動きが出たかもしれません。
「希望の党」ができた瞬間は、「安倍政権打倒」の一点において様々な勢力が一緒になり、安倍政権をとりあえず終わらせるという機運が現実化したような気がしたんです。しかしそれも、1日くらいの間でしたが。
??希望の党は保守系の小池百合子・東京都知事が率いることになりましたが、疑問はなかったのでしょうか。
小池さんは、9月1日の関東大震災での朝鮮人虐殺の慰霊式への追悼文を送ることを取りやめました。あの時、いわゆる極右勢力の人たちが「虐殺自体が事実ではない」と言い出したので、私たちは作家の人たちとともに抗議文を送りました。このように、小池さんのやり方に対してこれまで支持したり肯定的だったりしたことはないです。
小池さんは、とにかく一度、総理という権力の座につきたいんだろうなと思っていたので、逆にだから期待したということでしょう。つまり、もしかしたら排外主義的な考えがあるのかもしれないけれど、総理になるためにはなんでもするかもしれないと。
そこが弱点でもあるんですが、確固としたものがなく、いわゆるポピュリストで大勢に合わせます。「日本新党」の時にはそうだったこともあり、そう感じたんです。
もう一つ期待したのは、(元首相の)細川護煕さんが小池さんの後ろ盾となって指導をしている限りは大丈夫だろうと思ったことです。私は、細川さんや(元首相の)小泉純一郎さんたちと一緒に脱原発の活動をしてきました。細川さんから話を聞くと、彼はとてもリベラルな人なんです。
だから、「反安倍色」を強めるために小池さんがリベラル的な振る舞いをするんであれば、私も騙されたふりをしようと一瞬、思ったんです。
希望の党は右寄りの人もいるけれど、本当にリベラルな人も入れて寄り合い所帯の色を強めるのかと期待し、「きっとこれはいいことに違いない」と思っていたんです。今思うと愚かなことでした。
??リベラルな人の中には、最初から反発する人もいたんでしょうか。
ええ。でも、そんなこと言ってちゃ、いつまでたっても「安倍打倒」にならない。だからこの際、毒を飲むことも必要じゃないかとか、細川さんがいるからきっと大丈夫だとか、無理やり楽観的に考えていたんですよ。
そしたら、民進党が希望の党に合流する話になりました。その時点でも、逆にすごい、本気なんだ、と思いました。これは乗るしかないんじゃないかと。
でも、小池さんは民進党の全員を受け入れるのかどうかなかなかはっきりさせず、しまいには、民進党出身者を公認するにあたり政策や理念が合わなければ「排除する」とまで言いました。私の周りからも、不安の声が出てきました。
■立憲民主党は潔癖症になり過ぎないか心配
??そんな中、枝野幸男さんがリベラルな「立憲民主党」を立ち上げました。メディアの世論調査をみると、これまで健闘しているようです。
Twitterのフォロワーが短期間で自民党を抜いて最多となったりして、党の誕生に歓迎ムードでした。ただし、ネット上での評判と実際の投票行動って、これまでだとおおよそかけ離れていましたよね。
URLリンク(www.huffingtonpost.jp)
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