13/06/15 08:47:25.62 0
(>>3からの続き)4/7
「危ない企業はどこか」「相談に来た人が所属する企業の実名を教えてほしい」と。
正直、「見分け方」ばかりの論調には疑問を感じている。
単純に考えてわかることだが、いくら努力したところで、見分けるのには限界があるだろう。
どんなに対外的に「いいこと」を言っていても、その会社に入ってみるまでは、わからないことだらけだ。
また、見分けたところで、ブラック企業からしか内定が取れなかったら、結局、入社するしかない。
「ブラック企業からしか内定を取れなかった人間は就職するな」とでもいうのだろうか。
「見分けろ」という議論は、下手をすると、「見分けないやつが悪い」「ブラック企業にしか入れないやつが悪い」
と、ブラック企業を正当化することにもなりかねない。
これでは、せっかくブラック企業が社会問題になってきたのに、私たちの苦しさは何も変わらないではないか。
それどころか、「見分けろ」という圧力が、さらなる負担となって私たちにのしかかってくる。
じつのところ、「見分け方」などという議論はまったく不十分なのだ。
それは、何も新しい光を私たちに与えてくれはしない。
だから本書では、どうすれば日本の「労働」を変えられるか、について考えたいと思う。
(次へ続く)4/7