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掛け合い漫才の秀逸「福島のオンナ」
開高 それからもうひとつ、福島県の女の話。これがまた愉快でね、
向井 がらりと文体を変えるでしょう。掛け合い漫才の逸品だね、あれは。
開高 そうなの。才気煥発な旦那やからね、あれこれと工夫をこらすわけ。「福島県の女に関しては、どうもコレといった印象が残っていない(中略)。
嘘をでっちあげて、ほんとうらしく書いてみようかと思ったが、それはオレの良心が許さない、。そうだ、佐藤慶に会おう。彼はチャキチャキの福島県人で、
会津若松の生まれである。福島県のことなら、なにひとつ知らぬことはないと自負している男だ」、こんな前置きがあって、新宿のスナックで
佐藤慶から話を聞くわけよ。ちょっと長いけれど、これも全文引用させてもらうよりしようがないな。
オレ「福島県のこと聞きたいんだけどね。」
佐藤「なんだ。」
オレ「女についてだ。」
佐藤「ウン、まあ会津の女のことなら、よく知ってるよ。」
オレ「そのナンだろう、会津ってのは武家の名残りで。女の礼儀作法とかしつけがきびしいと思うんだよオレは。ちがうかね。」
佐藤「ちがわんけど、そういうことは男にだってきびしいよ、会津は。」
オレ「でもさ、若松城が落ちるときは、娘っこが娘子軍てのを組織して、壮烈に戦って討死にしたっていうじゃねえか。女丈夫タイプが多いんだろ。」
佐藤「そうとも思わんな。まあ、わりに気は強いね。」
オレ「だってキミ、女剣舞なんてのが盛んだから、勇ましいやろが。」
佐藤「勇ましいってほどでもないね。」
オレ「顔はどうかね。美人系じゃないのはたしかかい。」
佐藤「ああ、美人はいないね。」
オレ「オッパイは大きいかい。」
佐藤「オッパイは小さいよ。」
オレ「アソコのぐあいはどうかね。」
佐藤「ベッチョのことか。」
オレ「そうだ。よく濡れるかね。」
佐藤「あまり濡れないな。」
オレ「よく締まるかね。」
佐藤「あまり締まらんな。」
オレ「おケケはどうかね、きわめてみごとに繁茂しとるかね。」
佐藤「まあふつうだな。きわめてちぢれているよ。」
オレ「スケベかね。」
佐藤「それほどスケベとも思わんね。」
オレ「よくナクかね。」
佐藤「え、うちのガキのことか。」
オレ「ちがうよ、福島県のオンナが、あのときにナクかってんだ。」
佐藤「ぜんぜんナカないから、こっちが泣くよ。」
オレ「ということは、感受性はにぶいんじゃないか。」
佐藤「にぶいね。」
オレ「要するに、よくねえんだな。」
佐藤「要するに、よくないね。」
オレ「美人じゃなくて、オッパイがちっちゃくて、アソコもよくないんじゃ、せめてよく働くだろう。」
佐藤「あんまり働かんね。」
オレ「どうしようもねえな。それじゃ嫁のもらい手もないだろう。」
佐藤「ないね。まてよ、そういえばうちのカミサンは、おれとおなじ福島県の生まれだったっけね。」
これには後日譚があったと聞いたがな。佐藤慶のカミサンが怒って殿山泰司にもう家へ来ることならねえと。
谷沢 あたりまえだよ(笑)。