20/12/10 17:45:39.69 .net
バカウンチ、遠く
貴婦人の襟元を飾ろうとも
宝石商が金を掴もうとも
鉱石は鉱石のまま
素質を見込まれて拾われて
磨かれ削られ光輝いたとして
美しい細工の銀の台座を付けられたとして
その石に何が訪れるのだろう
ダイアモンドに口付けをした
眼も耳も鼻を形作る原子も
ばらばらにほどけて乱雑に
炭素の隙間を掻い潜り
夜も朝も昼も
時間も空間も無い点の奥へ
裏側へ膨らんでまた戻り
この時と共に在る無に触れているちらちらとちらちらと
海老海胆保立のちらし寿司
あわよくば夜のオカズにでもと
生前の寿司ねたなんかを思い浮かべてなんかもしています
ああ、カニー、カニー！
マイハニーカニは岩場の陰でもじもじ
ねえ、この岩を取ったらあなたどうするの？
フフ、隠れる場所がなくなっちゃうんだから
エイ、カサカサカサ隣の岩に逃げました
茹でておしまい！
怒った僕は恋人にバーナーを持たせ
オホーツク海を沸騰させるように命じました
グツグツグツ
そんなバーナー！海の生き物たちの感想です
おやすみおお銀河
眼を見開いて音を聴いてる
白眼に受ける光見る様に
黒目の縁に意識舞わして
溢れた音を胸に沈める
遠くの世界へ遠くの世界へ
喋り続ける雑音の中へ
ラジオの中の誰かの遠く
あらゆる温度の車を縫って
走る屋根に付いて来る大自然のエアーに
チンポを抜き差しする
抜き 差し 抜き 差し
幾度も 幾度も
出来るだけ単純な
弧を描きながら
風が吹いた
柔らかき官能の花弁
一斉に舞い
乱雑に渦を巻く
行く先々へ光飛ばして
眠る町並み先を急いで
眠り忘れてひた走るのは
今宵の歌を見出だす為か
ただ流れ行く遠くの世界
今宵の歌を煙に散らし
また夜は更けて行く
笑顔に隠した涙
銀紙チェックの隙間から零れる
お握りのご飯粒