12/06/18 01:51:33.05 z8wMnCkH
猫を撫でるのに、後頭部から首、肩、背中、そしてお尻…までを
意識してゆっくりと撫でてた。手に馴染むように、出来る限り
手の平全体が猫の体に密着するように。もし自分がチカンだったら
通報されるレベルでまったり、じっくりと。
力も、強過ぎず、弱過ぎず。なめらかな毛の表面を手の平で味わうように、
手の平の体温を猫に伝えるつもりで、丁寧に。
そうして撫でられてる時の猫の表情(目をつぶったり、たまに少しだけ開けたりして
気持ち良さそうな感じでいる横顔)もしっかり目に焼き付けておいた。
なので、その飼い猫が死んで何年も経つが、撫でた猫の背中のカーブやぬくもり、
表情を逐一思い返すことが出来る。頭から尻までをゆっくりと撫でおろした時
ぱったんぱったんと動くしっぽ(のつけね)が手の脇にふれる感覚とか、
ゴロゴロいいだしたノドの音とか、そろえた前足がたまにモジモジ動くのとか。
意識して、記憶しろ。写真や動画に頼るとすぐ忘れるぞ。
五感をすべて駆使してすべてで覚えろ。そうすれば、…いつか猫を失っても
思い出すことが出来る。
目に、耳に、鼻に、手の平に、腕に、膝に、記憶に、心に、召喚出来る。