11/02/19 18:21:34
法科大学院小論文 闘う25題〈2008年度版〉
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0 いまいち闘っていない・・・, 2008/10/28
By j45 - レビューをすべて見るレビュー対象商品: 法科大学院小論文 闘う25題〈2008年度版〉 (単行本)
まず、解答例はあまり参考にはならない。主張が一人よがりで、相手を説得しようという姿勢がないからだ。
字数制限の割りに主張が多く、ポイントである論証が不足している。法科大学院の小論文は、いかに相手を説得するか。
つまり、うまく論証で相手を口説くことができるかがポイントになる。しかし、上記のように、やたら主張が多いため、読むに耐えない。
相手を説得するのであれば、もっと主張に対する根拠が必要である。その根拠にもきちんとした説明が必要である。それが不足している。
また、解答例が明らかに課題文の問いに答えていない場合がある。これでは、法科大学院受験生を舐めているとしか思えない。
次に、解説である。正直、あまり解説になっていない。課題文の内容をほとんど繰り返しているだけである。
もう少し、噛み砕くなり一工夫していただきたい。
ただ、最新の過去問を演習できるという点では、評価できるだろう。
最後に、もし、筆者がこの文を読む機会があればお願いしたいことがある。もう少し、草稿に力を入れて欲しい。
筆者の小論の技術を疑うわけではない。おそらく、執筆期限に追われてだろう。
文章が自分の書きやすいような流れになっているところからこのことが推論できる。独りよがりな主張が多いのもこのためであろう。
私は、今年度すでに、私立の滑り止めに合格しているため来年号を買うことはないが、もう少し、受験生に向き合った内容を出版して欲しい。
今後のご活躍に期待し、厳しい評価をさせていただいた。