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152 名前:法の下の名無し :2011/03/23(水) 02:10:38.21 ID:L5A8sC8c
3月×日開催予定の某フォーラムについて
3月×日に予定している某フォーラムの開催について、3月11日に発生し
た東北関東大震災の後に、問い合わせがありました。某フォーラムは、開
催の予定で居りますので、ご報告申したいと思います。
東北関東大震災の衝撃は、震災に直面されながら辛くも生き残った方々にとっ
ては、わたしたちの限られた想像力を凌駕するものであったに違いありません。
そして、震災の第一の衝撃に続く余波が現在も、その方々を意地悪く、ずしんず
しんと襲っている。本当に多くの被害者が居られる。もはや戻ってくることのな
い、無数の命がある。辛くも生き残ってはいるけれどもまだ苦しい生活を強いら
れている方も、無数に居られる。
他方、この大震災に直接の被害を蒙らなかった方は、西日本には大勢居られま
す。某フォーラムを準備しておりますわたしどももそうしたグループに属
します。そうしたグループに属するわたしたちは、地震の後も、寝食を控えたわ
けではありません。一層の節約を心掛けつつ、通常の生活を生きている。そうし
て、わたしたち学者は、寝食と同様に、学問なしでは生きてゆくことができない
のです。他方、某フォーラムを中止しても、失われた命が戻ってくるわけ
でもなければ、被害者の生活が楽になるわけでもない。むしろ、学問のともしび
をいまこそ丹念に、さりげなく、つないでゆくことができ、したがってその任務
があるのは、わたしたちの方ではないでしょうか。わたしたちは、現在も、おい
しくない食事をしているわけでもなければ、快適でない睡眠をとっているわけで
もありません。これは残酷な事実でしょうか。そうかもしれない。しかし、震災
こそが、逆説的に、日常の尊さをこれほど残酷な仕方で教えているのです。被害
を蒙らなかったわたしたちには、日常を慈しむ責務がないだろうか。