12/05/13 23:16:16.58 hPeJNoR8
小学館クリエイティブなどからかなり漫画本としては高額な部類の本として
何十年も前の作品の復刻が出されている。それ自体はうれしいことである。
しかし、漫画の文化の構造全体として考えたとき、たしかに著名作家である
し名作ではあるのだが、著者達は多くはすでになくなっていたり廃業していて、
もう今後売り上げによる印税等の利益からそれを作品の再生産に投入する
可能性は限りなく低いであろう。たとえば手塚治虫はすでに作家を辞めて長い
時間が経っている。彼の作家人生を振り返ってみれば、その初期のキャリア
として(新聞4コマ連載などもあったが)単行本という形で当時としては
長編扱いの作品を関西に居て幾つも出し続けられた時代があったことが
非常に大きいと思う。後の劇画作家たちも、マンガの貸本を単行本などを
書いてまとまった形の1冊の作品として出すことが出来たことがある。