13/02/27 05:01:00.54 pSDeK3ZZO
慶應義塾の関係者が、観光バスで尾瀬に出かける。
たまたま集合場所に遅刻した奴がいようが、当日ドタキャンの奴がいようが、そんな連中はシカトしたままバスは発車し、
やや空席も目立つその車内は、本当に旅行が好きな連中だけがゆったりとくつろぎながら、
或る者は旅行先の地図を眺めて空想に耽り、また或る者は旅行先に纏わる推理小説を読んだりしている。
早稲田の関係者が、観光バスで奥日光に向かう。
ほぼ全席が埋まったそのバスでは、旅行が好きな連中も実はそうでない連中も混じって、
誰が無理強いしただの、誰が本当はどこへ行きたかっただのと、若干文句が飛び交いつつも、
まあ来ちゃったものはしょうがねぇわな、などと、いつしか皆が談笑している。
明治の関係者が、マイクロバスで現場に向かう。
人間が折り重なって、殺人的にギューギュー詰め込まれた車内では、みなが無言でただ鼻息だけが荒く、
今日の現場はどこだの、時給が安いだのとヒソヒソ声だけが時折聞こえ、
シッ!とベテラン作業員の静かな叱責で、みなが汗をダラダラとかきつつ再び押し黙っている。