★野球留学の是非を考えるスレ パート32★at HSB
★野球留学の是非を考えるスレ パート32★ - 暇つぶし2ch310:名無しさん@実況は実況板で
12/04/10 22:09:53.30 uncfig4x0

URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)

センバツ準優勝校の光星学院のレギュラーは、エースの金沢以外は他府県からのいわゆる「野球留学生」だ。
野球留学について「容認派」「否定派」とあるが、「高校野球=郷里の代表」というイメージから、否定派の声が強い。
だが、ノンフィクションライターの神田憲行氏は、高校野球取材20年の経験から、野球留学ではマイナスの部分より、
プラスの部分を多く見てきたという。以下は、神田氏の解説だ。

 * * *

今年のセンバツは大阪桐蔭の優勝で終わり、昨夏に続く青森代表・光星学院の優勝旗への挑戦は、あと一歩で涙を呑むことになった。
 ……と書くと、「決勝は大阪代表同士やんけ」と揶揄される向きもあろう。なにしろ光星学院のレギュラーのうち地元中学出身は
エースの金沢のみで、他はみな他府県からの、いわゆる「野球留学生」だ。とくに主将で捕手の3番田村、4番北條は大阪出身である。
「大阪第二代表」という口の悪いファンがいうことも、一面、的を得ている。

 野球留学について「容認派」「否定派」とあるが、「高校野球=郷里の代表」というイメージから、否定派の声が強いように思う。
だが私は、半分本気、半分冗談で「野球留学積極推進派」と名乗っている。というのも高校野球取材20年の経験から、野球留学で
マイナスの部分より、プラスの部分を多く見てきたからだ。

 留学に反対する人たちは「地元の子を押しのけて」という。だが留学組だってちゃんと住み、学校に通って、青春の3年間を
その土地に預けている「地元の子」である。さらに忘れられていることだが、留学したからといってレギュラーとかベンチ入りが
約束されているわけではない。スタートラインはあくまで地元中学出身者と同じだ。

 私が取材で出会った野球留学選手のうち多くは、留学した地方を第二の故郷と呼んだ。休みの日に地元出身の家に招かれて
遊びにいき、見慣れない食べ物をおっかなびっくり口に運ぶうち「美味しい」と感じるようになり、最初は目を丸くした豪雪など
地方の光景を、卒業後に懐かしく思うようになる。

 東北地方の学校で監督をしていた友人は、関東遠征のたびにわざと宿舎を手配せず、関東からの野球留学生の自宅に
東北の地元選手を一緒に連れて帰らせていた(もちろん食費などは学校が負担して渡していた)。するとどうなるかというと、
オカンが張り切る(笑)。なにしろ15歳で自分の手を離れた子どもが「凱旋」してくるのである、しかも友達を連れて。

「息子がいきなり三倍になった気分。あの子たち、どれくらい食べるのかしら」

そして脱いだ服をとっちらかったままにしていた息子が、丁寧に畳む姿を見て、成長を感じるのである。

 とある年の甲子園、全国優勝したのは公立高校だった。試合後の宿舎取材で、私が「野球留学の私立ではなくて、
地元選手ばかりの公立高校が優勝する意義」という趣旨の質問を振ると、監督は色をなして私に言った。

「別に野球留学が悪いわけじゃない。彼らは15歳で親元を離れて野球を頑張っているんです。偉いじゃないか」

 公立高校の監督にも、こういう意見があることを知ってほしい。



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