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帝国大学の中には医科大学から昇格した大学が多く、
九州帝国大学(京都帝国大学福岡医科大学より昇格)、大阪帝国大学(官立
大阪医科大学より昇格)、名古屋帝国大学(名古屋医科大学より昇格)など
がそれに当たる。
東京帝大も東京医学校が母体となっている。
九州、大阪、名古屋の各帝大はまず医大から帝大昇格し、その後に法文学部等
を設置することで文系学部を拡充していった。
特に大阪、名古屋の文系学部が設置されたのは昭和のことであり、それほど
歴史があるものではない。
大正時代までに設置されていた日本本土の帝大は東京、京都、東北、九州、
北海道の5大学だけであったが、昭和になり、新たに大阪医科大学、
名古屋医科大学、金沢医科大学、岡山医科大学を帝大へ昇格させる計画があり、
そのうち大阪と名古屋に関しては帝国議会の承認により実現した。
まずは大阪医科大学が帝国大学へ昇格。(因みに官立大阪工業大学は大阪帝大
への併合を当初渋っていたが、結局併合され、東京工業大学と異なった道を
歩む事になる)。
次に、名古屋医科大学が帝国大学へ昇格。さらに、金沢医科大学と岡山医科大学
の帝国大学への昇格準備に入った。
金沢医科大学の帝国大学への昇格(北陸帝国大学)は帝国議会で可決されたが、
第二次世界大戦の軍備費拡大の影響もあり保留となっていた。
その様な中、終戦を迎え現在の新学制となり、金沢と岡山の帝国大学昇格は
ついに実現しなかった。