【2013年大河ドラマ】八重の桜 Part32at NHKDRAMA
【2013年大河ドラマ】八重の桜 Part32 - 暇つぶし2ch900:日曜8時の名無しさん
13/02/19 03:50:00.66 nswLOU1l
>>898
>>868の他の記述

「残念ながら、会津の藩政が横暴であり、腐敗いたものであったことをどこで
も聞かされた。十年ないし二十年後に返済するという約束で、会津の藩庁が民
衆から強制的に取り立てた借上金のはなしがたくさん残っている。会津藩の貧
しさは極端なものであったらしい。家々は日本のどこで見かけたものよりも貧
弱であり、農民たちはひどい身なりをしていて、体形も小柄で虚弱である。こ
の国で生産される米はすべて年貢として収められたという。この戦争で破壊さ
れる前の若松とその近郊には三万戸の家があり、そのうち二万戸が武士の家で
あったが、あらゆるものがこの特権階級の生活を維持するために徴収されたの
だそうである。」
「わたしの会った会津の医師たちのはなしでは、暴動のしらせを聞いて会津侯
はひどく悲しんだが、会津の役人は、だれもがこれを過去の藩政にたいする痛
烈な批判と受け取っているそうである。また或る聡明な日本人によれば、たと
え会津侯とその家老たちが自由の身になっても、ふたたびこの地域の住民の支
配者になることは無理であろうというはなしである。わたしは会津領内で、高
地の住民に特有な頑健な身体つきの、領主につよい愛着の念を持つ農民たちに
会えるものと期待していたのだが、じっさいに出逢ったのは、自分たちの領主
を残酷で強欲な抑圧の体系と同一視する、虚弱で半ば飢餓状態にある農民ばか
りであった。」
「会津の武士階級について、わたしは高い評価をあたえることができない。か
れらは自分たちの藩の外の世界の出来事については、きわめて無関心であるよ
うに見えるし、わたしの知っている他藩の武士階級よりも、ずっと偏狭な視野
で物事を考えている。負傷者の多くは、緊急の必要がある場合でも、手術にた
いして、無知に由来するあの盲目的な嫌悪感を表明したし、会津の医師、とり
わけ年輩の医師は、ほかで出あった医師にくらべて、知的な好奇心に欠けている。」

「城明け渡しのあと、会津侯父子と家老たちが捕らわれの身として起居してい
た寺は、若松からすこしはなれたところにある、住み心地のわるそうな小さな
あばら家であった。たまたまわたしがここを訪ねたとき、会津侯父子と家老た
ちは、約三百名の備前藩兵に警護されて、江戸へ向けて出発するところであっ
た。会津侯父子は大きな自分の駕籠の使用をゆるされているようであったが、
家老たちとその他の家来は徒歩であった。かれらは刀を奪われたままで、よご
れた衣服を身につけ、まことに悄然たる姿であった。家来用には、じつに粗末
な駕籠が容易してあった。護衛の者をのぞけば、前領主の出発の見送りに集ま
った者は十数名にみたなかった。」
「だれもが冷淡で無関心な態度をよそおい、近くの畠で、はたらいている農民
でされも、かつて名声の高かった会津侯の出発を見ようと仕事の手を休めよう
としないのである。わたしは武士階級以外の者から、会津侯にたいしても、同
行する家来たちにたいしても、なんら同情の声を聞くことができなかった。か
れらは残酷で不必要な戦争をひきおこしておきながら、敗北の瞬間に切腹もで
きなかったのだから、尊敬を受ける資格を一切失ったというのが、一般的な意
見である。」


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