13/06/14 13:47:56.17 bL5we0cy
かえっこして中を見たら
私の引き当てたセットの半分くらいしか入ってなかった。
前を見ると、その小学生のお姉さんたちが背中を丸めて
こちらを二人で振り返ってにやにや笑っていた。
その時初めて「騙された」とわかった。
この小学生のお姉さん二人は、豪華なセットをもらって浮かれている
馬鹿な幼稚園児を騙して下位の袋と取り替えさせたのだと。
自分の馬鹿さ加減が情けなく、悔しく、そして苦しくて、
でもその二人のにやにや顔があったから泣くのを必死でこらえた。
終わったあと家に走って帰り、母親に説明しながら突っ伏して大泣きした。
悔しい気持ちと悲しい気持ちだけじゃなかったと思う。
子供が子供を平気で騙してにやにや笑ってたのに傷ついてたんだと思う。
母親は「騙すよりも騙された方で良かったのよ」みたいなことを言って
慰めてくれたような気がする。
私はもらったプレゼントを全部妹にやってしまった。
そこに入っていたチューブのりを見ることすら辛かった。
私は単純で馬鹿で世間知らずだったんだろうと思う。
ただその時の悲しさが忘れられなくて「私は人を騙す人間には
絶対ならない」と思ってその通りに生きて来たから
まったく無駄な体験でもなかった気がする。
遅かれ早かれ人はこういう体験を経て大人になるのだろうし。
だけどもしタイムマシンがあったらその時の私に
「あなたは全然悪くない」って言って、沢山プレゼントをあげたい。