03/07/28 16:50
>>575
AOA(α)は主に操縦者の操作に依存しますので、余程の限界操舵域でなければ機種間差異は問題にはなりません。
また実際の旋回における軌跡についても、操縦の差異による誤差が大きいです。
仮に、180度ターンを30度バンクで行うとします。
実測すれば、かならず計算式よりも大きい旋回になるはずです。
なぜならバンクを30度まで入れるロールイン操作、30度からウィングレベルに戻すロールアウト操作、この二つがあるからです。
このロール操作の間は、緩いバンク状態になりますので、もっと大きい半径での旋回運動となります。
民間機では3~5度/SECくらいのローリングレートが標準ですので、少なくとも6秒くらいは緩旋回な訳です。
これが例えばF15なら60度/SECくらいのロールは可能でしょうから、ほぼ瞬間的に30度バンクにセットして定常旋回が出来る訳です。
繰り返しますが、上記の式はあくまでも「定常旋回を連続している際の半径」です。
実際の飛行に反映させるならば、自分の操縦に合わせた補正をトライ&エラーで見つける必要があります。
もっとも操縦誤差の方が遥かに大きいので、闇雲に計算結果の有効数字桁を大きくする意味などありませんが。
パイロットにとって計算式はあくまでも座学での目安に過ぎません。