13/06/17 01:07:11.90
最近まで私は、大学院に週二、三回通い、修士論文のテーマを徐々に絞って参りました。
今考えられます道は、主として二つあるように存じます。
ひとつは、卒業論文「認知地図の成立に関する規定要因」を土台に据えて、新たな視点を
その上に構築する方法でございます。
もうひとつは、学部時代からの関心課題「家庭における老人と子供との相互関係」を
取りあげる方法でございます。
「 何れの選択に到達するにせよ、研究論文の種が結実するために必要な時間を
一とすると、文献渉猟、実験調査にはそのうちの三分の一をあて、残りの三分の二は
試行錯誤的な考察に向けるように」 と、私の指導教授はおっしゃいます。
論文を完成させていく作業は、一方で好奇心、探究心などを満足させてくれる楽しみが
ございます。その一方で、迷いや焦燥感にとらわれ、そこでは、忍耐力が求められます。
論文作成に限らず、ひとつひとつのことを一歩一歩仕上げて参りますには、常にこれと
よく似たことが言えるかと存じます。光と影とが重なり合い、まとまりある結果へと
導いているのではないでしょうか。
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川嶋辰彦が紀子になりすまして朝日に送った手紙の一部より