12/08/05 14:53:47.90 6D5PaLxG0
あえて>>128をピサロ批判向けに再改変してみる…? 突っ込みどころあったら修正よろ
ピサロが魔族のプリンスとして担ぎあげられたのか、あるいは魔族の王になりあがったのかは不明ですが
王に就任した時点で、「人間は魔物に殲滅されて当然の下等動物」との偏見に囲まれていたと思われます。
最愛のロザリーがエルフ狩り人間に迫害されるのを見て、ピサロ自身の偏見も強まる一方でした。
ですが、組織の頂点に立つ者であれば自滅の道に突き進むことは全力で避けなければなりませんでした。
世界征服の実行過程で、ピサロはエスタークを崇拝すべき王として担ぎあげようとし、勇者を殺そうとします。
しかし、それは失敗したばかりか、魔物に敵対する人間の協力者がピサロの侵略路線に立ちあがったため
魔物たちの実力者は次々に殺され、種族全体が手痛い反撃を逆に食らう事になります。
「人類絶滅は種族の利益」という信念を変えることのないピサロでしたが、結果、彼の周囲は隙だらけになり、
本来、成功する可能性の薄い反逆者の下計にすらピサロに嵌められ、
肝心の愛人も隙をつかれて殺され、エスタークも勇者達に滅ぼされてしまいます。
この時点でも、故郷と住人を滅ぼされた勇者よりはピサロの境遇はまだましで、城も部下も健在でした。
分別のあった彼のこと、この時点でも立ち止まって考えれば、これ以上の損失は回避できたかもしれない。
でも、恐らくピサロは盲目的な愛ゆえに自制心を失っていたのでしょう。愛人の最後の懇願も無視する形で、
彼は進化の秘宝により、「自分がどうなろうとも人間全てを滅ぼす」と強硬な姿勢を最後まで貫きます。
残された忠臣も次々に犠牲になり、滅びたのは「人間」や「世界」ではなく「愛する者」と「自分の世界」でした。
ピサロを嵌めたエビルプリーストも、彼にとっての正義はあったのではないかとの意見がよくあります。
でも俯瞰視点で見ると、やはり彼の謀略は正当性を持ちません。ピサロにも同様の批判ができます。
愛する者を守るために戦っているつもりでも、それは事実上のペット扱いにして不幸にしているかもしれない。
自分にとっての正義を貫いても他者の内面を考慮しきれていないなのら、そこに正義があるとは限らない。
一見、立場は似ているようで、逆の道を選び逆の結末に到達した、それが勇者とピサロだと思います。
内省や己の信念の再検討こそ、FC版4のテーマなのかも知れません。